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「自分には売れるものがない」は思い込みです|経験と知識を商品の材料に変える棚卸し7項目

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この記事はチャレンジ企画 完全ガイドの第2章 企画を作る(誰に・何を・どうやって)「2-1 経験と知識を棚卸しする」です(全35記事)

自分の知識や経験を商品にしたい。でも、いざ考えてみると「自分には人に売れるようなものがない」と感じてしまう。

資格があるわけでもない。すごい実績があるわけでもない。周りを見ると、もっと経験豊富な人がたくさんいる。そう思って、商品づくりの手前で止まっている方はとても多いです。

私自身も、独立したばかりの頃は何を発信すればいいか分かりませんでした。自分の中に何があるのかが見えていなかったので、ブログやSNSを続けても、無料相談をしても、成約につながらなかったのです。

結論から言うと、「自分には売れるものがない」は思い込みです。売れるものがないのではなく、材料がまだ書き出されていないだけです。そして、その材料を整理するための7つの項目があります。

この記事では、なぜ「売れるものがない」と感じてしまうのか、経験と知識を棚卸しする7つの項目、そして書き出した材料をどう使っていくのかをお伝えします。

「売れるものがない」と感じる本当の理由

「売れるものがない」と感じる人の多くは、頭の中だけで自分の価値を探しています。頭の中で考えていると、どうしても「立派な実績」「分かりやすい肩書き」のような、目立つものしか思い浮かびません。

でも、商品の材料になるのは、目立つものだけではありません。長く現場でお客様と関わってきた経験、誰かの相談に乗ってきた経験、自分で試行錯誤してきた経験、失敗しながら直してきた経験。こうしたものも、立派な材料です。

問題は、自分にとって当たり前すぎて、材料だと気づけないことです。自分が普通にできることほど、まだできない人にとっては大きな価値があります。この「当たり前」を外に出す作業が、棚卸しです。

AIを使うときも、材料がないと一般論になる

棚卸しが大事なのは、AIを使うときも同じです。AIに「募集文を書いて」「売れる企画を考えて」と頼んでも、出てくるのはきれいにまとまった一般論です。

AIは、あなたがどんな経験をしてきたのか、どんな人を助けたいのか、どんな失敗を乗り越えてきたのかを知りません。伝えない限り、知ることができないのです。その結果、正しいことは書いてあるのに、あなたらしさがなく、誰にも刺さらない文章になります。

料理と同じで、材料がなければ良い料理は作れません。AIの出力の質は、何を頼むかではなく、何を渡すかで決まります。AIへの材料の渡し方は、AIに渡すべき10の材料とマザープロンプトの作り方で詳しく解説しています。

経験と知識を棚卸しする7つの項目

では、何を書き出せばいいのでしょうか。次の7つを順番に書き出していきます。

項目 書き出すこと
1 仕事経験 どんな仕事・役割・相談・サポートをしてきたか
2 学んできたこと 講座・資格・本・独学・実践で身につけたこと
3 人に教えられること 説明・手順化・添削・伴走などできること
4 成果事例 自分や周りの人に起きた変化
5 失敗談や遠回り つまずいたこと、どう乗り越えたか
6 信念や価値観 そのテーマで大切にしていること
7 得意なサポート 整理・伴走・背中を押すなど得意な関わり方

一つずつ、書き出すときのコツを見ていきます。

1. 仕事経験

これまでどんな仕事をしてきたのか、どんな役割を担ってきたのかを書き出します。どんな人と関わってきたか、どんな課題を解決してきたか、どんな相談を受けてきたかも入れてください。

ここでは、立派な実績だけを書く必要はありません。「当たり前にやっていたこと」の中に、見込み客にとって価値のある材料が眠っています。

2. 学んできたこと

講座、資格、スクール、本、セミナー、独学、実践。これまでに学んできたことを書き出します。

肩書きとして使えるものだけでなく、自分の考え方を変えた学びや、今のサービスの土台になっている知識も書いてください。見込み客は肩書きだけで判断するわけではありません。あなたがどんなことを学び、どんな過程を通って今にたどり着いたのか。そこにも信頼につながる材料があります。

3. ほかの人に教えられること

相談に乗れること、説明できること、手順にできること、チェックできること、添削できること、伴走できること。あなたにとっては当たり前でも、ほかの人にとっては価値があることを書き出します。

チャレンジ企画では、参加者に3日間で小さく前に進んでもらう必要があります。あなたが教えられること、整理できることは、その3日間の中身そのものになります。

4. 成果事例

成果事例は、自分の成果でも、お客様や周りの人の成果でも構いません。売上が上がった、行動できるようになった、悩みが整理された、自信が持てた、迷いが減った、次にやることがはっきりした。こうした変化を書き出します。

成果事例というと、大きな数字や派手な実績を思い浮かべがちです。でも、考え方が変わったこと、一歩踏み出せたこと、自分の課題を整理できたことも、立派な成果です。小さな変化をたくさん書き出してみてください。

5. 失敗談や遠回りした経験

ここはとても大事です。何でつまずいたのか、なぜ続かなかったのか、どんな思い込みがあったのか、どうやって乗り越えたのかを書き出します。

失敗談は、募集文や台本でとても役に立ちます。見込み客は、成功談ばかり聞きたいわけではありません。「この人も同じように悩んでいたんだ」「自分だけができないわけではないんだ」と感じたときに、信頼が生まれます。

