大企業に就職できたら勝ち組。公務員になれたら一生安泰。医者になれば人生の勝ち組。子どもの頃から、そんな言葉を何度も聞いてきた方は多いと思います。
私もその一人でした。高校を卒業してから20年以上、会社員として働き、その常識を疑ったことはほとんどありませんでした。
結論から言うと、大企業・公務員・医者が勝ち組かどうかは、肩書きや収入では決まりません。自分がどんな時間の使い方をして、誰と、どこで、どう働きたいのか。その基準を自分で決めているかどうかで決まります。
この記事では、私が「勝ち組」の基準を考え直すまでの話と、働き方を見直すときに役立つ4つの視点、そして会社を辞める前に何から始めればいいかをお伝えします。
20年以上、会社員の常識を疑わなかった
高校を卒業したら就職して、定年まで働く。私にとってそれは、朝に太陽が昇って夜に沈むのと同じくらい当たり前のことでした。それ以外の選択肢は、考えたこともありませんでした。
- 「年収1,000万円以上稼げたら勝ち組」
- 「老後まで安定して働けるところに就職できれば勝ち組」
- 「休みがしっかり取れて、ボーナスも出る会社なら勝ち組」
世間で常識とされていることを、何の疑いもなく信じている、どこにでもいる会社員でした。
私の両親は自営業をしていて、子どもの頃の暮らしは正直、裕福ではありませんでした。友達がみんな持っていた流行りのゲーム機も買ってもらえず、学生時代にアルバイトをして自分で買ったことを覚えています。
その影響もあったのだと思います。自分で商売をするより、大きな会社に勤めたほうが安定してお金を手にできる。幸せになるには会社員になるのがいちばん正しい選択だと、ずっと思い込んでいました。
「時間にも場所にも縛られない人」を知って、常識が崩れた
その思い込みが崩れたのは、インターネットを上手に使って収入を作り、自由に暮らしている人たちのことを知ったときです。
たまたま見つけたブログの書き手は、まだ20代後半くらいでした。小説と音楽が趣味で、日程をほとんど気にせずに旅行を楽しみながら、一人でビジネスを回していました。旅行中にほとんど仕事をしていなくても、仕組みが動いて収入が入っていたのです。
当時の私は、会社を辞めて中古車の販売で独立し、朝から晩まで働いていました。自分の商売を始めたはずなのに、時間の自由はほとんどありませんでした。そんな私には、その人の姿がとてもうらやましく見えました。
「時間にも場所にも縛られず、経済的にも困っていない人がいる」。このとき初めて、働いた時間と収入が比例しない働き方があることを知りました。
世間の「勝ち組」も、忙しさの中にいる
周りを見渡してみると、世間で勝ち組と呼ばれている人たちも、それぞれに忙しい毎日を送っていました。
- 大手メーカーで順調に昇進している友人は、朝から晩まで仕事をしていて、家に帰れない日もある
- システムエンジニアの友人は、日付が変わる頃まで帰れない日が続いている
- 前の会社の同僚は、家を建てた直後に転勤になり、まだその家に住めていない
- 役所に勤めるサッカー仲間は、仕事の都合で試合にほとんど参加できない
- 近所のお医者さんは、病院に泊まり込むことが多く、家にいる日のほうが珍しい
どの人も、立派な仕事をしています。そして、忙しくても毎日楽しく働いている人もいると思います。そうであれば、私が何か言うことはありません。
ただ、お金、時間、住む場所、付き合う人。そのどれもを自分では決めにくい働き方であることも確かです。そしてその状態は、本人が選び直さない限り、定年まで続いていきます。
私は、仕事ができるかどうかや、稼いだ金額で人の価値が決まるとは思いません。考えたかったのは、どちらが上かではなく、「自分はどちらの働き方を選びたいのか」でした。
勝ち組の基準を自分で決める4つの視点
世間の「勝ち組」は、多くの場合、会社員として働くことを前提に作られた基準です。年収、ボーナス、週休2日、有給休暇、通勤、定年後の第二の人生。どれも、会社に勤めることが前提になっています。
自分で収入を作る力を身につけると、こうした前提は当たり前ではなくなります。そこで、働き方を考えるときは、次の4つの視点で自分の基準を書き出してみてください。
