「新時代のビジネススキル」が手に入る無料講義はコチラ

本を出すのは特別な人だけ、ではありません|Kindle出版で手に入る3つのもの「著者という信頼」「24時間働く資産」「本業への入口」

kindle-publishing-benefits Kindle出版
この記事は約8分で読めます。

「いつか自分の本を出してみたい」。そう思ったことがある方は、意外と多いのではないでしょうか。

ただ、そのあとに続く言葉はだいたい決まっています。「でも、自分は有名人じゃないし」「出版社に知り合いもいないし」「お金もかかりそうだし」。そうやって、思いついた瞬間にしまい込んでしまうんですよね。

結論から言うと、今は、特別な肩書きやつてがなくても、個人が自分の本をAmazonに並べられる時代です。そして、本を出すことで手に入るものは「本の売上」だけではありません。

私が一番大きいと考えているのは、本があなたの本業の商品やサービスへの「入口」になることです。売り込まなくても、本を読んだ人が自分から「この人の話をもっと聞きたい」と次を求めてくれる。この流れが作れることこそ、個人が本を出す本当の価値です。

この記事では、Kindle出版の基本的な仕組みと、本を出すことで手に入る3つのもの「著者という信頼」「24時間働く資産」「本業への入口」を、順番に解説します。

出版社を通さずに、個人が本を出せる仕組み

少し前まで、本を出すというのは限られた人のものでした。出版社に企画を持ち込んで採用されるか、まとまったお金を払って自費出版するか。どちらも、普通に働いている個人には遠い話でした。

この前提を変えたのが、Amazonの「Kindleダイレクト・パブリッシング(KDP)」という仕組みです。原稿と表紙を用意して登録すれば、個人でも自分の本をAmazonのストアに並べられます。

何が変わったのか

従来の出版と比べると、違いはとてもはっきりしています。

従来の出版 Kindle出版(KDP)
出せるかどうか 出版社の判断で決まる 自分で決められる
最初にかかるお金 印刷や在庫の費用がかかりやすい 登録そのものに費用はかからない
在庫 刷った分を抱える 電子データなので在庫がない
出したあとの修正 刷り直しが必要 原稿を差し替えられる

つまり、出版の「入口の審査」と「お金の壁」が、ほぼなくなったということです。必要なのは、あなたの頭の中にある知識や経験と、それを形にする手間だけです。

なお、売れたときにどれくらい受け取れるのか、価格はいくらに設定できるのかといった条件は、Amazonの方針で変わることがあります。数字はこの記事では書きません。始めるときは、KDPの公式の案内で最新の条件を確かめてください。

電子書籍は「書く人」のハードルも下げた

もう一つ大きいのは、ページ数の自由です。紙の本は、ある程度の厚みがないと商品として成り立ちにくい面がありました。電子書籍なら、読者の悩みを解決するのに必要な分だけを書けばいい。

分厚い本でなくてもいい理由や、文章に自信がなくても本が作れる理由は、このシリーズの「Kindle出版の5つの思い込み」の回で詳しく書いています。

1つ目:「著者」という肩書きが、信頼の証明になる

本を出して最初に感じる変化は、周りからの見られ方です。

ブログやSNSで、どれだけ役に立つ情報を発信していても、初めてあなたを知った人にとっては「よく知らない誰か」です。特にオンラインで仕事をしていると、真面目に取り組んでいても、なんとなく警戒されてしまうことがありますよね。

ここで「Amazonで本を出している」という事実が効いてきます。

なぜ本は信頼につながるのか

理由はシンプルで、本は「その人の考えをまとまった形で確かめられるもの」だからです。

  • Amazonという誰もが知っている場所に、名前と本が並んでいる
  • 中身を読めば、その人が何をどう考えているかが分かる
  • 「本にできるほど、まとまった知識を持っている」と受け取ってもらえる

SNSの投稿は、どうしても断片になります。一方で本は、ひとつのテーマを最初から最後まで筋道立てて説明したものです。読者は、あなたの考え方を一通り知ったうえで判断できます。

たとえば、地域で整理収納のサービスをしている人がいたとします。チラシやSNSで「片付けのプロです」と伝えるより、「片付けが続かない人のための本を出しています」と言えたほうが、話を聞いてもらえるきっかけが増えます。名刺やプロフィールに一行加わるだけで、相手の受け取り方が変わるんですね。

肩書きは、中身があってこそ

ただし、勘違いしてほしくないことがあります。著者という肩書きは、中身の代わりにはなりません。 肩書きで興味を持ってもらっても、読んで役に立たなければ、信頼は逆に下がります。

だからこそ、本は「自分をすごく見せる道具」ではなく、「読者の悩みを一つ解決するもの」として作ります。その結果として信頼がついてくる、という順番です。

2つ目:一度出せば、寝ている間も働き続ける資産になる

2つ目は、本が「積み上がる資産」になることです。

個別のコンサルやセッションは、自分が時間を使った分だけ価値を届ける仕事です。とても大切な仕事ですが、自分が動けない日は何も生まれません。いわゆる労働収入の形ですね。

本は違います。一度出版すれば、あなたが寝ている間も、家族と過ごしている間も、Amazonのストアに並び続けます。誰かが検索して見つけ、読んでくれる。その状態が、あなたが手を動かさなくても続きます。

