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販売の話を毎回その場で組み立てる人ほど、申し込みが安定しません|何度でも使える「案内の話」を3つの部分と11の順番で組む方法

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この記事は約7分で読めます。

講座を案内する動画を撮るとき、あるいはセミナーの最後に講座を紹介するとき、何をどの順番で話すかを毎回その場で考えていませんか。話すたびに内容が変わり、うまくいった日とそうでない日の違いも分からない。そんな状態の方は多いです。

販売の話は、一度作ると何度も使うものです。録画した案内の動画は何か月も流れ続けますし、セミナーの最後の話も、回を重ねるたびに同じ骨組みで話すことになります。つまり、最初に組んだ話が弱ければ、その弱さは使うたびに売上を削り続けます。

結論から言うと、販売の話は「相手の変化」を中心に置き、決まった順番で組むことです。順番が決まっていれば、話すたびに迷わずに済みますし、どこを直せばいいかも見えるようになります。

この記事では、販売の話の中心に何を置くか、3つの部分と11の順番、価格や申し込み手順を話す位置、そして話の長さの決め方を解説します。

販売の話は「一度作って何度も使う」もの

独立したばかりのころの私は、セミナーやオンラインのライブに苦手意識がありました。当時一番欲しかったのは、「これをこの順番でやればいい」という手順です。販売の話も同じで、順番の型があるかどうかで、話す側の負担はまったく変わります。

型を持たずに話すと、次のようなことが起きやすくなります。

  • その日の気分で、話す量や順番が変わる
  • 自分が話したいこと(経歴や講座の中身の細かい説明)が長くなる
  • 価格を伝えるタイミングがばらばらになる
  • 申し込みの方法を言い忘れる
  • 売れた日と売れなかった日の違いが分からず、直しようがない

反対に、型に沿って組んでおけば、話の良し悪しを部分ごとに見直せます。「価格の前の話が短すぎた」「申し込み手順の説明が分かりにくかった」と、直す場所がはっきりするのです。販売の話は、勘ではなく順番で組むものだと考えてください。

話の中心は「商品」ではなく「相手の変化」

順番の話に入る前に、販売の話の中心に何を置くかを決めておきます。

販売の話でよくあるのが、商品そのものを熱心に説明することです。動画が何本あるか、資料が何ページあるか、どんな内容を扱うか。作り手としては全部伝えたくなりますよね。

けれど、聞いている人が本当に知りたいのは、中身の量ではありません。「これを受けたら、自分はどう変わるのか」です。

商品を中心にした話 相手の変化を中心にした話
動画が全部で何本あります 受け終わるころには、一人で企画書が書けるようになっています
話し方の基本を網羅しています 会議で意見を求められても、落ち着いて話せるようになります
質問への回答がついています 途中で止まっても、次に何をすればいいかがすぐ分かります

左側は講座の「部品」、右側は受けたあとの「変化」です。部品の説明は、変化を信じてもらうための裏付けとして使います。話の中心は、あくまで右側です。

この考え方は、価格の受け止められ方にもつながります。人は、価格を「中身の量」ではなく「自分に起きる変化の大きさ」と比べて判断します。変化が大きく、具体的に想像できるほど、価格は納得されやすくなります。反対に、変化が伝わらないまま価格を聞くと、どんな価格でも高く感じられます。

販売の話で価格が高いと言われるときは、価格より先に、変化の伝え方を疑ってみてください。

3つの部分と11の順番

では、実際の順番です。販売の話は、大きく3つの部分に分けて組みます。

  1. 信頼を作る部分:この人の話を聞いてみようと思ってもらう
  2. 迷いを減らす部分:欲しい気持ちと、不安の両方に答える
  3. 決めやすくする部分:申し込む人が迷わず動けるようにする

それぞれの中身を並べると、次の11の順番になります。

部分 順番 話すこと
信頼を作る 1 この話を聞くと、どんな変化があるのか
2 なぜ自分がこの話をするのか
3 実際に変化した人の例
4 用意した講座を一言で
迷いを減らす 5 講座を受けたあとの変化を具体的に
6 一緒に受け取れる特典
7 価格
8 保証や、合わなかったときの条件
決めやすくする 9 申し込みの手順
10 締め切りと、その理由
11 相手にしてほしい行動を1つ

信頼を作る部分(1〜4)

最初に話すのは、「この話を最後まで聞くと、どんな変化があるのか」です。聞く理由がはっきりすると、相手は集中して聞いてくれます。

2つ目の「なぜ自分がこの話をするのか」では、経歴を長々と並べないことが大事です。相手が知りたいのは、あなたがすごい人かどうかではなく、自分の悩みを分かってくれる人かどうかです。自分も同じところでつまずいた経験や、その悩みに向き合ってきた理由を短く話します。

3つ目で、実際に変化した人の例を出します。本人の了解を得て、事実のまま伝えます。そのうえで4つ目で、「そのために用意したのが、この講座です」と一言で示します。

迷いを減らす部分(5〜8)