大事なのは、失敗で終わらせず、そこから何を学び、どう乗り越えたのかまでセットで書くことです。

6. 信念や価値観

そのテーマで大切にしていることを書き出します。お客様にどうなってほしいのか、どんなやり方には違和感があるのか、なぜこのサービスを提供しているのか、どんな未来を一緒に作りたいのか。

価値観は、AIが勝手に作ることができない部分です。ここを渡すことで、AIが整えた文章にもあなたらしい芯が通ります。

7. 得意なサポート内容

整理すること、伴走すること、背中を押すこと、具体的な手順を作ること、添削すること、習慣化を支えること、数字を見ること、言葉を整えること。あなたが得意な関わり方を書き出します。

ここを整理しておくと、商品の強みが見えてきます。チャレンジ企画の中でどんな体験を届ければいいかも考えやすくなります。

棚卸しを止めないための3つのコツ

7つの項目を見て、「思ったより大変そう」と感じた方もいるかもしれません。棚卸しで手が止まる原因は、たいてい書き方にあります。次の3つを意識すると、ずっと進めやすくなります。

  1. 最初からきれいな文章にしない。箇条書きで、思いつくままに書く
  2. 一つの項目で考え込まない。浮かばない項目は飛ばして、あとで戻る
  3. 「こんなこと書いても意味がない」と思ったものほど書いておく

棚卸しで最初に必要なのは、きれいな文章ではなく材料です。 整えるのは、あとからAIに手伝ってもらえば十分です。

ここで作るのは、プロフィール文ではない

よくある勘違いが、棚卸しを「自己紹介文を作る作業」だと考えてしまうことです。プロフィール文を作ろうとすると、見栄えのいいことだけを選び、失敗談や迷ったことを削ってしまいます。

でも、棚卸しで欲しいのは、削る前の素材のほうです。失敗談も、遠回りも、当たり前にやってきたことも、すべて出してください。何を使うかは、あとで選べばいいのです。

たとえば、こんな人の棚卸し

イメージしやすいように、一つ例を出します。たとえば、会社で長く事務の仕事をしてきて、今は整理収納のサポートを始めたいと考えている人がいたとします。本人は「資格を取ったばかりで、実績もない」と感じています。

でも、7つの項目で書き出してみると、こんな材料が出てきます。

  • 仕事経験:職場で書類や共有フォルダの整理を任されてきた。後輩に仕事の手順を教えてきた
  • 学んできたこと:整理収納の講座、片づけの本、自宅で試してきたこと
  • 教えられること:散らかる原因を一緒に探す、続けられる手順を作る
  • 成果事例:友人の家のキッチンを一緒に片づけたら「料理の時間が楽になった」と言われた
  • 失敗談:一気に捨てようとして、家族とけんかになったことがある。そこから少しずつ進めるやり方に変えた
  • 価値観:きれいな部屋より、散らからない仕組みを作りたい
  • 得意なサポート:相手のペースに合わせて、次にやることを1つに絞る

こうして並べると、「実績がない」どころか、企画の材料がたくさんあることが分かります。特に、失敗談とそこから変えたやり方は、そのまま3日間のワークや募集文の言葉になります。自分では当たり前だと思っていたことほど、書き出してみると光って見えるものです。

書き出した材料は、この先ずっと使う

棚卸しで出した材料は、一度書いて終わりではありません。チャレンジ企画を作るあらゆる場面で使います。

  • 企画のコンセプトを考えるとき
  • 商品のラインナップを考えるとき
  • 募集文を書くとき
  • 3日間の台本を作るとき
  • 個別面談の台本を作るとき
  • オファーを説明するとき

つまり、棚卸しは土台です。ここが薄いと、あとで作るものがすべて薄くなります。逆に、ここを丁寧に出しておくと、AIの出力も一気に具体的になります。

次は「お客様の材料」を整理する

自分の材料が出そろったら、次は見込み客の側の材料です。見込み客が何に悩み、どんな言葉で困りごとを話しているのか。これが分かると、自分の材料のどれを使えばいいのかが見えてきます。お客様の言葉の整理は、見込み客が普段使う言葉に言い換える顧客情報の整理で解説しています。

そのうえで、誰に向けた企画にするのかを決めていきます。ここはWHO設計の11項目と選び方の5基準につながります。チャレンジ企画全体の流れは、チャレンジ企画の完全ガイドで確認できます。

まとめ

  • 「売れるものがない」のではなく、材料がまだ書き出されていないだけ
  • AIの出力の質は、何を頼むかではなく、何を渡すかで決まる
  • 棚卸しは、仕事経験・学び・教えられること・成果・失敗談・価値観・得意なサポートの7項目
  • 最初は箇条書きで、思いつくままに。失敗談や当たり前のことほど書き出す
  • 書き出した材料は、企画・募集文・台本・面談まで、この先ずっと使う

次の一歩として、7つのうち一番書きやすい項目を1つ選び、10分だけ箇条書きで書き出してみてください。書いてみると、「思っていたより材料があった」と気づけるはずです。