フルオートマーケティングという言葉を聞いて、仕組みで商品が売れていくことに魅力を感じた。でも、具体的にどういう考え方で成り立っているのか、その正体をもっと知りたい。そんな方は多いです。
「自動化」と聞くと、便利な配信ツールや決済の仕組みを導入することばかりに目が行きがちです。でも、ツールはあくまで道具です。何をどういう順番で届けるのかが決まっていなければ、ツールを入れても売れる仕組みにはなりません。
結論から言うと、フルオートマーケティングの土台にあるのは、DRM(ダイレクト・レスポンス・マーケティング)という、集客・教育・販売の3原則でできた考え方です。そして、仕組みを作ったら終わりではありません。数字を見て、弱いところを直し続けることで、仕組みは育っていきます。
この記事では、DRMとは何か、3つの原則の中身、仕組みを作る手順、そして作ったあとの見直し方をお伝えします。
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DRM(ダイレクト・レスポンス・マーケティング)とは
DRMとは、広告やメッセージを受け取った見込み客から、直接(ダイレクトに)反応(レスポンス)をもらうことを目的にしたマーケティングの考え方です。反応とは、問い合わせや資料の請求、購入などのことです。
実は、昔からある考え方です。身近な例でいえば、クーポンのついたチラシや、電話番号が大きく書かれた通信販売の番組がDRMにあたります。「このチラシをお持ちの方限定」「今からお電話いただいた方には特典があります」といった言葉を、聞いたことがあると思います。
DRMの特徴は、反応が数字で見えることです。チラシを何枚配って、何人が来店したか。番組を見た人のうち、何人が電話をかけたか。反応が数字で分かるので、どこを直せば良くなるかも分かります。
フルオートマーケティングとDRMの関係
フルオートマーケティングは、このDRMの流れを、主にメールなどを使ってインターネット上で仕組みにしたものです。
私はフルオートマーケティングを、自動販売機にたとえて説明することがあります。その自動販売機の「設計図」にあたるのが、DRMです。設計図がしっかりしていれば、仕組みは安定して動きます。反対に、設計図がないままツールだけを入れても、思ったような結果にはつながりません。
ただし、自動販売機も、置いただけでずっと売れ続けるわけではありません。売れ筋を入れ替えたり、置く場所を見直したりして、はじめて売上が続きます。仕組み化とは「何もしなくていい状態」ではなく、「毎回ゼロから手を動かさなくていい状態」だと考えてください。
フルオートマーケティングを支える要素の全体像は、フルオートマーケティングの始め方と背骨となる3要素でまとめています。
DRMの3原則:集客・教育・販売
DRMには、どんなビジネスにも共通する3つの原則があります。集客・教育・販売です。この3つを正しい順番で行うことが、仕組みづくりの土台になります。
原則1:見込み客を集め、連絡先をいただく(集客)
最初のステップは、あなたの商品やサービスに関心を持ちそうな見込み客を集め、メールアドレスなどの連絡先を登録してもらうことです。
ブログやSNSで人を集めるだけでは、まだ足りません。見に来てくれた人とは、そのままではもう一度つながれないことが多いからです。連絡先を登録してもらうことで、あなたから必要なときに情報を届けられるようになります。
この登録してくれた人の一覧(リスト)が、あなたのビジネスの大切な財産になります。
原則2:信頼を築き、価値観を共有する(教育)
「教育」という言葉に、少し戸惑う方もいると思います。お客様を上から教えるようで、抵抗を感じるかもしれません。
でも、ここでいう教育は、学校の勉強のようなものではありません。DRMでいう教育とは、信頼関係を築き、価値観を共有していく過程のことです。
具体的には、登録してくれた人に、ステップメールなどを通じて次のようなことを伝えていきます。
- あなたの専門性や人柄
- 読者が抱えている悩みの、本当の原因
- その悩みが解決すると、どんな毎日が待っているか
- なぜ、あなたの商品やサービスがその解決に合っているのか
こうしたことを順番に伝えていくと、読者の中に「この人の話なら信頼できる」という気持ちが育っていきます。