講座を示したら、受けたあとの変化をもう一段具体的に話します。ここは前の章で書いた「相手の変化」を、場面が浮かぶくらい細かく描く場所です。

特典は、講座の価値を補うものだけを選びます。数を増やすより、「これがあると講座の成果が出やすくなる」と説明できるものを1〜2つに絞るほうが伝わります。

価格は、変化と特典を伝えきったあとに話します。変化が伝わる前に価格を聞くと、相手は価格だけで判断してしまうからです。そして価格のすぐあとに、保証や、合わなかったときの条件を話します。「もし合わなかったら」という不安は、価格を聞いた瞬間に一番大きくなるので、その場で答えておきます。

決めやすくする部分(9〜11)

意外と抜けやすいのが、申し込み手順の説明です。「どこを押して、何を入力して、そのあと何が届くのか」を順番に話します。申し込みたい気持ちがあっても、手順が分からないと人は止まります。

締め切りを話すときは、必ず本当の理由を添えます。最後に、相手にしてほしい行動を1つだけ伝えて終わります。「気になった方は、この下のボタンから申し込みページを見てください」のように、具体的に言います。

セミナーの最終日の流れの中でこの順番をどう使うかは、Day3を「整理する日」にする11ステップでも紹介しています。

話の長さは「削る基準」で決める

販売の話を組むとき、「長すぎると飽きられるのでは」と心配する方も多いです。短いほうがいいのか、じっくり話したほうがいいのか。

長さには、決まった正解はありません。基準にするのは、次の2つです。

  1. 判断に必要なことを、すべて話しているか
  2. 判断に関係のないことを、1文でも話していないか

必要なことが抜けていれば、短くても申し込みは来ません。反対に、関係のない話が混ざっていれば、長くなるほど聞く人の集中が切れていきます。長さは結果であって、目標ではないのです。

聞く人は、話し手が思う以上に厳しく時間を見ています。少しでも「自分には関係ない話だ」と感じると、別の画面を開いてしまいます。だから、組み上げた話を見直すときは、1文ずつ「これは相手の判断に必要か」と問いかけて、要らないものを削ります。

削る候補になりやすいのは、次のような部分です。

  • 自分の経歴のうち、相手の悩みと関係のないもの
  • 講座の中身の細かい一覧(要点だけで十分なことが多い)
  • 同じことの言い直し
  • 相手が知らなくても判断できる、作り手側の苦労話

削った結果、話が長く残っても構いません。相手が最後まで「聞く価値がある」と感じ続けられるなら、それが適切な長さです。

たとえば、家計管理を教える人がいたとします

イメージしやすいように、例を出してみます。子育て中の家庭向けに、家計管理の講座を開いている人がいたとします。これまでは、セミナーの最後に「講座には動画が何本あって、家計簿の付け方から保険の見直しまで全部扱います」と中身を順に説明していました。聞いた人の反応は「すごいですね」で終わり、申し込みはあまり来ません。

この人が、11の順番で話を組み直したとします。

  • 1:「この話を聞き終わるころには、毎月いくら残せるかが見えるようになります」
  • 2:自分も以前は、月末になるとお金が足りなくなっていたことを短く話す
  • 3:受講した家庭が、毎月の支出の中で見直す場所を見つけた様子を、了解を得て紹介する
  • 5:受けたあとの変化として、「月初に予定を立て、月末に慌てなくなる」場面を描く
  • 7と8:価格を伝えたあと、合わなかったときの条件をすぐに話す
  • 9:申し込みページの入力の流れを、画面を見せながら説明する

中身の一覧は、変化を裏付ける部分に短く添えるだけにしました。話の長さはほとんど変わりませんが、聞いた人の質問が「本当に自分にもできますか」「いつから始められますか」に変わります。中身の感想ではなく、自分ごととしての質問が出るようになったら、話の中心が変化に移ったサインです。

組み立てでよくある3つの失敗

最後に、販売の話でつまずきやすいところを挙げておきます。

  • 経歴の話が長い:信頼を作るつもりで経歴を並べるほど、相手は「自分とは違う人だ」と距離を感じます。話すのは、相手の悩みにつながる経験だけです
  • 価格を早く言いすぎる:変化が伝わる前に価格を聞くと、相手は価格の高い安いだけで判断します。価格は、変化と特典のあとです
  • 締め切りに理由がない:理由のない締め切りは、相手をただ焦らせるだけです。本当の理由があるときだけ、理由と一緒に伝えます

特典や締め切りを含めた「欲しくなる条件」の組み方は、魅力的なオファー8つの構成要素でも詳しく書いています。

まとめ

  • 販売の話は一度作って何度も使うもの。勘ではなく、順番で組む
  • 話の中心は商品の中身ではなく、受けたあとの「相手の変化」。価格は変化の大きさと比べて判断される
  • 順番は「信頼を作る」「迷いを減らす」「決めやすくする」の3つの部分、11の順番で組む
  • 価格は変化と特典のあと、保証は価格のすぐあと。申し込み手順は必ず話す
  • 長さに正解はない。判断に必要なことを全部話し、関係のないことを削った結果が適切な長さ

まずは、今使っている販売の話を書き出して、11の順番のどこが抜けているか、どこに関係のない話が混ざっているかを確かめてみてください。直す場所が1つ見つかれば、次に話すときから変えられます。