| 視点 | 自分に問いかけること |
|---|---|
| 1. 時間 | 1日のうち、何時間を自分で決めて使いたいか |
| 2. 場所 | どこに住み、どこで働きたいか |
| 3. 人間関係 | 誰と一緒に働き、誰を相手に仕事をしたいか |
| 4. 収入の作り方 | 働いた時間に比例する収入だけでいいか |
4つ目の「収入の作り方」は、特に見落とされがちです。時給や月給で働く限り、収入を増やすには働く時間を増やすか、単価を上げるしかありません。どれだけ優秀な人でも、1日の時間には限りがあります。
私が目指したのは、労働収入からの脱却でした。働いた時間ではなく、作った仕組みが収入を運んでくれる状態です。
実際に、私はインターネットをビジネスに使う方法を学び始めてから、1年以内に月収100万円に届きました。その後、集客・教育・販売の仕組みを整えてからは、ブログの更新もメルマガの配信もしばらく止めていた時期に、約1か月で174万円の売上になったこともあります。
これは、特別な才能があったからではありません。会社員時代と同じように時間を差し出すのではなく、仕組みを作る側に回ったことが大きかったと考えています。仕組み化の考え方はビジネスは仕組み化することが重要でもまとめています。
会社を辞める前に、やっておきたい順番
ここまで読んで、「では会社を辞めて独立すればいいのか」と感じた方もいるかもしれません。そうではありません。
私自身、中古車の販売で独立したときは、仕組みを持たないまま始めたので、会社員のとき以上に時間を使う働き方になっていました。辞めること自体がゴールになると、同じことが起こりやすくなります。
おすすめしたいのは、次の正しい順番です。
- 自分の経験や知識の中から、人の役に立てそうなものを書き出す
- それを必要としている人を、具体的に1人思い浮かべる
- 小さな形でいいので、実際に提供して反応を確かめる
- 売れた流れを振り返り、同じ流れが繰り返せるように仕組みにしていく
最初の「書き出す」ところでつまずく方は多いです。「自分には売れるものがない」と感じる方は、経験と知識を商品の材料に変える棚卸しから始めてみてください。
また、最初から大勢を集める必要はありません。少人数でも、合う人に深く届けば売上は作れます。実際に、集客3名で売上600万円になった企画もあります。少人数から始める考え方は集客3名でも売上は作れる理由で詳しく解説しています。
働き方を見直すときによくある3つの思い込み
最後に、私がご相談を受ける中でよく聞く思い込みを3つ紹介します。私自身も、会社員の頃はすべて当てはまっていました。
| よくある思い込み | 考え直したいこと |
|---|---|
| 安定した会社にいれば将来も安心 | 安心の中身は「会社が続くこと」に預けている |
| 収入を増やすには、もっと働くしかない | 時間に比例しない収入の作り方もある |
| 自分でやるなら、今の仕事を辞めてから | 働きながら小さく試すほうが失敗しにくい |
どれも、間違った考え方というわけではありません。ただ、自分で選んだ基準ではなく、周りの常識をそのまま借りてきたものであることが多いです。
一度、自分の言葉で「私にとっての安心とは何か」「私はどんな働き方なら続けられるか」を書いてみると、常識と自分の本音のずれが見えてきます。そのずれに気づくことが、働き方を選び直す最初の一歩になります。
まとめ
- 大企業・公務員・医者が勝ち組かどうかは、肩書きや収入ではなく、自分で決めた基準で決まる
- 世間の「勝ち組」の多くは、会社員として働くことを前提にした基準
- 時間・場所・人間関係・収入の作り方の4つで、自分の基準を書き出してみる
- 働いた時間に比例しない収入を作るには、仕組みを作る側に回る
- 会社を辞めることをゴールにせず、小さく提供して仕組みにする順番で進める
まずは、上の表の4つの視点について、今の働き方と、本当はどうしたいかを1行ずつ書き出してみてください。その差がいちばん大きい項目が、あなたが最初に手をつける場所です。



