新しいことに挑戦したい。でも、「失敗したらどうしよう」「自分には無理かもしれない」という不安が先に立って、一歩目が出ない。そんな状態で、気づけば何か月もたっている方は多いです。
不安を感じるのは、あなたが弱いからではありません。挑戦しようとしている人なら、誰でも不安を感じます。むしろ、「変わりたい」「成長したい」という気持ちがあるからこそ、不安が生まれるのです。
結論から言うと、不安が消えてから動こうとすると、いつまでも動けません。不安は、行動の前に消すものではなく、「自分にできること」に置き換えていくものです。
この記事では、不安が行動を止める仕組み、不安に向き合うための考え方、不安を書き出して行動に変える3つのステップ、そして小さく試して直していくトライ&エラーの進め方をお伝えします。
不安が行動を止める仕組み
新しいことに挑戦しようとするとき、次のように感じたことはありませんか。
- 挑戦したいけれど、失敗するのが怖い
- 自分にはスキルがないから、どうせ無理だと思ってしまう
- 周りと比べて、自信をなくしてしまう
不安を感じること自体は、悪いことではありません。問題は、不安に飲み込まれて、行動が止まってしまうことです。
不安から逃げようとすると、人は次のような動き方をしがちです。
| 不安からの逃げ方 | 起きること |
|---|---|
| 「どうせ無理だ」と先に決めつける | 試す前に選択肢が消える |
| 情報収集ばかり続ける | 知識は増えるが、状況は動かない |
| 他人と比べて落ち込む | 自分にできることが見えなくなる |
どれも、不安を一時的に和らげてはくれます。でも、状況は動かないので、不安は消えません。むしろ「何もできていない」という気持ちが加わって、不安が大きくなっていきます。
「できることを全部やってから不安になる」という考え方
不安に押しつぶされそうになったとき、私が思い出すようにしている考え方があります。
「不安になるのは、自分ができると思ったことを全部やり終えてからでいい」
多くの人は、行動する前から「うまくいかなかったらどうしよう」と不安になります。でも、まだ何も試していない段階では、うまくいくかどうかは誰にも分かりません。分からないことを考え続けても、答えは出ないのです。
たとえば、ブログを書いているのに読まれなくて悩んでいたとします。「全然読まれない。もうダメだ」と思う前に、試せることはたくさんあります。
- 記事のタイトルを、読者が検索しそうな言葉に変えてみる
- 読者がよく抱える質問に答える記事を書いてみる
- SNSで、記事の要点を紹介してみる
こうして並べてみると、「もうダメだ」と判断するのは、まだ早いことが分かります。不安は「できることがもう無い」という感覚から大きくなります。 だから、できることを書き出すだけでも、不安は少し小さくなるのです。
不安を行動に変える3つのステップ
では、具体的にどうすればいいのでしょうか。紙とペンがあればできる3つのステップをご紹介します。
ステップ1:頭の中の不安を、すべて書き出す
まず、頭の中にあるモヤモヤした不安を、思いつくだけ紙に書き出します。
- 「ブログが読まれない」
- 「商品が売れない」
- 「新しいことを始めるのが怖い」
どんなに小さな不安でもかまいません。頭の中にあるうちは、不安は形がなく、実際より大きく感じられます。書き出すと、「不安の正体はこれだったのか」と、落ち着いて見られるようになります。
ステップ2:それぞれの不安に「できること」を書き出す
次に、書き出した不安の一つひとつに、「これを小さくするために、自分にできることは何か」を書き出します。
このとき、「そんなことはできない」と判断するのは後回しにしてください。できるかどうかは考えずに、思いつくまま書き出すことが大切です。判断しながら書くと、手が止まってしまうからです。
ステップ3:一番小さくできそうなものから、一つだけやる
最後に、ステップ2のリストの中から、一番簡単にできそうなもの、またはやってみたいと思えるものを一つだけ選んで、実際にやってみます。
一度に全部やろうとすると、負担が大きくなって、また止まってしまいます。一つだけで十分です。一つやり終えたら、リストに戻って、次の一つを選びます。
たとえば、こう書き出します
イメージしやすいように、例を出してみます。「商品を案内しても、誰にも申し込まれなかったらどうしよう」という不安があったとします。
この不安に対して、ステップ2で「できること」を書き出すと、たとえば次のようになります。
- 商品を案内する前に、見込み客に困っていることを聞いてみる
- 知り合い3人に、商品の説明を読んでもらって感想をもらう
- 案内の文章を、相手の悩みから書き始める形に直す
- 少人数向けの小さな説明会を開いてみる
この中で一番小さくできそうなのは、知り合いに説明を読んでもらうことかもしれません。それなら今日、一人に連絡するところから始めます。
こうして見ると、「申し込まれなかったらどうしよう」という大きな不安が、「今日、一人に連絡する」という小さな行動に変わっているのが分かると思います。
小さな行動でも、一つやり終えると「自分にもできた」という感覚が残ります。この感覚が、次の一歩を少し軽くしてくれます。やりたいことを、日付の入った具体的な行動に変える方法は、「未来の記憶」の作り方で解説しています。
小さく試して、直していく
行動し始めると、うまくいかないことも出てきます。そのとき思い出してほしいのが、赤ちゃんが歩けるようになるまでの様子です。
つかまり立ちを始めたばかりの赤ちゃんは、何度も転びます。それでも、また立ち上がります。そして転ぶたびに、足の踏ん張り方や体の傾け方を、少しずつ直していきます。もし赤ちゃんが「転ぶのが恥ずかしい」と思ってやめてしまったら、歩けるようにはなりません。
ビジネスでも同じです。試して、うまくいかなかったところを直して、また試す。このくり返しが、上達の一番の近道です。
- ブログが読まれない → タイトルや内容を直してみる
- 商品が売れない → 誰に向けた商品か、どう案内しているかを見直す
- 人間関係がうまくいかない → 伝え方を一つ変えてみる
うまくいかなかったことは、失敗ではなく「この方法ではなかった」と分かったという情報です。失敗を次の選択に生かす考え方は、失敗して進め!で詳しくお伝えしています。
よくある失敗
| よくある失敗 | どう直すか |
|---|---|
| 不安を頭の中だけで考え続ける | 紙に書き出して、目で見える形にする |
| 「できること」を書く段階で、できるかどうかを判断してしまう | まずは判断せずに、思いつくだけ書き出す |
| リストを全部やろうとして止まる | 一番小さいものを一つだけやる |
| 一度うまくいかなかっただけで、やめてしまう | 何を直すかを一つ決めて、もう一度試す |
なお、不安が強い状態が長く続いて、眠れない、食事がとれない、日常の生活がつらいといったときは、一人で抱え込まないでください。家族や信頼できる人、医療機関などの専門家に相談することも、自分を守る大切な行動です。
不安との向き合い方を、結果への執着を手放す側から考えた記事もあります。「全力マインドセット」を手に入れる7ステップも合わせて読んでみてください。
まとめ
- 不安を感じるのは、変わりたい気持ちがあるから。不安が消えてから動こうとすると、いつまでも動けない
- 「できることを全部やってから不安になればいい」と考える
- 不安を書き出し、それぞれに「できること」を書き出し、一番小さいものを一つだけやる
- うまくいかなかったら、直してまた試す。失敗は「この方法ではなかった」という情報
- 強い不安が長く続くときは、一人で抱えずに相談する
まずは今日、紙を1枚用意して、今感じている不安を3つだけ書き出してみてください。その横に「自分にできること」を一つずつ書けたら、それが最初の一歩です。



