ビジネスの教材を買った。講座にも参加した。ノウハウは一通り知っているはずなのに、なかなか成果につながらない。そんな悩みを持っている方は多いです。
こういうとき、多くの方は「まだ知らないノウハウがあるはずだ」と考えて、次の教材や講座を探し始めます。でも、ノウハウを増やしても状況が変わらないことがよくあります。
結論から言うと、同じノウハウを学んでも成果が分かれる大きな原因は、マインドの違いにあります。ここでいうマインドは、気合いや根性のことではありません。学んだことをどう受け取り、何を優先して、どう判断するかという「考え方の土台」のことです。
この記事では、私がマインドの重要性に気づいたきっかけと、マインドを根性論ではなく仕組みとして整える手順をお伝えします。
成果を出している人ほど「マインドが先」と言う理由
「ビジネスで成果を出すには、テクニックやノウハウよりもマインドが大事」。実際に成果を出している人の多くが、口をそろえてこう言います。
もちろん、テクニックやノウハウも大切です。ただ、それを使いこなせるかどうかは、使う人の考え方で決まります。
たとえば、同じ「まずは小さく商品を出して反応を見る」というノウハウを知っていても、受け取り方は人によって違います。
- 「失敗したら恥ずかしいから、完璧に準備してから出そう」と考える人
- 「反応を見るための試しだから、今ある形で出してみよう」と考える人
知っている内容は同じでも、次にとる行動がまったく違います。そして、行動が違えば結果も違ってきます。
前者の人は、準備に何か月もかけているうちに気持ちが続かなくなり、結局出さずに終わることがあります。後者の人は、出してみた反応から直すところを見つけ、次の形に進めます。どちらが良い悪いではなく、同じノウハウでも、受け取り方ひとつで進み方が変わるということです。成果の差は、ノウハウの量ではなく、ノウハウを受け取ったあとの判断の差から生まれます。
私もマインドの話が苦手だった
実は私も、ビジネスを始めたばかりの頃は、マインドや自己啓発の話があまり好きではありませんでした。
成果を出している人がマインドについて話し始めると、「そういう話はいいから、早く稼ぐためのやり方を教えてほしい」と思っていました。当時の私は、成果が出ないのは方法を知らないからだと考えていたのです。
考えが変わったのは、同じタイミングで同じ教材を買った人や、同じ起業塾に参加した人の中で、成果を出せる人と出せない人がはっきり分かれていくのを目の当たりにしたときです。学んでいる内容は同じなのに、結果が違う。その差は、ノウハウでは説明できませんでした。
成功している人の考え方を、毎日聞き続けた
当時参加していた起業塾には、講師が成功するための考え方を語る音声がありました。短いもので30分、長いもので2時間ほどの音声が50本以上あり、私はそれを毎日1本ずつ聞いていきました。内容によっては、何度も聞き直しました。
続けていくうちに、ビジネスに取り組むときの考え方が少しずつ変わっていきました。何を優先するか、うまくいかなかったときにどう受け止めるか。その判断が変わったことで、成果が出るまでの時間が一気に短くなりました。
周りを見ても、その音声をしっかり聞いていた人と、聞かずにノウハウだけを求めていた人とでは、その後の結果に大きな差が出ていました。
ここでいう「マインド」は根性ではなく、判断の基準
マインドというと、「前向きに考えよう」「気合いで乗り切ろう」といった精神論を思い浮かべる方もいるかもしれません。私が大事だと考えているマインドは、そういうものではありません。
私の考えるマインドは、次の3つの「基準」です。
| マインドの中身 | 具体的な例 |
|---|---|
| 受け取り方の基準 | うまくいかなかったことを「才能がない」ではなく「改善点が見つかった」と受け取る |
| 優先順位の基準 | 新しいノウハウを集めるより、今あるやり方を試すことを先にする |
| 判断の基準 | 迷ったときに「成果を出している人ならどうするか」で決める |
こうして分けてみると、マインドは気合いで作るものではなく、言葉にして、繰り返し確かめることで身につく「考え方の型」だと分かります。型であれば、正しい順番で取り組めば、誰かのやり方を再現することもできます。
マインドを整える3つの手順
では、マインドはどうやって整えればいいのでしょうか。私が実際にやってきたことを、3つの手順にまとめます。
- 成果を出している人の考え方に、繰り返し触れる
- 自分の判断の基準を言葉にして書き出す
- 小さく行動して、考え方が変わったかを確かめる
手順1:成果を出している人の考え方に、繰り返し触れる
まずは、自分が目指す成果をすでに出している人を選び、その人の考え方に繰り返し触れます。私の場合は、毎日1本ずつ音声を聞くことでした。
ポイントは「繰り返し」です。一度聞いただけでは、人の考え方はほとんど変わりません。同じ話を何度も聞くうちに、最初は気づかなかった判断の理由が見えてきます。うまくいっている人のやり方をそのまま取り入れる考え方は、モデリングで最速でレベルアップする方法でも詳しく書いています。
手順2:自分の判断の基準を言葉にして書き出す
次に、自分がふだん何を基準に判断しているかを書き出します。
たとえば「新しいことを始めるときは、失敗しないように準備を完璧にする」「お金を使うときは、とにかく安いほうを選ぶ」などです。書き出してみると、成果を出している人の基準とずれているところが見つかります。
「自分には無理」「まだ早い」という思い込みが出てきたら、それも書き出しておきます。思い込みの外し方は思い込みを外す4つのステップを参考にしてください。
手順3:小さく行動して、考え方が変わったかを確かめる
考え方は、頭の中だけでは変わったかどうか分かりません。小さな行動をして、そのときの自分の判断が変わっているかを確かめます。
たとえば、「完璧に準備してから」と考えていた人が、途中の段階で誰かに見せてみる。見せたあと、恥ずかしさよりも「反応が分かってよかった」という気持ちが勝っていれば、考え方が変わり始めている証拠です。
マインドを整えるときによくある失敗
マインドの大切さを知っても、取り組み方でつまずくことがあります。よくある失敗は次の4つです。
| よくある失敗 | どう直すか |
|---|---|
| マインドを「気合い」だと思って、自分を追い込む | 受け取り方・優先順位・判断の基準として言葉にする |
| 一度聞いただけで分かったつもりになる | 同じ話を何度も繰り返し聞く |
| 聞いて満足し、行動に移さない | 小さな行動で考え方の変化を確かめる |
| 何人もの考え方を同時に取り入れる | まずは1人を決めて、その人の考え方に絞る |
特に多いのが4つ目です。いろいろな人の考え方を少しずつ取り入れると、判断の基準がぶつかり合って、かえって迷いが増えます。最初は1人に絞り、その人の考え方を自分のものにしてから、ほかの考え方を足していくほうが遠回りになりません。
また、行動できないことを自分の意志の弱さのせいにする必要もありません。人が動けないのは、多くの場合、何をどの順番でやればいいかが見えていないからです。行動を引き出す仕組みの作り方はワークと宿題で人を動かすHOW設計でも解説しています。
まとめ
- 同じノウハウを学んでも成果が分かれるのは、受け取り方や判断の違いがあるから
- ここでいうマインドは根性ではなく、受け取り方・優先順位・判断の基準
- マインドは、成果を出している人の考え方に繰り返し触れることで整う
- 自分の判断の基準を書き出し、小さな行動で変化を確かめる
- 最初は考え方を学ぶ相手を1人に絞る
まずは、あなたが目指す成果をすでに出している人を1人選び、その人の話を1つ、今週のうちに3回聞き直してみてください。1回目では気づかなかった判断の理由が見えてくることが多いです。


