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誰も教えていないテーマの講座ほど、売れにくいです|市場の「時期」と見込み客の「困り具合」で講座テーマを選ぶ4つの基準

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「まだ誰も教えていないテーマなら、競争がないから売れるはず」。そう考えて講座を作ったのに、案内しても反応がない。一方で、みんなが教えている人気のテーマは、ライバルが多すぎて埋もれてしまいそう。講座のテーマ選びで、こんなふうに迷っている方は多いのではないでしょうか。

新しすぎるテーマの講座が売れにくいのは、内容が悪いからではありません。そもそも、そのテーマで困っている人がまだ少ないからです。人は、自分が困っていないことにはお金を払いません。

結論から言うと、個人が講座のテーマを選ぶときに見るべきなのは、「そのテーマの市場が今どの時期にあるか」と「見込み客がどのくらい困っているか」の2つです。狙いたいのは、市場が広がり始めていて、今すぐ解決したい人がいるテーマです。

この記事では、市場の4つの時期、一番乗りを狙うと苦しくなる理由、見込み客の困り具合の見分け方、そして講座テーマを選ぶ4つの基準を解説します。

市場には4つの時期がある

どんな商品やテーマにも、世の中に出てから広がり、落ち着き、縮んでいくという流れがあります。講座のテーマも同じです。この流れを4つの時期に分けると、次のようになります。

時期 特徴 見分けるサイン 個人がやること
始まったばかり 知っている人が少ない。説明に手間がかかる 教えている人がほとんどいない 自分で学び、試しておく
広がる 知りたい人が増え、向こうから探しに来る 同じテーマで教える人が出始める 講座を出し、見込み客とつながる
落ち着く 教える人が増え、比べられる 似た講座が並び、値下げや細かい差別化が増える 対象を絞る、次のテーマを準備する
縮む 知りたい人が減っていく 話題にのぼらなくなる 無理に参入しない

注目してほしいのは、2つ目の「広がる」時期です。この時期は、見込み客の方から情報を探してくれます。同じテーマで教える人が出てくるのは、一見ライバルが増えて困ることのように見えますが、実は「このテーマには、お金を払ってでも学びたい人がいる」という合図です。

この時期に講座を出すのは、上りのエスカレーターに乗るようなものです。市場そのものが広がっているので、少し工夫するだけで反応が返ってきます。反対に、縮んでいく時期に参入するのは、下りのエスカレーターを駆け上がるようなもので、どれだけ頑張っても成果が出にくくなります。

一番乗りを狙うと、なぜ苦しくなるのか

「でも、一番乗りの方が有利なのでは」と思う方もいるかもしれません。確かに、先に始めた人が大きな存在になる例もあります。ただ、個人が一番乗りを狙うのは、かなり分の悪い賭けです。

理由は2つあります。

1つ目は、説明に手間がかかることです。始まったばかりのテーマは、見込み客がそもそも「それが何なのか」を知りません。講座の中身を伝える前に、テーマそのものを説明するところから始める必要があります。この説明には、時間も発信の量もかかります。

2つ目は、多くの新しいテーマが、広がる前に消えていくことです。一部の新しいもの好きの人の間では盛り上がっても、多くの人に広がらずに終わるテーマはたくさんあります。そうなると、それまでかけた時間がそのまま無駄になります。

個人が狙うのは、一番乗りではなく「広がり始めた」ことを確かめてからの参入です。 誰かが先に道を切り開き、「このテーマで学びたい人が増えている」と分かってから講座を出す。その方が、限られた時間を無駄にせずに済みます。

「新しもの好き」と「実利を求める人」は、響く言葉が違う

テーマが広がるかどうかの分かれ目には、もう一つ大事なポイントがあります。それは、買う人の種類が途中で入れ替わることです。

始まったばかりのテーマに最初に飛びつくのは、新しいもの好きの人たちです。この人たちは、「新しい」「まだ誰も知らない」ことに価値を感じます。ところが、テーマが大きく広がるためには、その先にいる「実利を求める人たち」に選ばれる必要があります。この人たちは、新しさではなく「自分の役に立つか」「失敗しないか」で判断します。

この2つの層は、響く言葉がまったく違います。

新しもの好きの人 実利を求める人
価値を感じること 人より先に知ること 確実に役に立つこと
響く言葉 最新、まだ知られていない 役に立つ、みんなやっている、成果が見える
安心する材料 珍しさ 受講した人の声、具体的な成果

たとえば、新しい道具の使い方を教える講座があったとします。新しいもの好きの人には「最新の使い方をいち早く」で届きます。でも、実利を求める人には「毎週の資料づくりが半分の時間で終わるようになる」のように、生活や仕事がどう変わるかを、目に見える形で伝える必要があります。

