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説明が上手な人ほど、セミナー後の申し込みで止まります|「見せる」と「答える」で参加者の最後の迷いを消す5つの準備

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オンラインセミナーの本編は好評で、「分かりやすかったです」という感想もたくさん届く。ところが、最後に講座や個別相談を案内すると、申し込みはほとんど入らない。こういう悩みを持つ講師やコーチの方は多いです。

そこで、もっと上手に説明しようと、案内の部分の言葉を増やしていく。講座の中身を細かく話し、どれだけ役に立つかを言葉で重ねていく。それでも、結果はあまり変わりません。

結論から言うと、案内のあとで申し込みが止まる原因は、説明が足りないことではありません。参加者の中に「まだ見えていないこと」と「まだ聞けていないこと」が残っているからです。言葉を増やすより、見せる。そして、答える場を用意する。この2つを整えるだけで、最後の迷いはずっと小さくなります。

この記事では、セミナーの案内のあとで参加者が止まる理由と、「見せる」と「答える」を整える5つの準備を解説します。

申し込みの直前で、人は何に迷っているのか

案内を聞いた参加者が申し込みの直前で止まるとき、頭の中にあるのは、たいてい次のような問いです。

参加者の迷い 中身 必要なもの
何が届くのか分からない 講座の中身や受け取れるものが、形として想像できない 見せる
申し込んだあとが分からない 押したあとにどんな画面が出て、いつから始まるのかが不安 見せる
自分に合うか分からない 自分の状況でも役に立つのか、確かめたい 答える
聞きたいことが聞けない 小さな疑問が残っているのに、質問する場がない 答える

表を見ると分かるとおり、迷いの半分は「見えないこと」、残りの半分は「聞けないこと」から生まれています。

どちらも、言葉を増やしても解けません。見えないものは、見せるしかない。聞けないことは、聞ける場を作るしかない。説明を足す前に、この2つが用意できているかを確かめることが先です。

準備1:受け取れるものを「画面」で見せる

1つ目の準備は、講座やサポートの中身を、言葉ではなく画面で見せることです。

形のない商品を扱っていると、「見せるものがない」と思いがちです。でも、見せられるものは意外とたくさんあります。

  • 教材の目次や、実際の画面の一部
  • 受講者に渡すワークシートや資料の表紙と中身
  • 個別相談の画面や、質問を受け付ける場所の様子
  • 受講した人が実際に作ったものや、書いた感想

「毎週、質問に答えます」と言葉で伝えるより、実際に質問に答えている画面を1枚見せる方が、参加者はずっと早く理解します。「資料をお渡しします」も同じです。表紙と中身の一部を見せるだけで、受け取ったあとの自分を想像しやすくなります。

たとえば、話し方を教える講師がいたとします。「毎回の練習に、個別に感想を返します」と言葉で伝えるだけでは、参加者はどのくらい丁寧な感想なのかを想像できません。そこで、過去に返した感想の文面を、名前を伏せて1つ画面に映します。どこを褒め、どこを直すように伝えているのかが一目で分かり、「自分もこういう感想をもらえるなら続けられそう」と感じてもらえます。説明の言葉を10行足すより、この1枚の方がずっと伝わります。

見せるときに気をつけたいのは、実際に届くものだけを見せることです。「これはイメージです」と注意書きが必要なものを多く使うと、かえって不安を生みます。今あるものを、そのまま見せる方が信頼につながります。

準備2:申し込みの手順を最後まで見せる

2つ目の準備は、申し込みの手順そのものを見せることです。ここは多くの方が省いてしまう部分です。

参加者が最後に感じる不安は、「このボタンを押したら、次に何が起きるのか」です。決済の画面が出てくるのか、何を入力するのか、そのあとどこから始めればいいのか。分からないまま押すのは、誰でも怖いものです。

そこで、案内の中で次の流れを画面つきで見せます。

  1. 申し込みのボタンを押すと、この画面が出ます
  2. ここにお名前とメールアドレスを入れます
  3. 支払い方法は、この中から選べます
  4. 申し込みが終わると、このメッセージが届きます
  5. このメッセージの案内から、すぐに始められます

一つひとつは当たり前の手順です。でも、当たり前のことを丁寧に見せる人は少ないので、それだけで「この人なら安心して任せられる」と感じてもらえます。

あわせて、参加者が申し込むページの見た目も整えておきます。ボタンはページに埋もれない色にして、押したら何が得られるかが分かる言葉を添える。動画を見ながらでも、下までスクロールしたあとでも押せるように、ボタンは上と下の2か所に置く。そして、案内のページの色や雰囲気を、それまでのページとそろえておく。見た目が急に変わると、参加者は「このページで合っているのかな」と手を止めてしまうからです。

準備3:質疑応答を「最後にまとめて答える」形にする

3つ目の準備は、質疑応答の設計です。質問への答え方には、話の途中でその都度答える形と、最後にまとめて答える形があります。

私がおすすめするのは、最後にまとめて答える形です。途中で質問に答えていると、話の流れが止まり、時間の配分も崩れます。本編と案内は予定どおり進め、最後にしっかり時間を取って質問に答える方が、参加者にとっても分かりやすくなります。

