3日間のチャレンジ企画が終わって、アンケートを取った。「とても勉強になりました」「参加してよかったです」と、うれしい感想がたくさん集まった。
それなのに、個別面談の申し込みはほとんどない。面談をしても、何を聞けばいいのか分からず、話が深まらない。そんな経験はないでしょうか。
これは、参加者の熱が低かったからでも、あなたの話が響かなかったからでもありません。多くの場合、アンケートの作り方の問題です。
結論から言うと、チャレンジ企画のアンケートは「感想を集めるもの」ではなく、「個別面談前のヒアリングシート」として作ります。聞く項目と並べる順番を変えるだけで、面談へのつながり方は大きく変わります。
この記事では、アンケートの4つの目的、入れるべき10項目、並べる順番、少人数のときの絞り方、そして回答後の流れまでをまとめました。
感想だけのアンケートでは、面談の材料が残りません
アンケートと聞くと、多くの方がこんな質問を思い浮かべると思います。
- 参加してどうでしたか?
- 満足しましたか?
- 感想を教えてください
これで感想は集まります。ただ、個別面談で本当に知りたいことは、ほとんど見えてきません。
面談で知りたいのは、満足度ではなく、その人の状況です。今どんな課題があるのか。本当はどうなりたいのか。これまで何を試して、なぜうまくいかなかったのか。何を相談したいのか。
こうした情報がアンケートの段階で分かっていると、面談の質がまったく変わります。逆に、ここが空っぽのまま面談に入ると、冒頭をゼロからの聞き取りに使うことになり、話が深まる前に時間が終わってしまいます。
Day3が終わったあとに参加者が面談へ進むかどうかは、このアンケートの作り方で大きく変わります。チャレンジ企画全体の中でのアンケートの位置は、チャレンジ企画の完全ガイドで紹介しています。
アンケートの4つの目的
チャレンジ企画のアンケートには、4つの目的があります。
- 3日間を振り返ってもらう
- 今の課題を整理してもらう
- 個別面談を希望する人を把握する
- 面談で深掘りすることを事前に確認する
振り返りは、参加者のためでもあります
1つ目の振り返りは、参加者のためのものでもあります。参加者は、自分が3日間でどこまで進んだのか、意外と気づいていません。
「一番学びになったことは何ですか?」「参加前と比べて、どんな気づきがありましたか?」と聞かれて書き出すことで、「自分はちゃんと前に進んだ」と実感できます。この実感が、次の一歩につながります。
課題は、3日間で見えてくるもの
2つ目の課題の整理も大切です。3日間ですべての課題が解決するわけではありません。むしろ、自分の現在地が見えたからこそ、次に解決すべきことがはっきりしてきます。
たとえば、「ターゲットはだいぶ絞れたけれど、募集文で止まりそう」「面談への流れがまだ不安」といった課題です。これを参加者自身に言葉にしてもらうと、面談で何を扱えばいいのかが見えてきます。
アンケートに入れる10項目
具体的には、次の10項目を入れます。
| 項目 | 聞くこと | ねらい |
|---|---|---|
| 1)名前 | 本名と、オープンチャットでの名前 | 誰の回答か分かるようにする |
| 2)連絡先 | 実際に連絡に使うものだけ | 面談の案内と日程調整に使う |
| 3)感想 | 3日間の全体の感想 | 満足度を知り、改善や募集文に活かす |
| 4)一番の学び | 何が一番学びになったか | どこに価値を感じたかを知る |
| 5)今の課題 | 一番の課題は何か | 面談で深掘りするテーマを知る |
| 6)理想の未来 | 数か月後にどうなっていたいか | 理想と今の差を整理する材料にする |
| 7)これまで試したこと | 何を試し、どうだったか | 過去の取り組みと背景を知る |
| 8)面談の希望 | 3段階で選んでもらう | 温度感を知り、案内を分ける |
| 9)相談したい内容 | 面談で何を整理したいか | 面談の準備に使う |
| 10)本気度 | どのくらい進めたいか | 提案が必要な段階かを知る |
いくつか、特に大事な項目を補足します。
「今の課題」は、具体的な場面で聞く
今の課題は、面談につなげるうえで一番大事な項目です。ただ、「課題は何ですか?」だけだと、「集客です」のような短い答えで終わりがちです。
「自分の商品を販売するうえで、今一番課題だと感じていることは何ですか?」「この3日間を通して、これから解決したいと感じたことは何ですか?」のように、場面を添えて聞いてみてください。参加者は自分の課題を言葉にしやすくなり、あなたも面談で何を深掘りすればいいかが分かります。
「これまで試したこと」を聞く理由
参加者は、今まで何もしてこなかったわけではありません。SNS、ブログ、無料相談、教材の購入、セミナーへの参加など、いろいろ試してきている人がほとんどです。
ここを聞かずに商品の提案に進むと、相手の背景が見えないまま話すことになります。何を試して、なぜうまくいかなかったのか。これが分かると、面談で「では、次はどこを変えればいいのか」を一緒に考えられます。
面談の希望は「3段階」で聞く
面談の希望は、「希望する」「興味はあるが迷っている」「今回は希望しない」の3段階にします。