講座の売れ行きが途中で止まったときは、この言葉の切り替えができているかを見直してみてください。

見込み客の「困り具合」を4段階で見る

市場の時期と並んで見ておきたいのが、見込み客の困り具合です。同じテーマでも、人によって困り方の深さは違います。これを4段階に分けると、次のようになります。

  1. 気づいていない:自分に問題があることに気づいていない
  2. 気にしていない:問題には気づいているが、解決しようとは思っていない
  3. 考え始めている:解決したいと思い、情報を集めている
  4. 今すぐ解決したい:困っていて、すぐに何とかしたいと思っている

段階が1に近いほど、講座を案内するまでに多くの説明や発信が必要になります。気づいていない人に問題を気づかせ、気にしていない人に「解決したい」と思ってもらうには、長い時間がかかります。

個人が講座を売るときに向き合うのは、3と4の人です。4の人には、難しい説明はいりません。「あなたの悩みは、この講座で解決できます」と分かりやすく伝えれば十分です。3の人には、ほかの方法との違いや、自分に合うかどうかを丁寧に伝えます。2の人には、発信を通じて少しずつ関係を作り、3の段階に進んでもらいます。

1の人に向けて一から説明するのは、大きな広告費や長い時間を使える組織のやり方です。限られた時間で動く個人が、ここに力を使うのはやめておきましょう。見込み客の悩みを具体的な言葉にする方法は、見込み客が普段使う言葉への言い換えで解説しています。

講座テーマを選ぶ4つの基準

ここまでの話を、講座テーマを選ぶときの基準にまとめます。候補のテーマを、次の4つで確かめてください。

  1. 広がり始めているか:同じテーマで教えている人や、似た講座が出始めているか。本やネット上の記事、検索したときの情報が増えているか
  2. 今すぐ解決したい人がいるか:「困っている」「急いでいる」という声が、身の回りや発信への反応から聞こえてくるか
  3. 成果を目に見える形で伝えられるか:講座を受けたあと、何ができるようになるのかを、実利を求める人にも分かる言葉で言えるか
  4. 短い言葉で説明できるか:「この講座は、誰が、何をすれば、どうなるのか」を、子どもに話すつもりで10秒で説明できるか

4つ目は、特に見落とされがちです。講座が売れない理由が、中身ではなく「何の講座か分かりにくい」ことにある場合は少なくありません。専門用語や作り手のこだわりを削って、「毎週の資料を、あなたはこの型に当てはめるだけです」のように、受講する人がやることまで一言で伝えられると理想的です。

たとえば、2つのテーマで迷っている人がいたとします

例に当てはめてみます。家計の相談を受けてきた人が、「まだ誰も教えていない、珍しい節約の考え方の講座」と「子どもの教育費をどう準備するかの講座」で迷っているとします。

前者は、新しいもの好きの人には面白がってもらえそうです。ただ、教えている人がほとんどおらず、「困っている」という声も聞こえてきません。後者は、同じテーマで教える人が増えてきていて、身の回りでも「何から始めればいいか分からない」という声があります。「子どもが中学に上がるまでに、必要な金額と毎月の積み立て額が決まる」のように、成果も目に見える形で言えます。

この場合、4つの基準に当てはまるのは後者です。前者の考え方は、後者の講座の中で「ほかの人と違う切り口」として使えば、埋もれない理由にもなります。

テーマが決まったら、次は講座の中身です。何をどこまで教えるかの決め方は、「小さな成果」と「大きな成果」を分けるWHAT設計で解説しています。

広がりきったテーマで講座を出すなら

最後に、すでに教える人がたくさんいる、落ち着いた時期のテーマを選ぶ場合の考え方です。

この時期のテーマは、見込み客も多い一方で、比べられやすくなります。同じ土俵で正面から比べられると、実績の多い人や価格の安い人が有利になります。個人が真正面から戦うのは消耗戦です。

ここで考えたいのは、戦わずに済む場所を探すことです。

  • 対象を絞る:「起業したい人」ではなく「子育て中で、1日に使える時間が限られている人」のように、誰に向けた講座かをはっきりさせる
  • 切り口を変える:同じテーマでも、ほかの講師が扱っていない悩みや段階に絞る
  • 組み合わせる:自分の経験と、そのテーマを掛け合わせて、あなたにしか話せない形にする

ライバルと違う場所に立てば、比べられることが減ります。比べられなければ、価格で争う必要もありません。対象の絞り方は、ライバル不在の「ニッチ市場」で頂点を取る方法も参考にしてみてください。

まとめ

  • 新しすぎるテーマの講座が売れにくいのは、そのテーマで困っている人がまだ少ないから
  • 市場には4つの時期がある。個人が狙うのは、同じテーマで教える人が出始めた「広がる」時期
  • テーマが大きく広がるには、新しもの好きではなく、実利を求める人に響く言葉が必要
  • 見込み客の困り具合は4段階。個人が向き合うのは「考え始めている人」と「今すぐ解決したい人」
  • 候補のテーマは、広がり・困っている人・目に見える成果・短い説明の4つの基準で確かめる

まずは、今考えている講座のテーマを一つ選び、「誰が、何をすれば、どうなるのか」を10秒で説明できるか、声に出して試してみてください。詰まったところが、テーマを磨き直すポイントです。