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アンケートの回答数だけを見る人ほど、講座の中身を外します|回答から「作るかどうか」を見極め、答えた人を最初の名簿にする5つの手順

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講座を作る前に、見込み客の声を聞いておこう。そう考えてアンケートを取る方は増えています。ところが、回答が集まったあとで手が止まる、という話もよく聞きます。

選択式の集計を眺めて、「それなりに関心はありそうだ」と感じる。でも、それで何を作ればいいのかは分からない。結局、自分が最初に考えていた内容のまま講座を作り始めてしまう。これでは、せっかく聞いた意味がありません。

結論から言うと、アンケートは「取る前」と「取ったあと」の設計で価値が決まります。取る前に、何が分かれば作るかどうかを決められるのかを書いておく。取ったあとは、回答の数より、自由に書いてもらった言葉の熱量を読む。そして、答えてくれた人を最初の名簿として大切にする。この3つがそろうと、アンケートは調べものと名簿づくりを同時にこなす道具になります。

この記事では、アンケートを作る前の準備から、公開前の確認、広め方、回答の読み方、答えた人との関わり方までを5つの手順で解説します。

アンケートは「調べもの」と「最初の名簿」を同時に作れる

アンケートの良いところは、2つの役割を一度に果たせることです。

1つ目は、調べものです。自分が思い描いているお客様が本当にいるのか、その人は何に困っているのかを、講座を作る前に確かめられます。何か月もかけて作ってから「誰も求めていなかった」と気づくより、ずっと小さな手間で済みます。

2つ目は、名簿づくりです。アンケートの最後に「講座ができたら案内を受け取りたい方は、メールアドレスをどうぞ」と置いておけば、答えてくれた人の中から、関心の高い人だけが名簿に加わります。専用の登録ページや無料の特典を用意しなくても、名簿の最初の一歩を作れるのです。

しかも、アンケートに最後まで答えてくれる人は、そのテーマに本気で関心がある人です。数は少なくても、アンケートから生まれた名簿は、関心の濃い人の名簿になります。

手順1:確かめたいことを、取る前に書いておく

アンケートを作る前に、まず紙かメモに次の3つを書きます。

  • 誰に届けたいか:自分が思い描いているお客様の姿。仕事、状況、困りごと
  • 何を確かめたいか:その人が本当にいるか、困りごとは自分の想像と合っているか
  • どうなったら作るか、作らないか:どんな答えが集まったら作り始め、どんな答えなら見直すか

3つ目が特に大事です。これを決めずに取ると、どんな結果が出ても「関心はありそうだ」と都合よく読んでしまいます。

思い描いているお客様の姿は、この段階ではまだ想像です。アンケートは、その想像を確かめるために取るもの。そう考えておくと、想像と違う答えが返ってきたときにも、がっかりせずに「確かめられてよかった」と受け止められます。

手順2:質問と名簿の入口を組む

質問は、答えやすいものから順に並べます。最初は選択式で、仕事や状況など、自分が思い描いたお客様に当てはまるかを確かめる質問。次に、そのテーマへの関心の強さを、たとえば「0〜10のどれくらいか」で選んでもらう質問。最後に、自由に書いてもらう質問を1つか2つ置きます。

ここで決めておきたいのは、どの質問を必須にするかです。

質問の種類 必須にするか 理由
当てはまるかを確かめる選択式 必須 ここが抜けると、誰の答えか分からなくなる
関心の強さ 必須 答えるのに数秒しかかからない
自由に書く質問 任意 一番負担が大きい。必須にすると途中でやめる人が増える
メールアドレス 任意 無理に集めても、関心の薄い人が名簿に混ざるだけ

自由に書く質問には、答え方の例を添えます。「たとえば、〇〇のときに困る、など」と一言あるだけで、書いてくれる人が増えます。

メールアドレスの欄には、書くと何が届くのかをはっきり書きます。「講座ができたら、最初にお知らせします」「アンケートの結果のまとめをお送りします」。受け取れるものが分かると、関心のある人は自分から書いてくれます。

手順3:公開する前に、自分で最後まで答えてみる

アンケートができたら、広める前に必ず自分で答えてみます。

  1. 公開用のリンクを、普段と別の窓(閲覧の記録が残らない窓など)で開く
  2. 答える人になったつもりで、最後の質問まで答えて送る
  3. 管理画面に戻り、今の答えが記録されているかを確かめる

この確認をしないまま広めると、「リンクが間違っていた」「最後まで答えたのに記録されていなかった」ということが起きます。協力してくれた人の時間を無駄にするのは、とてももったいないことです。

答えてみると、「この質問は分かりにくい」「思ったより時間がかかる」といった気づきもあります。答える側の気持ちで見直す、最後の機会です。

手順4:今ある場所すべてで知らせる

確認が終わったら、今持っている発信の場所すべてで知らせます。アンケートのために新しい場所を作る必要はありません。

  • ブログ:関係する記事の中や、記事の下にリンクを置く
  • SNS:「新しい講座を考えています。ご意見をください」と投稿する
  • 動画:説明欄にリンクを載せる
  • メールやLINE:今つながっている人に直接お願いする。一番反応が得やすい場所です

