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「才能があるから成功できた」と思うほど、自分の強みは見えなくなります|別に凄くはないです、起業家と会社員の違いは「磨いた方向」だけという話と3つの見方

rev-349 コラム
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社長や経営者、起業家。そうした肩書きの人を前にすると、「この人は自分とは違う、特別な人なんだ」と感じてしまうことはありませんか。

そして、「自分にはそんな才能はないから、起業なんて無理だ」と、始める前からあきらめてしまう。そういう方は、とても多いです。

結論から言うと、起業家と会社員の違いは、才能の差ではありません。多くの場合、単純に「スキルを磨いた方向」が少し違うだけです。ある方向では起業家のほうが得意でも、別の方向ではあなたのほうがずっと得意なことが、必ずあります。

この記事では、私がシェアオフィスで経験した出来事をもとに、起業家を特別視しなくていい理由と、肩書きに気後れせず、対等に向き合うための3つの見方をお伝えします。

事務所は、もうほとんど使っていない

私は、コンサル生への指導を、遠方の人とはオンラインとメールで、近くの人とは事務所で直接会って行ってきました。

正直なところ、今のビジネスの仕組みでは、事務所はもうほとんど必要ありません。パソコンとインターネットがあれば、自宅でも旅行先でも、場所に関係なく対応できます。仕組みを自動化してからは、必死に働かなくてもよくなり、事務所を持ち続ける理由も薄れてきました。

それでも事務所を残しているのには、理由があります。近くのコンサル生が成果を出すと、その紹介でコンサルを依頼してくれる方がときどき現れます。中には、パソコンを持っていないという方もいます。パソコンの操作に慣れていない方には、直接画面を見ながら教えたほうが理解しやすいので、そういうときに事務所があると便利なのです。

事務所は、ビジネスが軌道に乗る前から使っているシェアオフィスです。当時はお金に余裕がなく、とにかく費用を抑えられる場所を探して決めました。事務所が必要なビジネスをしている方は、最初のうちはシェアオフィスのような形でも十分です。ほかの起業家の方と顔を合わせる機会も増えるので、つながりが広がることもあります。

「才能があるから成功できたんですね」

ある日、その事務所で、学生起業家のKくんのコンサルをしていたときのことです。合間にコーヒーを飲みながらビジネスの話をしていると、同じシェアオフィスを借りている会社の社員さんに話しかけられました。

「何をされている方なんですか?」と聞かれ、Kくんが「経営者です」と答えると、社員さんは「若いのにすごいですね」と驚いていました。

シェアオフィスを借りているのは、起業したばかりの個人事業主や、中小企業の社長がほとんどです。年齢層も高めなので、どう見ても学生のKくんがビジネスの話をしているのが珍しかったのでしょう。

社員さんは、少し恐縮したように言いました。

「やっぱり才能があるから成功できたんですね。私なんかには想像ができない世界です」

私は思わず、「才能は全く関係ないですよ」と答えていました。才能があるから、と言われるのは、あまり好きではないのです。

その社員さんは、私たちにないスキルを持っていた

実は、その社員さんは、パソコンのスキルがとても高い方でした。プログラミングをしたり、ホームページを作ったり、壊れたパソコンを直したり。私やKくんにはない、圧倒的な知識と技術と経験を持っています。

今の会社に入って10年ほどになり、その中で多くのことを学んできたそうです。パソコンの問題で困っている人を助けたり、作ったプログラムやホームページで依頼した人を喜ばせたりできる。専門の技術と知識を身につけたことは、本当にすごいことだと思います。

私たちと社員さん、どちらが上でどちらが下ということはありません。私が今すぐプログラミングやパソコンの修理をやれと言われても、何もできずに時間が過ぎていくだけでしょう。

ビジネスをしていてよく感じるのは、多くの人が「社長」「代表」「経営者」という肩書きを聞くと、それだけで「すごい人だ」と思いがちだということです。でも、ほとんどの場合、違うのは力を注いだ方向だけです。

起業家は「お金を生むスキル」を磨いただけ

パソコンのスキルを磨く人がいます。スポーツや音楽、芸術、演劇のスキルを磨く人がいます。会社の仕事の中でスキルを磨く人もいます。それと同じように、起業家は「お金を生む仕組みを作るスキル」を磨いただけです。

むしろ、スポーツや音楽、芸術の世界で、わずかでもお金をいただいている人たちのほうが、ずっと難しいことをしているケースも多いと、私は感じています。

それに、社長という肩書きそのものは、手続きをすれば誰でも手に入れられます。「社長になりました」と言うことを、すごい実績のように見せる人もいますが、肩書きがあることと、お客様の役に立てていることは別の話です。

起業に必要なスキルは、才能ではなく、学んで身につけられるものです。私自身、独立したばかりの頃は、何を発信すればいいか分からず、無料相談をしても成約につながりませんでした。当時の私が一番欲しかったのは、「これをこの順番でやればいい」という手順です。成功が運や才能で決まるわけではない理由は、ビジネスで成功する確率は?でも書いています。

肩書きに気後れしないための3つの見方

ビジネスのセミナーや交流会では、稼いでいる人を前にすると、必要以上にへりくだってしまう人も見かけます。でも、相手がたくさん稼いでいるからといって、人として上だということではありません。次の3つの見方を持っておくと、気後れせずに向き合えるようになります。

  1. 「方向が違うだけ」と考える:相手はお金を生むスキルを磨いた人。自分は別のスキルを磨いてきた人
  2. 相手の優れた部分には、素直に敬意を払う:卑屈になるのではなく、学べるところを学ぶ
  3. 自分が勝っている部分を1つ思い出す:お金を稼ぐこと以外で、あなたのほうが得意なことは必ずある

気後れしてしまうと、実は損をするのは自分です。相手を特別な人だと思うほど、「自分には関係ない話だ」と感じて、せっかくの話から学べることが減ってしまいます。聞きたいことがあっても、「こんな質問をしたら失礼かも」と遠慮して、何も聞けずに帰ってしまう。これは本当にもったいないことです。

対等な立場で向き合えれば、「そのやり方は、自分の仕事ならどう使えるだろう」と考えながら話を聞けます。分からないことも素直に質問できます。

2つ目と3つ目は、両方そろって意味があります。相手の良いところは認める。そのうえで、自分にも相手にないものがあることを忘れない。そうすれば、堂々と胸を張って、対等な立場で話せます。

そして、そういう人のほうが魅力的に見えますし、相手からも興味を持たれます。自分が磨いてきたスキルを、誰かの役に立つ形にする考え方は、「すごい実績がないから発信できない」は思い込みで詳しく解説しています。自分の強みを商品の材料に変える方法は、経験と知識を商品の材料に変える棚卸し7項目も参考にしてください。

まとめ

  • 起業家と会社員の違いは、才能ではなく「スキルを磨いた方向」の違いであることが多い
  • 別の方向では、あなたのほうが得意なことが必ずある
  • 起業家は「お金を生む仕組みを作るスキル」を磨いただけ。そのスキルは学んで身につけられる
  • 肩書きがあることと、お客様の役に立てていることは別の話
  • 相手の良いところには敬意を払い、自分が勝っている部分も忘れずに、対等に向き合う

まずは、あなたがこれまでの仕事や暮らしの中で、時間をかけて磨いてきたスキルを3つ書き出してみてください。それが、あなたが「別の方向」で積み上げてきたものです。