ここで大事なのが、真ん中の「迷っている」です。「希望する・しない」の2択にすると、迷っている人は「しない」を選びがちです。真ん中の選択肢があるだけで、「本当は気になっている人」が分かり、あとから不安を聞くフォローができます。
本気度は、選別のためではありません
本気度の質問は、少し慎重に扱います。目的は、参加者をふるいにかけて突き放すことではなく、温度感を知ることです。
「今すぐ具体的に進めたい」「近いうちに進めたい」「情報収集として知りたい」「まだ迷っている」のように選んでもらいます。まだ情報収集の段階の人には、無理に提案しなくていい。それが分かるだけでも、面談での向き合い方が変わります。
並べる順番で、答えやすさが変わります
アンケートは、項目をそろえれば終わりではありません。並べる順番も同じくらい大事です。
いきなり「個別面談を希望しますか?」から始まると、売り込まれるような印象を与えてしまいます。おすすめの流れは、次の通りです。
- お名前と連絡先
- 感想と一番の学び(振り返り)
- 今の課題・理想の未来・これまで試したこと(現状の整理)
- 面談の希望・相談したい内容・本気度(次の一歩)
振り返りから入って、自分の課題と理想を書いたあとに、面談について聞く。この順番だと、参加者は自然に「自分の場合は、ここを相談したいかも」と考えながら答えられます。
「購入する意思はありますか?」は聞かない
もう一つ気をつけたいのが、商品の購入を前提にした質問です。「商品を購入する意思はありますか?」と聞かれると、多くの人は警戒します。
代わりに、「ここから先、個別に整理したいことはありますか?」「面談で相談したいことはありますか?」と、課題を整理する延長として聞きます。
少人数のときは、4項目だけでもいい
ここまで10項目を紹介しましたが、全部を入れなければいけないわけではありません。質問が多すぎると、回答率が下がるからです。
特に1回目の開催や、参加者が少ないときは、回答してもらうことを優先してください。その場合は、次の4項目だけでも大丈夫です。
- 名前
- メールアドレス
- 感想
- 個別面談を希望するかどうか
それ以外の項目は、面談を希望した人にだけ、あとから「面談前の事前質問」として送れば問題ありません。完璧なアンケートを作ることより、答えてもらって、必要な人を面談につなげることのほうが大切です。
案内文もセットで用意する
アンケートは、フォームを作って貼るだけでは答えてもらえません。案内文も一緒に用意します。
入れるのは、3日間のお礼、アンケートの目的、回答にかかる時間、回答の期限、面談の希望もここで受け付けること、回答後の流れです。「感想を集めるだけでなく、3日間で整理できたことと、ここから先に相談したいことを確認するためのものです」と目的を伝えると、答える理由が生まれます。
アンケートを出すタイミングであるDay3の組み立ては、Day3を「整理する日」にする11ステップで解説しています。
回答が届いたあとの流れも、先に決めておく
意外と抜けやすいのが、回答が届いたあとの動きです。これを決めておかないと、「アンケートを取って終わり」になってしまいます。
| 回答 | 次にすること |
|---|---|
| 面談を希望する | 日程調整のリンクを送る。回答を読んで面談の準備をする |
| 興味はあるが迷っている | 何に迷っているのか、不安を確かめるメッセージを送る |
| 今回は希望しない | お礼と、今後の案内を送る |
感想は、次回の改善や募集文にも使えます。アンケートのゴールは、回答を集めることではありません。回答をもとに、一人ひとりを次の行動に進めてもらうことです。
面談の日程調整や、返信がない人への連絡については、面談リマインドと未返信フォローの考え方で詳しく書いています。
AIで作るときは、目的と材料を渡す
アンケートもAIでたたき台を作れます。ただ、「セミナー後のアンケートを作って」とだけ頼むと、よくある満足度アンケートが出てきます。
AIには、チャレンジ企画のテーマ、誰に向けた企画か、3日間の内容、最後に提案する商品、面談で深掘りしたいことを渡します。そのうえで「目的は感想集めではなく、必要な人を面談につなげること」「答えやすい順番に並べる」「各質問の意図も書く」と伝えると、ヒアリングシートとして使えるたたき台になります。講座では、このまま使えるAIへの依頼文も用意しています。
出てきたものは、感想だけで終わっていないか、質問が多すぎないか、順番は自然か、面談で使える答えが集まるか、売り込み感が強すぎないか。この5つで見直してください。
まとめ
- チャレンジ企画のアンケートは、感想集めではなく「面談前のヒアリングシート」
- 目的は、振り返り・課題の整理・面談希望の把握・深掘りすることの確認の4つ
- 10項目の中でも「今の課題」「理想の未来」「これまで試したこと」が面談の材料になる
- 順番は、振り返り→現状の整理→面談の希望。面談の希望は3段階で聞く
- 少人数なら4項目でいい。回答後の動きまで先に決めておく
まずは、今使っているアンケートに「今の課題」と「面談の希望(3段階)」の2つが入っているか、確認するところから始めてみてください。


