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自分の強みを探す人ほど、選ばれる理由が見つかりません|他の商品の「あと一歩の不満」から立ち位置を決める4つの手順

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同じテーマで教えている人は、たくさんいる。自分より実績のある人も、話がうまい人もいる。そう考えると、「自分が選ばれる理由なんてあるのだろうか」と手が止まってしまう。講座やサービスを作ろうとしている方から、よく聞く悩みです。

そこで多くの方は、自分の強みを探し始めます。資格を並べ、経歴を振り返り、長所を書き出す。でも、書き出したものを見ても、「どれも他の人も持っているな」と感じてしまうんですよね。

結論から言うと、選ばれる理由は、あなたの内側を掘っても見つかりにくいです。見つけるべきなのは、お客様が今ある商品に感じている「あと一歩の不満」です。その不満を、あなたが埋められるなら、それがそのまま選ばれる理由になります。

この記事では、強み探しが行き詰まる理由、選ばれる理由の正体、差のつけ方の3つの型、そして立ち位置を1文にまとめる4つの手順を解説します。

強みを探すほど、行き詰まる理由

強み探しが行き詰まるのは、比べる相手が「同業者」になっているからです。

資格、経歴、知識の量。こうしたものは、同じテーマで教えている人なら、たいてい持っています。そこで勝負しようとすると、「もっと資格を取らないと」「もっと実績を積まないと」と、足りないものを埋める方向に進んでしまいます。

しかし、お客様はあなたと同業者を、資格の数で比べているわけではありません。お客様が見ているのは、「この人なら、自分の困りごとを解決してくれそうか」です。

つまり、選ばれる理由を探すときに見るべきなのは、同業者の経歴ではなく、お客様の困りごとの方です。特に、今ある商品やサービスを使ったのに、まだ残っている困りごと。ここに、あなたの立ち位置が隠れています。

選ばれる理由は「競合になくて、あなたにある約束」

選ばれる理由を、少し言葉にしておきます。それは、「他の選択肢にはなくて、あなたが約束できること」です。

ここで大事なのは、「約束」という言葉です。技術や知識そのものではなく、お客様がそれによって何を手に入れられるか、何から解放されるかを約束する。お客様がお金を払うのは、機能ではなく、その先にある状態に対してだからです。

そしてもう一つの前提があります。すでに他の誰かが強く打ち出している約束を、自分の売りにしないことです。 お客様の頭の中で「その約束なら、あの人」と結びついているものに後から同じ言葉で挑んでも、比べられて終わります。

選ばれる理由は、世界一の技術である必要はありません。大きな市場の中で、あなたが立つ場所がはっきりしていれば十分です。

差のつけ方には3つの型がある

では、どんな約束なら「他にない」と感じてもらえるのか。私は次の3つの型で考えています。

型 考え方 講座やサービスでの例
1. 不を取り除く 手間・不安・待ち時間など、お客様が我慢している「不」を消す 「何から始めればいいか」で迷わないよう、順番を決めて渡す
2. 判断できる約束をする 良し悪しの感想ではなく、誰でも確かめられる基準で約束する 「期間内に、自分の商品の案内文が1本できあがる」
3. 引き算で絞る よくある内容をあえて削り、特定の人の特定の悩みに絞る 理論は最小限にして、手を動かす時間だけの講座にする

1つ目の「不を取り除く」は、一番見つけやすい型です。お客様は、商品の中身そのものより、その周りにある面倒や不安に不満を持っていることが多いからです。教材は良いのに、どこから手をつければいいか分からない。質問したいのに、聞ける場所がない。こうした「不」を消すだけで、同じテーマでも選ばれる理由になります。

2つ目の「判断できる約束」は、あいまいな言葉を避けることです。「分かりやすい」「親身なサポート」は、誰でも言えますし、お客様には確かめようがありません。一方で、「期間内に〇〇ができあがる」は、終わったときにできたかどうかが分かります。確かめられる約束は、それだけで信頼につながります。

3つ目の「引き算」は、足すことばかり考えている方ほど効きます。内容を増やすほど、講座は誰にでも合うものになり、特徴が消えていきます。何を削るかを決めると、誰のための講座なのかがはっきりします。

また、差は「やり方」だけでなく「あり方」でもつけられます。同じノウハウでも、「根性で頑張る」のか、「仕組みで無理なく続ける」のか。どんな考え方で教えるかも、お客様が選ぶ理由になります。

たとえば、集客を教える人が大勢いる中で、「大人数を集めなくていい。少人数でも売れる形を作る」という考え方を打ち出せば、「人を集めるのが苦手」と感じている人にとっては、それだけで他と違う選択肢になります。やり方で差がつけにくいテーマほど、あり方の差が効いてきます。

