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案内を1回送って待つ人ほど、締め切り前の申し込みを取りこぼします|募集期間の長さの決め方と、期間中に届ける5種類の連絡

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講座の募集を始めるとき、案内のメールを1通送って、あとは申し込みを待つ。締め切りの日が来たら、そのまま募集を閉じる。そんな進め方をしている方は少なくありません。何度も連絡すると売り込みに見えそうで、控えめにしているという方も多いですよね。

ところが、この進め方だと、申し込むつもりだった人を取りこぼしやすくなります。案内を読んで「気になるな」と思った人の多くは、その場では決めません。質問が浮かんだまま、忙しさにまぎれて、気づいたら締め切りを過ぎていた。こういうことがよく起きます。

結論から言うと、募集期間は「待つ期間」ではなく「迷いを一つずつ晴らしていく期間」です。期間の長さを相手に合わせて決め、その間に役に立つ連絡を順番に届ける。これだけで、売り込まずに、申し込みたい人が申し込める状態を作れます。

この記事では、申し込みが集まるタイミングの考え方、募集期間の長さの決め方、期間中に届ける5種類の連絡、そして送りすぎにならないための工夫を解説します。

申し込みは「始まり」と「締め切りの前」に集まる

まず、募集期間の中で、申し込みがどう動くかを知っておきましょう。

多くの場合、申し込みは2つの山を作ります。1つ目は、案内を出した直後です。案内を待っていた人、すでに心が決まっていた人が、ここで申し込みます。2つ目は、締め切りの直前です。迷っていた人が「そろそろ決めないと」と動き出すのが、この時期です。

間の期間は、申し込みが少なく見えます。でも、何も起きていないわけではありません。迷っている人の頭の中では、「自分にできるだろうか」「今のタイミングでいいのだろうか」「お金は大丈夫か」といった問いが回っています。

この間の期間に何を届けるかで、2つ目の山の大きさが変わります。 迷いが晴れないまま締め切りを迎えた人は、見送ります。反対に、途中の連絡で疑問が解けた人は、締め切りの前に安心して申し込めます。

案内を1回送って待つだけだと、1つ目の山しか取れません。迷っている人に判断の材料を渡せないからです。

募集期間の長さは「相手が決めるのに要る時間」で決める

次に、募集期間をどのくらいの長さにするかです。これには、決まった正解の日数はありません。基準にするのは、相手が決めるのに要る時間です。

短すぎると、考える時間が足りません。家族に相談したい人、予定を確かめたい人が、判断できないまま締め切りを迎えます。反対に長すぎると、「まだ先でいいか」と後回しにされ、そのまま忘れられてしまいます。

長さを決めるときは、次の3つを見ます。

見ること 短めでよい場合 長めにしたい場合
価格 手に取りやすい価格 家族と相談が要る価格
相手の決め方 自分一人で決められる人が多い 家族や職場との調整が要る人が多い
案内までの関係 前から発信を読んでくれている人が中心 最近知ったばかりの人が多い

たとえば、会社を経営している人や、自分でお金の使い道を決められる人が相手なら、短めの期間でも十分に判断できます。一方で、子育て中の方や会社員の方が多いなら、家族と話す時間や、週末に落ち着いて考える時間を入れておくと親切です。

締め切りの日時も、相手の生活に合わせて決めます。相手が連絡を見られない時間帯に締め切ると、「気づいたら終わっていた」という人が出てしまいます。平日の夜に連絡を確認する人が多いなら、その時間帯に最後の知らせが届くように組みます。

そして、締め切りには必ず理由を添えます。「一人ずつ見られる人数に限りがあるため」「次の開講の準備に入るため」など、本当の理由です。締め切りの付け方は、ステップメールに締め切りを入れる方法でも解説しています。

期間中に届ける5種類の連絡

では、募集期間の中で何を送ればいいのか。私は次の5種類で考えています。

  1. 開始の知らせ:募集を始めたこと、何ができる講座か、どこから申し込めるかを短く伝える
  2. よくある質問への答え:届いた質問や、迷っている人が抱きやすい疑問に答える
  3. 補足の中身:案内では伝えきれなかった考え方や、講座で扱う内容の一部を届ける
  4. 受講した人の様子:過去の受講者の声や、始めた人が動き出した様子を、本人の了解を得て伝える
  5. 締め切りの知らせ:締め切りの前日と当日に、残り時間と申し込み方法を伝える

一つずつ見ていきます。

1. 開始の知らせは、短く分かりやすく

最初の連絡は、情報を詰め込みすぎないことが大事です。何の募集が始まったのか、誰のための講座か、どこを押せば申し込めるのか。この3つが一目で分かれば十分です。詳しい説明は、案内のページや、このあとの連絡に任せます。

2. 質問への答えが、一番の後押しになる

期間中の連絡で最も役に立つのが、質問への答えです。「初心者でもついていけますか」「仕事が忙しくても続けられますか」。一人から届いた質問は、同じことを思っている何人もの人の代弁です。