「印税で暮らせる」とは考えない

ここで、一つはっきりさせておきたいことがあります。私は「本を出せば印税で楽に暮らせます」とはお伝えしません。

出版しただけで自然に売れ続ける本は、多くありません。読んでもらうには、宣伝や、読者に見つけてもらうための工夫が必要です。本の売上だけを目当てにすると、期待と現実の差に疲れてしまいます。

では、何が資産なのか。私が考える本の資産価値は、次の3つです。

  1. 見つけてもらう場所が増える:あなたのことを知らなかった人が、Amazonの検索からあなたにたどり着く
  2. 説明の手間が減る:自分の考え方を、本が代わりに伝えてくれる
  3. 何度でも直せる:電子書籍は出したあとも修正できるので、内容を育てていける

特に2つ目は見落とされがちです。初めて会う人に毎回ゼロから説明していたことを、本が先に伝えておいてくれる。これは、仕組み化そのものです。

3つ目:一番の価値は、本業への「入口」になること

ここからが、この記事で一番お伝えしたいことです。

本を出すことの最大の価値は、本そのものの売上ではなく、あなたの本業の商品やサービスへの入口になることだと私は考えています。マーケティングの言葉でいえば、本が「フロントエンド」の役割を持つということです。

フロントエンドとバックエンドの考え方は、フロントエンド・バックエンド戦略の記事で詳しく解説しています。

売り込まなくても、読んだ人が自分から次を求める

本の良いところは、読者が「自分で選んで、自分のお金や時間を使って」読んでくれることです。

広告で突然商品を見せられると、人は身構えます。でも本の場合は違います。読者は自分の悩みを解決したくて本を手に取り、あなたの考え方に最後まで触れます。そのうえで「この人のやり方で、もっと深く進めたい」と感じた人が、自分から次の一歩を探し始めます。

流れにすると、こうなります。

  1. 悩みを持った人が、Amazonで検索して本を見つける
  2. 本を読み、悩みが一つ解決する(小さな成果)
  3. 「この人の考え方は自分に合う」と感じる
  4. 巻末などで、本業の商品やサービスの案内を知る
  5. 必要だと感じた人だけが、自分から問い合わせる

ここには、売り込みがありません。必要な人が、自分のタイミングで次に進むだけです。私が大事にしている「売り込まずに売れる」は、まさにこの流れのことです。

読者の数より、読んでくれる人との関係

「でも、本がたくさん売れないと意味がないのでは?」と思われるかもしれません。

私自身、メルマガの読者が約100人の時に月収100万円になったことがあります。人数が多いかどうかより、自分の話をしっかり読んでくれる人との関係をどう作るか。本の入口としての役割も、これと同じ考え方で見てください。

何千人に読まれなくても、本を最後まで読んでくれた人は、すでにあなたの考え方を理解しています。そういう人と出会えること自体に、大きな価値があります。

入口は、出口とセットで設計する

注意したいのは、本の中身と本業の商品がずれていると、この流れが生まれないことです。

たとえば、本では「時間管理のコツ」を書いているのに、本業は「健康食品の販売」だったら、読者は次に進みようがありません。本で解決する悩みと、本業で解決する悩みが、一本の線でつながっていることが前提です。

  • 本で届けるのは「小さな成果」:悩みの一部が解決し、正しい順番が分かる
  • 本業で届けるのは「大きな成果」:自分の状況に合わせて、最後までやり切る

この考え方は、バックエンド商品の本当の役割の記事でも詳しく書いています。巻末から本業へつなげる具体的な方法は、シリーズのKindle本を宣伝し、巻末から本業へつなげる仕組みでまとめています。

本を出すと決めたら、最初に考えること

ここまで読んで「自分も出してみたい」と感じた方に、最初にやってほしいことがあります。それは、原稿を書き始めることではありません。

3つの問いに答えてみる

まずは、紙に次の3つを書き出してみてください。

  1. あなたの本業は、誰のどんな悩みを解決していますか
  2. その人たちが、本業に申し込む前に知っておくと良いことは何ですか
  3. その中で、本一冊で解決できる「小さな悩み」は何ですか

この3つ目が、あなたの本のテーマの候補になります。いきなり「自分の知っていることを全部書こう」とすると、分厚くて誰向けか分からない本になりがちです。本業の手前にある、小さな悩みを一つ選ぶ。これが、入口として働く本の正しい順番です。

テーマは「売れているかどうか」で確かめる

候補が出たら、そのテーマを本当に求めている人がいるかを確かめます。思いつきで決めてしまうと、どれだけ良い本を書いても読まれません。

確かめ方は、シリーズの次の記事本のテーマを決める前に確かめる3つの質問で詳しく解説しています。

まとめ

  • Kindle出版(KDP)なら、出版社を通さず、個人が費用をかけずにAmazonで本を出せる
  • 「著者」という肩書きは、あなたの考え方をまとめて確かめてもらえる信頼の証明になる
  • 一度出した本は、寝ている間もあなたを見つけてもらう場所として働き続ける
  • 一番の価値は、本業への入口になること。読んだ人が自分から次を求める流れが作れる
  • 本の中身と本業の商品は、一本の線でつながるように設計する

次の一歩として、「あなたの本業の手前にある、小さな悩み」を3つ書き出してみてください。それが、最初の一冊の種になります。