立ち位置を1文にまとめる4つの手順

ここからは、実際に自分の立ち位置を見つけて言葉にする手順です。

  1. 比べられる相手を書き出す:お客様があなたの代わりに選びそうな本、講座、サービス、無料の情報を並べる
  2. 「あと一歩の不満」を集める:それらを使った人の口コミや感想から、「良かったけれど、ここが足りなかった」という声を拾う
  3. 自分が埋められる不満を選ぶ:集めた不満の中から、あなたの経験や得意なことで解決できるものを1つか2つ選ぶ
  4. 1文にまとめる:「〇〇で困っている人が、△△せずに、□□できるようにする」の形で書く

2つ目の不満集めでは、見る場所に工夫がいります。最高の評価の感想は褒め言葉ばかりで、改善のヒントがあまりありません。一番低い評価の感想は、内容と関係のない不満が混ざりやすい。狙い目は、その中間です。「内容は良かった。でも、ここがあれば文句なしだった」という感想には、お客様が本当に求めているものが、具体的な言葉で書かれています。

口コミが見つからない場合は、身近な人に「そのテーマで何かを学んだとき、物足りなかったことは何ですか」と聞いてみてください。お客様が普段使う言葉で、不満がそのまま返ってきます。聞いた言葉の整理の仕方は、見込み客が普段使う言葉に言い換える方法を参考にしてください。

できた1文を確かめる3つの問い

1文が書けたら、次の3つの問いで確かめます。

  • お客様の言葉で書かれているか:専門用語や、あなたしか使わない言い回しになっていないか。お客様が読んで、すぐに自分のことだと分かるか
  • 終わったときに、できたかどうかが分かるか:「前向きになれる」「自信がつく」のような、確かめようのない言葉だけになっていないか
  • 他の人が同じ1文を言えないか:同業者の名前に入れ替えても通じてしまう1文なら、まだ立ち位置になっていない

3つ目の問いは特に大事です。あなたの1文から自分の名前を消して、同じテーマで教えている別の人の名前を入れてみてください。それでも違和感がないなら、約束がまだ一般的すぎます。その場合は、2つ目の手順に戻って、お客様の不満をもう一段具体的に集め直します。

たとえば、文章講座を作ろうとしている人がいたとします

例で考えてみます。個人事業の方に向けて、文章の書き方を教えたい人がいたとします。文章講座はたくさんあるので、最初は「自分には何もない」と感じていました。

そこで、他の文章講座の感想を集めてみると、「書き方のコツは分かった。でも、自分の商品の案内文にどう使えばいいかが分からないまま終わった」という声が繰り返し出てきました。この人は、もともと自分の商品の案内文を何度も書き直してきた経験があります。

この不満なら埋められると考え、立ち位置を1文にまとめます。「文章の勉強をしても案内文が書けない個人事業の方が、コツを覚えるのではなく、自分の商品の案内文を1本書き上げる」。これが、他の文章講座にはない約束になります。

私がチャレンジ企画を選んでいる理由

私自身の例も一つ挙げます。講座を売る方法として、無料セミナーは広く使われています。ただ、無料セミナーには「話を聞いて満足して終わる」という不満がつきまといます。参加者は分かった気になるのに、手が動かないまま終わってしまう。

チャレンジ企画は、この「聞いて終わり」を取り除く形です。3日間、参加者に手を動かしてもらい、小さな成果を持ち帰ってもらう。私が準備1週間・集客3名で売上600万円という結果になったことがあるのも、この形だったからだと考えています。違いの詳しい中身は、無料セミナーとチャレンジ企画の違いで書いています。

選ばれる理由を作るときの3つの注意

最後に、やりがちな失敗を挙げておきます。

  • 値段の安さを売りにする:安さは、一番まねされやすい差です。安さで選んだお客様は、もっと安い選択肢が出れば離れていきます
  • 自分が納得できない立ち位置を選ぶ:もうかりそうだからという理由だけで選んだ約束は、続けるのが苦しくなります。「これは自分の仕事だ」と思えるかどうかも、大事な基準です
  • 作った1文を見せずにしまい込む:立ち位置は、お客様に見せてはじめて確かめられます。発信や募集文に使い、反応を見ながら言葉を直していきます

作った1文は、講座で約束する成果の設計にもそのまま使えます。講座の中身を「小さな成果」と「大きな成果」に分ける考え方は、WHAT設計で解説しています。

まとめ

  • 選ばれる理由は、自分の内側を掘るより、お客様が他の商品に感じている「あと一歩の不満」の中にある
  • 選ばれる理由とは「他の選択肢にはなくて、あなたが約束できること」。すでに他の人が打ち出している約束は使わない
  • 差のつけ方は、不を取り除く・判断できる約束をする・引き算で絞る、の3つの型で考える
  • 比べられる相手を並べ、中間の評価の感想から不満を集め、自分が埋められるものを1文にまとめる
  • 安さで勝負しない。作った1文は発信で使い、反応を見ながら直す

まずは、お客様があなたの代わりに選びそうな本や講座を3つ挙げて、その感想の中から「ここが足りなかった」という声を1つずつ探してみてください。その3つの声が、あなたの立ち位置の候補になります。