動画で自分のことや商品を知ってもらいたい。でも、何を撮ればいいのか、どれくらいの長さにすればいいのかが分からない。せっかく撮るなら、伝えたいことを全部入れておきたい。そう考えて、なかなか1本目が完成しない方は多いです。
動画は、写真や文章に比べて、伝えられる情報がとても多い手段です。話し方や表情、声の温度まで伝わるので、「この人はどんな人か」を知ってもらうのに向いています。費用もあまりかけずに始められるので、宣伝の方法として取り入れない手はありません。
ただ、結論から言うと、ビジネスの動画は、長く話すほど伝わるわけではありません。「10分以内」を目安に、1本で伝えることを1つに絞ったほうが、最後まで見てもらいやすく、次の行動にもつながりやすくなります。
この記事では、動画を短くまとめたほうがいい理由、1本1テーマの決め方、最初に作るとよい動画、ブログとのつなぎ方、よくある失敗をお伝えします。
動画を短くまとめたほうがいい理由
動画を見る人は、最初から最後まで集中して見てくれるとは限りません。スマホで移動中に見ていたり、ほかのことをしながら見ていたりします。そして、「自分に関係がない」「長そうだ」と感じた時点で、画面を閉じてしまいます。
長い動画が伝わりにくい理由は、次の3つです。
| 長い動画で起きること | 見る人の気持ち |
|---|---|
| 本題に入るまでに時間がかかる | 「結局、何の話なんだろう」 |
| 話題が途中でいくつも変わる | 「今どこの話をしているのか分からない」 |
| 見終わるのに時間がかかる | 「あとで見よう」と閉じて、そのまま見ない |
伝えたいことが多いときほど、全部を1本に詰め込みたくなります。でも、詰め込むほど、一番伝えたいことが埋もれてしまいます。
長さの目安は、内容によって変わります。自己紹介や商品の紹介なら数分で十分なことが多く、じっくり説明する内容でも、10分くらいまでに収めるのを一つの目安にするとまとまりやすくなります。大切なのは分数そのものより、「その長さで、1つのことが伝わりきっているか」です。動画の長さの考え方は制作する動画の長さでも書いています。
1本1テーマの決め方
短くまとめるために、撮る前に「この動画で伝えることは何か」を1つに決めます。次の3つの問いに答えてみてください。
- この動画を見るのは、どんな悩みを持った人か
- 見終わったとき、その人に何を1つ持ち帰ってほしいか
- 見終わったあと、その人にどんな行動をしてほしいか
2つ目の答えが、その動画のテーマです。ここが2つ以上あるなら、動画を分けます。
たとえば、「ブログを始めたい人」に向けて動画を作るとします。「ブログのテーマの決め方」「記事の書き方」「続けるコツ」を1本にまとめると、長くなるうえに、どれも中途半端になります。これを3本に分ければ、それぞれ短く、見る人も自分に必要な1本を選べます。
1本1テーマにすると、もう一つ良いことがあります。動画の題名が決めやすくなることです。何の動画かが題名で分かれば、探している人に見つけてもらいやすくなります。
短くまとめるための話す順番
テーマが決まったら、話す順番も先に決めておきます。順番が決まっていないと、話しながら考えることになり、話が脇道にそれて長くなってしまいます。
おすすめは、次の4つの順番です。
- 結論:この動画で伝えたいことを、最初に一言で言う
- 理由:なぜそう言えるのかを説明する
- 具体例:見る人が自分の場面を思い浮かべられる例を1つ話す
- 次の行動:見終わったあとに何をすればいいかを伝える
この4つを、撮る前にそれぞれ1〜2行ずつメモしておきます。台本を一字一句書く必要はありません。メモが4つそろっていれば、話がそれても戻ってこられます。
最初に結論を言うのが大切なのは、見る人が最初の数十秒で「この動画を見続けるかどうか」を決めているからです。最初に「この動画で何が分かるのか」が伝われば、その答えが気になる人は最後まで見てくれます。反対に、あいさつや前置きが長いと、本題に入る前に閉じられてしまいます。
撮り終わったら、一度通して見返してみてください。4つの順番から外れている部分や、同じことを繰り返している部分があれば、そこを削るだけで動画は短く、分かりやすくなります。
最初に作るとよい動画
何を撮ればいいか迷うときは、ブログやSNSと同じ感覚で考えると始めやすくなります。最初に作るとよいのは、次のような動画です。
- 自己紹介の動画:どんな人が、どんな想いで、誰の役に立ちたいのかを話す
- 商品やサービスの紹介の動画:何ができて、どんな人に向いているのかを話す
- よくある質問に答える動画:お客様からよく聞かれることに、1本につき1つずつ答える
特に3つ目は、テーマに困りません。お客様や読者から聞かれたことを書き留めておけば、それがそのまま動画のテーマになります。1つの質問に1本で答えるので、自然と1本1テーマになり、長さも短くまとまります。
自己紹介の動画も、1本に全部を入れようとしなくて大丈夫です。「なぜこの仕事を始めたのか」「どんな人の役に立ちたいのか」など、話すことを分けて何本かにすれば、1本ずつは短くまとまります。
最初からきれいに作り込む必要はありません。見る人が知りたいのは、映像の美しさより、話している内容と話している人の人柄です。
動画とブログをつなげる
動画を作ったら、動画だけで終わらせず、ブログやホームページとつなげておきます。
- ブログの記事に動画を載せる:記事の内容に合った動画を載せると、文章だけより伝わりやすくなる
- 動画からブログへ案内する:動画の説明欄や最後の一言で、詳しい内容をまとめたブログ記事を案内する
動画の公開サービスで公開しておけば、あなたのことをまだ知らない人の目に留まる可能性もあります。そこからブログへ来てもらい、さらに詳しい情報を読んでもらう。この流れを作っておくと、動画が集客の入り口として働きます。動画から自分のサイトへ案内する方法は、自社サイトへの効果的な誘導方法で解説しています。
動画は、その場限りの宣伝ではなく、一度作れば何度も見てもらえる資産になります。短い動画を少しずつ積み重ねていけば、あなたのテーマについて話している人として覚えてもらえるようになります。
動画づくりでよくある失敗
| よくある失敗 | どう直すか |
|---|---|
| 伝えたいことを全部1本に詰め込む | 持ち帰ってほしいことを1つに絞り、残りは別の動画にする |
| 前置きが長く、本題になかなか入らない | 最初の数十秒で「この動画で何が分かるか」を伝える |
| きれいに作り込もうとして完成しない | まずは内容が伝わることを優先し、公開してから直す |
| 動画を公開しただけで終わる | ブログに載せ、動画からもブログへ案内する |
| 見終わったあとの行動を伝えていない | 最後に「次に何をすればいいか」を一言添える |
短い動画でも、最後まで見てもらうための話し方や構成の工夫があります。その原則は視聴者を最後まで惹きつける7つの原則でまとめています。
まとめ
- ビジネスの動画は、長く話すほど伝わるわけではない。「10分以内」を一つの目安にする
- 撮る前に「誰に、何を1つ持ち帰ってほしいか」を決め、1本1テーマにする
- テーマが2つ以上あるなら、動画を分ける
- 最初は自己紹介、商品紹介、よくある質問への答えから作ると始めやすい
- 動画はブログとつなげ、見たあとに詳しい情報へ進める流れを作る
まずは、お客様や読者からよく聞かれる質問を3つ書き出してみてください。そのうち1つを選び、「その質問に1つだけ答える短い動画」として話す内容をメモするところから始めましょう。


