私のところには、ビジネスを始めたい方から毎日のようにご相談が届きます。その中で、とてもよくいただく質問があります。
「今、仕事や家のことでとても忙しいです」「これまで何度もつらい思いをしてきました」「パソコンもインターネットもよく分かりません」。そのうえで、「こんな私がビジネスで成功する確率は、何パーセントくらいでしょうか?」という質問です。
不安になる気持ちは、よく分かります。私も独立したばかりのころは、何を発信すればいいのか分からず、ブログやSNSを続けても、無料相談をしても成約につながらない時期がありました。先が見えないと、「自分はうまくいく側なのか」を知りたくなりますよね。
でも、結論から言うと、ビジネスの成功を「確率」で考えても、答えは出ません。ビジネスはギャンブルではなく、身につけられる技術の組み合わせだからです。
この記事では、なぜ確率で考えなくていいのか、その代わりに何を考えればいいのか、そして技術を身につける順番をお伝えします。
理由1:ビジネスはギャンブルではない
確率が意味を持つのは、自分の力では結果を動かせないものです。サイコロの目や宝くじは、どれだけ練習しても当たる確率は変わりません。
一方、ビジネスはそうではありません。商品を作ることも、人を集めることも、商品を売って利益を出すことも、やり方があります。やり方を知って、その通りに実践すれば、結果は少しずつ変わっていきます。
つまり、ビジネスは「当たるか外れるか」ではなく、「できるようになるか、まだできないか」の世界です。確率を聞きたくなったときは、質問を「何ができるようになれば、結果が出るのか」に言い換えてみてください。それだけで、悩む時間が、準備する時間に変わります。
理由2:ビジネスのほとんどは「技術」でできている
プログラミング・サッカー・語学・料理と同じ
技術というのは、学んで練習すれば身につくものです。たとえば、次のようなものを思い浮かべてみてください。
| 分野 | 学ぶ前 | 学んで練習した後 |
|---|---|---|
| プログラミング | アプリやツールは作れない | きちんと動くものが作れる |
| サッカー | 試合でいきなり相手を抜けない | ドリブルで相手を抜き、ゴールを決められる |
| 語学 | 現地の人と話せない | 少しずつ会話を楽しめる |
| 料理 | おいしい料理は作れない | レシピ通りに作って家族を喜ばせられる |
どれも、最初からできる人はいません。でも、正しいやり方を学び、練習を重ねれば、誰でもある程度のところまではできるようになります。ビジネスも、基本的にはこれと同じです。
マーケティングもセールスも「型」がある
マーケティングやセールスは、才能やセンスの世界だと思われがちです。でも実際には、売れるための型があります。
たとえば、文章で商品を売るプロのコピーライターは、毎回ゼロから書いているわけではありません。売れる文章の構成を持っていて、その型に商品の中身を当てはめて書いています。テレビの通信販売も、紹介する商品は毎回違っても、見せ方の流れはほとんど同じです。
プロが次々と結果を出せるのは、特別な才能があるからではなく、売れるパターンを知っていて、それを繰り返しているからです。私が「オリジナルで頑張るな、パクって超えろ」とお伝えしているのも、この理由からです。成功している人の型をまねることを「モデリング」と言います。考え方はモデリングの記事で詳しくまとめています。
理由3:技術は、身につける順番を守れば再現できる
ビジネスが技術であるなら、成功している人と同じ技術を身につければ、同じような結果を再現できます。ここで大事なのは、技術を身につける「順番」です。
スタートラインや向き不向きの差はある
もちろん、人によってスタートラインは違います。使える時間、これまでの経験、成長のペース、性格の向き不向き。こうした個人差は、たしかにあります。
また、ある分野で世界のトップを目指すような話なら、努力だけではどうにもならない部分もあります。たとえば、私が今からどれだけ練習しても、ワールドカップで日本を優勝に導くサッカー選手にはなれません。こういう話であれば、確率で考えるのも分かります。
目指すのは「トップ」ではなく「仕組み」
でも、多くの方が目指しているのは、世界の頂点ではないはずです。
- 自分の商品が、安定して売れる仕組みを作る
- 本業とは別に、副業で収入を作る仕組みを作る
- 好きなことや得意なことで、お金を受け取れる仕組みを作る
このくらいの目標であれば、特別な才能がなくても届きます。必要なのは、正しい順番で学び、その通りに実践することです。うまくいかない原因の多くは、才能ではなく、順番と設計にあります。
確率の代わりに考えたい3つの質問
では、「成功する確率は?」と聞きたくなったとき、何を考えればいいのでしょうか。私は次の3つの質問をおすすめしています。
- 今の自分に足りない技術は何か:集客なのか、商品作りなのか、セールスなのか。足りないところを一つに絞る
- その技術を、誰から学ぶか:すでに結果を出している人の型を選ぶ。あれこれ混ぜない
- いつまでに、何回練習するか:学んだら、小さく試す日を先に決める
この3つに答えが出ると、不安は「やること」に変わります。確率は自分で動かせませんが、この3つは自分で決められます。
「この講座に入れば、絶対に稼げますか?」への答え
もう一つ、よくいただく質問があります。「亀井さんのコンサルに申し込めば、私も必ず稼げますか?」という質問です。
これも、正直にお答えすると「必ず」とは言えません。「この塾に通えば、必ず志望校に合格しますか?」「この参考書を買えば、必ず成績が上がりますか?」という質問と同じだからです。
私は、参加してくださった方が成果を出せるように、全力でサポートします。ただ、学んだことを実践して、技術として身につけるのは、ご本人です。だからこそ、講座やコンサルを選ぶときは「稼げるかどうか」より、「自分が実践できる手順になっているか」「分からないときに相談できるか」を確かめてみてください。
技術を身につけるときによくある失敗
最後に、技術を身につける途中でつまずきやすいポイントをまとめておきます。
| よくある失敗 | どう考えればいいか |
|---|---|
| 学ぶだけで、実践しないまま時間が過ぎる | 学んだら、小さく試す日を先に決める |
| いろいろな人のやり方を混ぜてしまう | お手本は一人に絞り、まずはその通りにやる |
| 自己流にアレンジしてから試す | 最初はアレンジせず、型の通りにやってみる |
| 1回うまくいかなかっただけでやめる | 結果ではなく、どこでつまずいたかを見る |
| 全部そろってから始めようとする | 足りない技術を一つずつ身につける |
特に「自己流にアレンジしてから試す」は、真面目な方ほどやってしまいがちです。型は、その通りにやってみて初めて、どこが自分に合っていないかが分かります。学び方の原則は学習プロセスの原理原則でもまとめています。
私自身、独立したばかりのころに一番欲しかったのは、「これを、この順番でやればいい」という手順でした。少人数からでも売上を作る手順を、全体の流れとしてまとめたのがチャレンジ企画の完全ガイドです。技術を身につける順番の一つの例として、読んでみてください。
まとめ
- ビジネスはギャンブルではないので、成功を確率で考えても答えは出ない
- 集客も商品作りもセールスも、学んで練習すれば身につく「技術」でできている
- 世界のトップを目指すのでなければ、正しい順番で学べば仕組みは作れる
- 「成功する確率は?」の代わりに、「足りない技術は何か」「誰から学ぶか」「いつ練習するか」を考える
まずは紙に、今の自分に足りない技術を一つだけ書き出してみてください。確率ではなく、その一つを身につけることから始めれば、次にやることが見えてきます。