答えるときは、都合のよい答えだけを書かないようにします。「この講座は、こういう人には向いていません」と正直に書くほうが、向いている人は安心して申し込めます。

3. 補足の中身で、価値を実感してもらう

案内の文章だけでは、講座の中身の良さは伝わりきりません。講座で扱う考え方の一部を、短く届けてみます。「こういう話が聞けるなら受けたい」と感じてもらえれば、それが一番の判断材料になります。

ここで気をつけたいのは、「手に入るもの」ではなく「受けたあとに何が変わるか」を中心に話すことです。動画が何本、資料が何枚という中身の量より、それを使って相手の毎日がどう変わるかのほうが、ずっと伝わります。

4. 受講した人の様子は、事実のまま伝える

実際に受けた人の声は、迷っている人にとって「自分にもできそうだ」と感じる材料になります。紹介するときは、本人の了解を得て、事実のまま伝えます。うまくいった一部の人の結果を、誰にでも起きることのように書かないのが線引きです。

5. 締め切りの知らせは、前日と当日に

最後は、締め切りの前日と当日に知らせを送ります。迷っていた人の多くは、ここで動きます。「いつまでに」「どこから」申し込めるのかを、はっきり書きます。

最終日の案内で迷っている人にどう向き合うかは、迷っている人への向き合い方と決済案内で詳しく書いています。

「盛り上がっている演出」はしない

募集期間の連絡について調べると、「申し込みが殺到している」と見せて焦らせる手法が紹介されていることがあります。実際にはそれほど申し込みが来ていないのに、大勢が動いているように書く、というものです。

こうした演出は、短い期間で申し込みを増やすことはあっても、あとで信頼を大きく削ります。受講を始めた人が、実際の人数や様子を知ったときに、「あの連絡は何だったのか」と感じるからです。

人は、ほかの人が選んでいると聞くと安心しやすいものです。だからこそ、その気持ちに働きかける言葉は、本当のことだけで書きます。申し込みの数に触れるなら実際の数で。数に触れなくても、受講した人の声や、始めた人の様子を伝えれば、判断の材料としては十分です。

送りすぎが心配な人へ

「毎日のように連絡したら、嫌がられるのではないか」。こう心配する方もいますよね。その心配はもっともです。ただ、嫌がられるのは連絡の回数そのものより、中身が「買ってください」だけになっているときです。

質問への答えや補足の中身は、講座を申し込まない人にとっても役に立つ情報です。役に立つ連絡であれば、多少回数が増えても、読者は離れにくいです。

それでも気になる場合は、次の3つの工夫をします。

  • すでに申し込んだ人には、募集の連絡を止める:申し込んだ人に「締め切り迫る」と届くと、相手を混乱させます。申し込んだ人は別の名簿に移し、受講の準備の連絡に切り替えます
  • 「今回は見送る」を選べるようにする:募集の連絡だけを止められる方法を用意しておくと、興味のない人の負担を減らせます
  • 1通に目的を1つだけ:質問への答えの日、受講者の様子の日と、1通ごとに役割を分けると、長くならず読みやすくなります

買った人と買っていない人で連絡を分ける考え方は、買った人と買わない人で分けるリストセグメント術でも紹介しています。

たとえば、話し方の講座を募集する人がいたとします

イメージしやすいように、例を出してみます。会社員向けに話し方の講座を開く人がいたとします。相手は平日に働いている人が多く、価格も家族と相談が要る程度です。そこで、週末をはさむ長さで募集期間をとり、締め切りは平日の夜にしました。

期間中の連絡は、次のように組みます。

時期 連絡の中身
初日 開始の知らせ(誰のための講座か、どこから申し込めるか)
2回目 届いた質問への答え(「人前が苦手でも大丈夫か」など)
3回目 補足の中身(講座で扱う、話す前の準備のコツを1つ)
4回目 過去の受講者の声(本人の了解を得たもの)
前日 締め切りの知らせ(残り時間と、よくある質問のまとめ)
当日 最後の知らせ(締め切りの時刻と申し込み方法)

期間が短ければ、2回目から4回目をまとめて1〜2通にします。長ければ、質問への答えや補足の中身を増やします。どちらの場合も、「始まり」と「締め切りの前」の知らせは必ず入れる、という骨組みは変わりません。

まとめ

  • 申し込みは「案内の直後」と「締め切りの前」に集まる。間の期間の連絡で、迷っている人の疑問を晴らす
  • 募集期間の長さは、価格・相手の決め方・案内までの関係を見て、相手が決めるのに要る時間で決める
  • 期間中に届けるのは「開始の知らせ」「質問への答え」「補足の中身」「受講した人の様子」「締め切りの知らせ」の5種類
  • 大勢が申し込んでいるように見せる演出はしない。人の動きに触れるときは、本当のことだけで書く
  • 申し込んだ人には募集の連絡を止め、1通に目的を1つだけにして、送りすぎを防ぐ

まずは、次の募集の期間をカレンダーに書き出し、5種類の連絡をどの日に置くかを決めてみてください。それが、案内を1回送って待つ状態から抜け出す第一歩になります。