私自身、昔はこのステップを軽く見ていました。連絡先を登録してもらったら、すぐに販売のメールを送っていたのです。結果は、ほとんど売れませんでした。そこで、自分の失敗談や業界の裏側の話、すぐに試せるちょっとしたアドバイスなどを、教育として届けるようにしました。すると、成約率は大きく改善しました。
売り込まずに信頼を作る伝え方は、売り込まずに信頼を作る3つの教育で詳しく解説しています。
原則3:必要な人に、商品を案内する(販売)
信頼関係ができ、読者が「この悩みを解決したい」と感じているタイミングで、はじめて商品を案内します。
集客と教育がしっかりできていれば、無理に売り込む必要はありません。「あなたの悩みを解決する方法として、こういうものがあります」と、選択肢として示すだけで、必要な人は自分で判断してくれます。
反対に、教育を飛ばして案内すると、どれだけ良い商品でも「売り込まれた」と感じられてしまいます。
DRMを仕組みにする5つの手順
DRMの3原則を仕組みにするために取り組むことは、次の5つにまとめられます。
- 読者に届けたいテーマがはっきりした、情報発信の場(ブログなど)を作る
- 検索やSNS、広告などを使って、その場に人を集める(集客)
- 役に立つ特典などを用意し、メールアドレスを登録してもらう(連絡先をいただく)
- ステップメールを使って、信頼を築き、価値観を共有する(教育)
- 読者の悩みを解決する商品を、ふさわしいタイミングで案内する(販売)
この流れを一度作っておくと、新しく登録してくれた人に、毎回ゼロから同じ説明をする必要がなくなります。あなたは、空いた時間を、目の前のお客様への支援や、仕組みの見直しに使えるようになります。
仕組みを作ったあとの見直し方
ここが、この記事で一番お伝えしたいところです。仕組みは、作った時点で完成ではありません。
作ったばかりの仕組みには、たいてい弱いところがあります。登録ページで人が止まっているのか、メールが読まれていないのか、案内のところで迷われているのか。どこが弱いかは、数字を見ないと分かりません。
見直しは、次の順番で進めると迷いません。
- 集客・登録・メールの開封・案内ページの閲覧・申し込みの数字を、それぞれ書き出す
- 前の段から次の段へ進む割合が、一番低いところを探す
- そこだけを直し、しばらく数字の変化を見る
- 良くなったら、次に低いところへ移る
一度に全部を直そうとすると、何が効いたのか分からなくなります。直すのは、一番弱いところを1つずつです。
DRMの良いところは、反応が数字で見えることでした。その強みを生かして、数字を見ながら少しずつ直していくことで、仕組みは育っていきます。仕組みが動き出したあとの改善の進め方は、基本の仕組みが完成したあとの改善でまとめています。
DRMでよくある失敗
最後に、DRMを仕組みにするときにつまずきやすいところを整理します。
| よくある失敗 | どう直すか |
|---|---|
| ツールを入れることから始める | 先に集客・教育・販売の流れを設計する |
| 人を集めるだけで、連絡先をいただいていない | 登録してもらう入口を用意する |
| 登録してすぐに販売のメールを送る | 案内の前に、信頼と価値観を伝える教育を入れる |
| 仕組みを作ったまま、数字を見ていない | 各段の数字を書き出し、定期的に見直す |
| 一度に全部を直そうとする | 一番弱いところを1つずつ直す |
特に多いのが、4つ目の失敗です。仕組みを作ると、安心して手を離したくなります。でも、読者も市場も少しずつ変わっていきます。定期的に数字を見ることが、仕組みを長く生かすことにつながります。
まとめ
- フルオートマーケティングの土台は、DRMという集客・教育・販売の3原則でできた考え方
- DRMの特徴は反応が数字で見えることで、どこを直せばいいかが分かる
- 特に大切なのが教育。売り込む前に、信頼を築き価値観を共有する
- 仕組み化は「何もしなくていい状態」ではなく、「毎回ゼロから手を動かさなくていい状態」
- 作ったあとは、数字を見て一番弱いところを1つずつ直していく
まずは、今のあなたのビジネスの流れを「集客」「教育」「販売」の3つに分けて書き出してみてください。どこかが抜けていれば、そこが最初に整える場所です。
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