最後にまとめて答えるときの流れは、次のとおりです。

  1. 本編の冒頭で、「質問はいつでもチャットに書いてください。最後にまとめてお答えします」と伝えておく
  2. 本編と案内の間に届いた質問を、1つの場所に書き写してためておく
  3. 質疑応答の時間になったら、ためた質問を上から順に答えていく
  4. 答えきれなかった質問には、後日どこで答えるかを伝える

2つ目の「書き写してためておく」作業は、話しながら一人でやるのは大変です。可能なら、チャットを見て質問を書き写してくれる手伝い役を、事前にお願いしておきます。仕事仲間や、以前の受講者に頼める場合もあります。手伝い役がいるだけで、あなたは話すことに集中でき、質問を見落とすこともなくなります。

準備4:質問が出ないときの「よくある質問」を用意する

4つ目の準備は、質問が出なかったときの用意です。参加者が少ない回では、質問がまったく出ないこともあります。

質問が出ないのは、疑問がないからではありません。「こんなことを聞いたら恥ずかしい」「みんなの前で聞くほどのことではない」と思って、書かずにいるだけのことが多いのです。

そこで、よく届く質問をあらかじめ5つほど用意しておきます。質問が出ないときは、「よくいただく質問なのですが」と前置きして、自分から話します。

用意しておきたいのは、たとえば次のような質問です。

  • 初めてでもついていけますか
  • 忙しくて時間が取れない時期があっても大丈夫ですか
  • ほかの講座とどう違いますか
  • 途中でつまずいたら、どこで相談できますか
  • 申し込む前に、個別に相談することはできますか

これを話していると、「実は私もそれが聞きたかった」という反応が返ってくることがよくあります。そこから本当の質問が出始めることも多いです。質問への向き合い方は、迷っている人への向き合い方と決済案内でも解説しています。

準備5:値引きではなく、条件をはっきりさせる

5つ目の準備は、申し込みの条件の整え方です。申し込みが入らないと、つい「今日だけ安くします」と言いたくなります。でも、値引きはおすすめしません。

値引きは誰にでもできる方法なので、あなたならではの価値にはなりません。そして一度下げた価格は、次に案内するとき、元に戻しにくくなります。すでに元の価格で申し込んでくれた人にも、説明がつきません。

値引きの代わりに整えたいのは、条件をはっきりさせることです。

整えること 例
何が含まれるか 教材、質問の受付、個別の面談など、含まれるものを一覧で示す
何が含まれないか 個別の添削は含まれない、などをはっきり書く
申し込みの期間 セミナーの録画を見られる期間と、案内の期間をそろえる
支払い方法 一括のほかに分割があるなら、はじめから分かるように示す

特典をつける場合も、「早く決めないと損」と急かすためではなく、早く始めた人ほど得をする中身にするのが大切です。たとえば、期間中に申し込んだ人には最初の個別相談をつける、といった形です。期限は本当に守れるものだけにしてください。守らない期限は、信頼を一番早く失います。

条件の見せ方は、選ばれるオファー一覧表の作り方でも詳しく書いています。

見せて、答えられる人は、堂々と案内できる

ここまでの5つの準備には、もう一つの効果があります。それは、案内する自分自身が落ち着けることです。

本編ではなめらかに話せるのに、案内に入った途端に早口になったり、声が小さくなったりする方は多いです。そうした変化は、画面越しでも参加者に伝わります。「この人は、自分の商品に自信がないのかな」と受け取られてしまうのです。

案内のときに自信が持てない理由の多くは、「本当に役に立つと言い切れるか」が自分の中でまだあいまいなことにあります。受け取れるものを画面で見せられる。申し込みの手順も見せられる。どんな質問にも答えを用意してある。この状態まで整えておくと、「これなら、必要な人に自信を持って勧められる」と思えるようになります。

私は個別相談でも、同じ考え方をしています。先に相手の状況を聞き、迷っている点に答え、必要な人にだけ提案する。この進め方で、個別相談の成約率が92%(25人中23人)になったことがあります。話し方を磨いたのではなく、見せるものと答えるものを準備しておいただけです。面談での進め方は、カウンセリングセールスの10ステップで解説しています。

まとめ

  • 案内のあとで申し込みが止まる原因は、説明不足ではなく「見えないこと」と「聞けないこと」
  • 講座やサポートの中身は、言葉を重ねるより画面で見せる。実際に届くものだけを見せる
  • 申し込みボタンを押してから始めるまでの手順を、画面つきで最後まで見せる
  • 質疑応答は最後にまとめて答える形にし、質問が出ないときの「よくある質問」を用意しておく
  • 値引きはせず、含むもの・含まないもの・期間・支払い方法をはっきりさせる

まずは、次のセミナーで案内する講座について、「画面で見せられるもの」を3つ書き出してみてください。それが、言葉に頼らない案内の出発点になります。