動画を作り始めたけれど、1本作るのにとても時間がかかる。伝えたいことが多くて、気づけば20分、30分と長くなってしまう。その結果、なかなか本数が増えない。そんな悩みを持っている方は多いです。
伝えたいことがたくさんあるのは、それだけ知識や経験がある証拠です。ただ、集客のための動画では、長くすればするほど良いというわけではありません。
結論から言うと、見込み客と出会うための動画は、1本で1つの疑問に答える、短い動画が基本です。目安は平均5分程度。短いものなら1分程度でもかまいません。長くても10分以内に収めることをおすすめしています。
この記事では、なぜ短い動画が集客に向いているのか、動画が長くなってしまう理由、短くまとめる手順、そしてよくある失敗をお伝えします。
見込み客は「すぐに答えがほしい」と思っている
見込み客が1日に使える時間は限られています。仕事や家事の合間に、気になったことを調べる。そのとき、1つの疑問の答えを知るために、何十分も時間をかけることはほとんどありません。
自分が疑問に思うこと、探している情報は、すぐに見つけたい。これが、動画を探している人の自然な気持ちです。
たとえば、「ブログのプロフィールには何を書けばいいのか」を知りたい人が、動画を開いたとします。最初の数分が別の話で、答えがなかなか出てこなければ、別の動画を探しにいってしまうかもしれません。
一方で、その疑問にまっすぐ答えてくれる短い動画なら、最後まで見てもらいやすくなります。そして「この人の話は分かりやすい」と感じてもらえれば、ほかの動画も見てもらえます。
短い動画は、作る側にとっても続けやすい
短い動画の良さは、見る側だけではありません。作る側にとっても大きな利点があります。
| 長い動画 | 短い動画 | |
|---|---|---|
| 制作の手間 | 撮影も編集も時間がかかる | 短時間で仕上がる |
| 外注する場合の費用 | 長さに応じてかさみやすい | 抑えやすい |
| 本数 | 増やしにくい | たくさん作れる |
| 見込み客との出会い | 入り口が少ない | 入り口が多くなる |
短い動画をたくさん作れば、それだけ見込み客との入り口が増えます。1本の長い動画にすべてを詰め込むより、テーマを分けて何本も作ったほうが、さまざまな疑問を持った人に見つけてもらえるのです。
動画の長さについての考え方は、動画は10分以内が鉄則でも書いています。
動画が長くなってしまう3つの理由
では、なぜ動画は長くなってしまうのでしょうか。よくある理由は次の3つです。
- 1本に複数のテーマを入れている:「ついでにこれも」と話を広げるうちに、テーマが2つ3つになっている
- 前置きが長い:自己紹介や経緯の説明に時間をかけて、本題に入るまでが長い
- 話す順番が決まっていない:その場で考えながら話すので、同じことを繰り返したり、話が戻ったりする
どれも、知識が足りないから起こるのではありません。むしろ伝えたいことが多い人ほど起こりやすいものです。そして、どれも準備の仕方で直すことができます。
特に、専門の知識がある人ほど「これを説明しないと誤解されるかもしれない」「前提から話さないと伝わらないかもしれない」と考えて、説明を足していきがちです。丁寧に伝えたいという気持ちは、とても大切です。
ただ、見る人の立場で考えると、最初に必要なのは全部の前提ではなく、自分の疑問への答えです。前提の説明が必要なら、それは別の動画にして、「詳しくはこちらの動画で」と案内すれば十分です。1本で全部を伝えようとしないことが、結果として丁寧な伝え方になります。
動画を短くまとめる3つの手順
動画を短くまとめるには、撮影の前に次の3つを準備します。
1. 答える疑問を1つに決める
まず、その動画で答える疑問を1つだけ決めます。「集客のやり方」のような大きなテーマではなく、「プロフィールに何を書けばいいか」のように、見る人が実際に調べそうな疑問にするのがポイントです。
2. 結論から話す順番を決める
話す順番は、「結論 → 理由 → 具体例 → 今日からできること」の4つにします。最初に結論を伝えることで、見る人は「この動画で答えが分かる」と安心して見続けてくれます。
3. 入りきらない話は、別の動画にする
準備しているうちに「これも伝えたい」という話が出てきたら、その動画には入れず、別の動画のテーマとしてメモしておきます。こうすると、1本が短くなるだけでなく、次に作る動画のテーマも自然とたまっていきます。
準備メモの例
たとえば、「ブログのプロフィールには何を書けばいいか」という疑問に答える動画なら、撮影前のメモは次のような4行で十分です。
- 結論:経歴だけでなく、発信を始めた理由と、苦労した時期を書く
- 理由:読者は「何ができる人か」より先に「どんな人か」を知りたいから
- 具体例:経歴だけのプロフィールと、理由が書かれたプロフィールを読み比べる
- 今日からできること:発信を始めた理由を3行で書いてみる
このメモを見ながら話せば、話がそれることも、同じことを繰り返すことも少なくなります。慣れてくれば、メモを作るのに10分もかからなくなるはずです。
撮影のときは、メモを読み上げるのではなく、見ながら自分の言葉で話すのがおすすめです。多少言いよどんでも、かまいません。見る人が知りたいのは、きれいな話し方より、自分の疑問への答えだからです。
最後まで見てもらう工夫については、視聴者を最後まで惹きつける7つの原則も参考にしてください。
長さを決めるときの判断の目安
目安は平均5分程度、長くても10分以内です。ただ、動画の役割によって、ちょうどいい長さは変わります。
| 動画の役割 | 長さの目安 |
|---|---|
| 1つの疑問に答える入り口の動画 | 1〜5分程度 |
| 考え方や手順をまとめて解説する動画 | 5〜10分程度 |
| すでに関心を持ってくれた人に向けた講座 | 内容に合わせて長くてもよい |
この記事でお伝えしているのは、主に1つ目と2つ目、つまり新しい見込み客と出会うための動画の話です。すでにあなたに関心を持ってくれている人に向けた講座やセミナーは、内容に合わせて長くなってもかまいません。
大事なのは、長さそのものより「見る人の時間を大切にしているか」です。 同じ5分でも、答えがすぐに出てくる動画と、前置きが長い動画では、見る人の感じ方がまったく違います。
動画の長さでよくある失敗
動画の長さについて、よくある失敗は次のとおりです。
| よくある失敗 | どう直すか |
|---|---|
| 1本に伝えたいことを全部詰め込む | 答える疑問を1つに絞り、残りは別の動画にする |
| 自己紹介や前置きが長い | 最初に結論を伝え、自己紹介は短くする |
| 短くしようとして、説明が足りなくなる | 結論・理由・具体例・今日できることの4つはそろえる |
| 完璧な1本を作ろうとして、本数が増えない | 短い動画を何本も作り、反応を見て直す |
完璧な1本を作ろうとするより、短い動画を続けて出していくほうが、見込み客との出会いは増えます。撮影や編集が負担になっている場合は、苦手な工程だけを任せる方法もあります。考え方は動画制作を外注するときの発注のコツでまとめています。
まとめ
- 集客のための動画は、1本で1つの疑問に答える短い動画が基本
- 目安は平均5分程度。短いものは1分程度でもよく、長くても10分以内に収める
- 動画が長くなる原因は、テーマが多い・前置きが長い・話す順番が決まっていないこと
- 撮影前に、答える疑問を1つに決め、結論から話す順番を決め、入りきらない話は別の動画にする
- 大事なのは長さより、見る人の時間を大切にしているか
まずは、次に作る動画で「答える疑問」を1つだけ書き出してみてください。その疑問に結論から答える4行のメモができれば、短い動画の準備はほとんど終わっています。