知らせるときは、「なぜ聞きたいのか」を添えます。「あなたの困りごとに合う講座を作りたいので、教えてください」と伝えるだけで、答えてくれる人の気持ちが変わります。

一つ注意があります。他の人が運営している場(講座を売る場や、特定のサービスの中の連絡機能など)で知らせるときは、その場の決まりを必ず自分で確かめます。場によっては、宣伝や連絡先の収集を目的にした案内が禁止されていることがあります。決まりを知らずに送ると、積み上げてきた場所を失うこともあります。

手順5:回答は「量」より「熱量」で読む

回答が集まったら、まず全部の回答を一覧にして眺めます。1件ずつ開いて読むより、表にして並べた方が、全体の傾向がつかみやすくなります。

そして、一番時間をかけて読むのは、選択式の集計ではなく、自由に書いてもらった言葉です。選択式の質問は、答えやすくするための助走のようなもの。本当に知りたい困りごとや願いは、その人自身の言葉の中にあります。

読むときの目安は、次の4つです。

  1. 量:そもそも回答が集まったか。知らせても答えがほとんど返ってこないなら、テーマか届ける相手を見直す合図です
  2. 熱量:言葉に切実さがあるか。「ずっと困っている」「どうにかしたい」と長く書いてくれた答えは、数が少なくても大事な手がかりです
  3. 共通の言葉:何人もの答えに、同じ言葉や同じ場面が出てくるか。ここが講座の中心になる部分です
  4. 形の希望:「質問できる場がほしい」「書き込める資料がほしい」など、学び方への希望

共通して出てきた希望は、講座に取り入れる候補にします。一方で、ひとりだけの希望をすべて取り入れようとすると、講座がふくらんで完成しなくなります。共通する希望を優先し、ひとりだけの希望は、別の形(個別の相談など)で応えられないかを考える。 この線引きがあると、講座の中身がぶれません。

答えの意味がつかみきれないときは、メールアドレスを書いてくれた人に、お礼を添えて「もう少し詳しく教えていただけますか」と聞いてみます。ここで返ってくる答えは、アンケートよりもさらに深い本音です。回答に出てきた言葉をそのまま案内文に使う方法は、見込み客が普段使う言葉に言い換える顧客情報の整理で書いています。

たとえば、家庭菜園を教えたい人がいたとします

例を出してみます。ベランダで野菜を育てる方法を、初心者向けの講座にしたいと考えた人がいたとします。

この人は最初、「種まきから収穫までを全部教える講座」を思い描いていました。アンケートを取ってみると、選択式では多くの人が「関心がある」と答えました。ところが自由記述を読むと、「毎回、途中で枯らしてしまう」「虫が出ると、どうしていいか分からない」という言葉が何人もの答えに出てきました。

そこで、講座の中心を「種まき」ではなく「枯らさない・虫に慌てない」に置き直しました。メールアドレスを書いてくれた人には、完成前に中身の一部を見てもらい、感想をもらいました。選択式の集計だけを見ていたら、最初の思い描いたままの講座を作っていたはずです。

答えてくれた人を、最初の名簿として大切にする

アンケートは、答えてもらって終わりではありません。メールアドレスを書いてくれた人は、あなたの講座に一番早く関心を持ってくれた人です。

  • 答えてくれたことへのお礼を、すぐに送る
  • 集まった結果のまとめを共有する(個人が分からない形で)
  • 講座の中身を決めたら、「皆さんの声でこう決めました」と伝える
  • 完成したら、誰よりも先に案内する

自分の声が形になったと分かると、人はその講座を「自分ごと」として見てくれるようになります。最初の名簿の人たちとの関係を深めることが、そのまま最初の募集の準備になります。講座を開いたあとのアンケートの取り方は、セミナー後アンケートの10項目でも書いています。

よくある3つの失敗

最後に、アンケートを使うときにやりがちな失敗を挙げておきます。

  1. 聞きたいことを全部入れる:質問が増えるほど、途中でやめる人が増えます。手順1で書いた「確かめたいこと」に関係しない質問は削ります
  2. 自分に都合のいい答えだけを拾う:想像と合う答えばかりに目が行き、合わない答えを読み飛ばしてしまいます。想像と違う答えこそ、講座を外さないための手がかりです
  3. 集めた名簿に何も送らない:講座が完成するまで何か月も連絡しないと、答えたことすら忘れられてしまいます。途中経過を短く届けるだけでも、関係は保てます

まとめ

  • アンケートは、講座を作る前の調べものと、関心の濃い名簿づくりを同時にこなせる
  • 取る前に「誰に・何を確かめるか・どうなったら作るか」を書いておく
  • 自由記述とメールアドレスは任意にし、受け取れるものをはっきり書く。公開前に自分で最後まで答える
  • 回答は量より熱量で読む。共通の言葉を講座の中心にし、ひとりだけの希望は別の形で応える
  • 答えてくれた人にはお礼と結果を届け、完成したら誰よりも先に案内する

まずは、次に作りたい講座について、「どんな答えが集まったら作り始めるか」を1行だけ書いてみてください。それが、アンケートを取るかどうかより先に決めておくべきことです。