「いつか、好きな場所で自由に暮らしたい」
「時間に縛られず、自分のペースで仕事がしたい」
そんなふうに考えたことはありませんか。夢を叶えたいと思いつつ、現実はなかなか動かない。そう感じている方は多いと思います。
理想と現実の間に大きな差が生まれる原因の一つは、目標の立て方にあります。多くの人が、まず「年収○○万円」という数字から目標を立てます。けれども、数字だけを追いかけると、途中で「何のために頑張っているのか」が分からなくなり、息切れしてしまいがちです。
結論から言うと、目標は収入の数字からではなく、「どんな毎日を送りたいか」という理想のライフスタイルから逆算して立てるのが近道です。そうすると、必要な収入も、今日やることも、自然とはっきりしてきます。
この記事では、理想の1日を描くところから、必要な収入を出し、自分の軸を見つけ、1年・3か月・22日の目標に分けて、毎日の行動に落とし込むまでの5つのステップを解説します。
年収の数字から目標を立てると、なぜ続かないのか
年収の目標を立てること自体は、悪いことではありません。ただ、お金はあくまで手段であって、目的ではありません。
- なぜ、その年収を達成したいのか
- その年収が手に入ったら、どんな暮らしをしたいのか
この問いに答えられないまま数字だけを掲げると、数字が遠く感じたときに、気持ちがついてこなくなります。反対に、数字の奥にある「本当の目的」がはっきりしていると、多少つまずいても、また歩き出せます。
その本当の目的が、理想のライフスタイルです。ここから目標を立て直していきましょう。
ステップ1:「理想の1日」を具体的に書き出す
理想のライフスタイルをはっきりさせる方法としておすすめなのが、「理想の1日」を書き出すことです。次の質問を参考に、ノートに書いてみてください。
- 朝起きて、どんな景色を見ていたいですか
- 誰と、どんな朝ごはんを食べていますか
- どんな場所で、どんなふうに仕事をしていますか
- 仕事のあと、誰とどんな時間を過ごしていますか
- 週末は、何をして過ごしていますか
できるだけ五感を意識して、実際にその1日を過ごしているつもりで書くのがコツです。
たとえば、「海外で自由に暮らしたい」という夢があるなら、「波の音を聞きながら、バルコニーで朝ごはんを食べる」「現地のカフェでパソコンを開き、自分のペースで仕事をする」「午後は街を散歩する」のように、場面が目に浮かぶところまで書いてみます。
ここまで具体的になると、目標に向かう気持ちが自然と強くなり、何から手をつければいいかも考えやすくなります。
ステップ2:本当に必要な収入を計算する
理想の1日が描けたら、次は、それを実現するためにいくら必要なのかを計算します。夢を形にするには、それを支えるお金の土台が要るからです。
計算するのは、次の2つです。
| 費用 | 含めるもの |
|---|---|
| 最低限の生活費 | 家賃、食費、光熱費などの固定費と、通信費、日用品、交際費などの変動費 |
| 理想の暮らしのための費用 | 旅行の費用、趣味の費用、車の購入や維持費、学びへの投資など |
この2つを足すと、理想の暮らしに毎月、そして1年でどれくらいの収入が必要なのかが見えてきます。
必要な収入がはっきりすると、漠然とした不安や焦りが小さくなります。「いくらあればいいのか分からない」状態から、「月にこれだけあれば、理想の暮らしができる」と分かる状態に変わるからです。目標の数字も、「なんとなく大きな金額」ではなく、自分の暮らしに根ざした金額になります。
ステップ3:自分の「コア」を見つける
必要な収入が見えたら、行動計画に入る前に、もう一つ大切な作業があります。自分の根っこにある欲求、つまり「コア」を見つけることです。
私たちは、周りの意見や世間の常識に影響されて、本当に自分が求めているものを見失いがちです。そこで、次のワークに取り組んでみてください。
- 紙とペンを用意し、思いつく欲求をすべて書き出す
- 何を手に入れたいか(物の欲求)
- どんな経験をしたいか(体験の欲求)
- どんな自分になりたいか(なりたい姿の欲求)
- 書き出した中から、「本当に大切なもの」「どうしても叶えたいもの」を選ぶ
どんな小さなことでもかまいません。遠慮せずに書き出すのがポイントです。選び抜いた欲求が、周りの意見に振り回されずに、自分の意思で進むための軸になります。
ステップ4:1年・3か月・22日に分けて目標を立てる
軸が見つかったら、いよいよ目標を立てます。ここで大切なのが、大きな目標を小さく分けることです。
あまりに大きな目標だけを立てると、今の自分との差に圧倒されて、「本当にできるのだろうか」と不安になってしまいます。そこで、次の3段階に分けます。
- 1年後の目標:コアをもとに、1年後にどんな状態になっていたいかを決める。収入だけでなく、「どんな仕事で、どんなお客様に、どんな価値を届けているか」も書く
- 3か月ごとの目標:1年後に近づくために、3か月後にどんな状態になっていればいいかを決める(例:最初の商品を完成させる、新規のお客様を3件獲得する)
- 22日ごとの目標:3か月後の目標に向けて、22日後に達成できる小さな目標を決める(例:ブログを毎日1記事更新する、見込み客に悩みを聞いてみる。量は自分が続けられる範囲に合わせる)
1年、3か月、22日と段階的に分けていくと、「今、自分が何をすればいいか」がはっきりします。そして、小さな目標を一つずつクリアするたびに、「前に進んでいる」という手応えが得られます。その手応えが、次の行動への力になります。
行動が止まりがちな方は、「未来の記憶」の作り方3ステップもあわせて読んでみてください。
ステップ5:選択と集中で、毎日やることを決める
22日の目標が決まったら、毎日の行動に落とし込みます。ここで気をつけたいのが、あれもこれもと手を広げすぎないことです。起業したばかりの頃によくあるのが、ブログもSNSも動画も広告も、と全部に手を出して、どれも中途半端になってしまうパターンです。
そこで大切なのが「選択と集中」です。次の4つを順に考えてみてください。
- 誰の、どんな悩みを解決するのか(お客様)
- お客様に、どんな価値を届けられるのか(価値)
- どんな方法で価値を届けるのが得意なのか(強み)
- お客様・価値・強みを踏まえて、どの方法で進めるのか(方法)
方法が決まったら、「毎日やることリスト」を作ります。22日の目標に向けて、今日やることを具体的に書き出すのです。
大切なのは、完璧を目指さないことと、続けられる量にすることです。最初から完璧なものを作ろうとすると、手が止まってしまいます。まず動いてみて、小さな成功を積み重ねることが、長い目で見て成果につながります。目標に合った手段の選び方は、目標と手段を明確にする3つのステップで詳しく解説しています。
また、日程を先に決めて逆算で動く考え方は、先に日程を決めるチャレンジ企画の実践スケジュールも参考になります。
まとめ
- 目標は年収の数字からではなく、「理想の1日」から逆算して立てる
- 最低限の生活費と、理想の暮らしのための費用を足して、本当に必要な収入を知る
- 欲求をすべて書き出して選び抜き、自分の「コア」を見つける
- 大きな目標は、1年・3か月・22日に分けて、今やることをはっきりさせる
- 選択と集中で方法を絞り、続けられる量の「毎日やることリスト」を作る
まずは、今夜ノートを開いて、「理想の1日」を朝から夜まで書き出してみてください。1日分が書けたら、それがあなたの目標設定の出発点になります。


