「新時代のビジネススキル」が手に入る無料講義はコチラ

「いつか書こう」と思う人ほど、本は完成しません|締切を決めて、朝の時間で書き上げるKindle出版のスケジュール

kindle-schedule Kindle出版
この記事は約7分で読めます。

本を出したい気持ちはある。テーマもなんとなく決まっている。でも、気づけば半年、1年と過ぎている。

「今月は本業が忙しいから、来月から」「まとまった時間がとれたら一気に書こう」。そう思っているうちに、時間だけが過ぎていく。本を出したいと思っている方の多くが、この状態で止まっています。

これは、意志が弱いからではありません。「いつか」という言葉には、終わりの日付がないからです。日付のない予定は、どれだけ大事でも、目の前の用事に後回しにされていきます。

結論から言うと、本を完成させるために必要なのは、気合いではなく「締切」と「書く時間」を先に決めることです。締切日を決めて人に宣言し、頭がすっきりしている朝の時間を使い、週に何時間書けるかから逆算して予定を立てる。この順番で進めれば、本業があっても本は書き上がります。

この記事では、書き始める前の準備チェックリストから、締切の決め方、朝の時間の使い方、週の予定の立て方、そして最後まで書き切るための考え方まで、順番に解説します。

書き始める前に確かめる、準備のチェックリスト

締切を決める前に、まず確かめておきたいことがあります。それは、「書き始められる状態になっているか」です。

準備が足りないまま書き始めると、途中で「そもそも誰に向けた本だっけ」「この話は入れるべきか」と迷いが出て、手が止まります。止まっている間も締切は近づいてくるので、焦りだけが大きくなります。書く前に、次の項目を確かめておきましょう。

  1. 誰のどんな悩みに答える本か、一文で言える
  2. 読者が検索で使いそうな言葉を、いくつか集めてある
  3. 仮の題名と、本の説明文の下書きがある
  4. 自分がこの本を書く理由を書き出してある
  5. 読者がこの本を買う理由を、いくつか書き出してある
  6. 目次の案(読者の質問を並べたもの)がある
  7. 原稿をどの方法で作るかを決めてある
  8. 原稿を書き終える締切日を決め、カレンダーに書いてある
  9. 毎週の書く時間を、予定表に入れてある

1〜6は、本の企画にあたる部分です。まだできていない項目があれば、先にそこを固めてください。テーマの決め方はKindle本のテーマを決める前に確かめる3つの質問、原稿の作り方はKindle本の原稿を仕上げる4つの方法で解説しています。

この記事で扱うのは、8と9です。ここが決まっていないと、どれだけ良い企画があっても、本は完成しません。

締切日を決めて、人に宣言する

まず、原稿を書き終える日を決めます。ポイントは、「2週間くらいで」「来月中に」ではなく、具体的な日付にすることです。

日付にしないと、締切は伸びていく

「2週間で書こう」と期間だけを決めると、何かあるたびに、頭の中で期間が少しずつ伸びていきます。急な仕事が入った、体調を崩した、家の用事ができた。どれももっともな理由なので、「じゃあ、あと数日だけ」と自分を許してしまいます。

一方、「〇月〇日まで」と日付で決めて、カレンダーに書き込むと、動かしにくくなります。カレンダーに書いた予定は、頭の中の「やりたいこと」から、守るべき「約束」に変わるからです。

一人で決めず、誰かに伝える

もう一つ効果があるのが、締切を誰かに伝えることです。家族、友人、仕事仲間。SNSで「〇月〇日までに原稿を書き上げます」と書くのでも構いません。

人に伝えると、「あの本、どうなった?」と聞かれる場面が生まれます。その一言があるだけで、先延ばしにしにくくなります。自分一人との約束は破りやすくても、人との約束は守ろうとするものです。

さらに効果を高めたいなら、途中経過を報告する相手を決めておくのもおすすめです。たとえば「毎週末に、その週に書いた分を見せる」と約束しておくと、締切が一つの大きな日ではなく、毎週の小さな区切りになります。区切りが短いほど、遅れに早く気づけます。

先に日付を決めてから準備を進める考え方は、本に限りません。先に日程を決めるチャレンジ企画の実践スケジュールでも、同じ考え方で準備を進める方法を紹介しています。

頭がすっきりした朝の時間を、書く時間にする

締切日が決まったら、次は「いつ書くか」です。本業がある方ほど、ここでつまずきます。

なぜ朝なのか

仕事から帰ったあとに書こうとすると、どうしても疲れが残っています。頭が回らず、1時間座っても数行しか進まない。そのうち「今日は疲れているから、明日にしよう」が続き、書かない日が当たり前になっていきます。

朝は、その逆です。眠ったあとで頭がすっきりしていて、まだその日のメールや用事に気持ちを取られていません。家族が起きる前なら、邪魔も入りにくい。同じ1時間でも、夜に比べて書ける量も、考えの深さも変わってきます。名の知れた作家の中にも、朝に書く習慣を続けている人は少なくありません。

早起きは、少しだけでいい

「朝に書く」と聞くと、極端な早起きを想像するかもしれません。でも、その必要はありません。いつもより30分、早く起きるところから始めてください。無理な早起きは続かず、かえって昼間の本業に響きます。

朝の時間を書く時間にするためのコツは、次の3つです。

  • 前の晩に、次の朝に取りかかる項目を一つ決めておく
  • 起きてすぐ、メールやSNSを開かない
  • スマホは、書く場所から離れたところに置く

特に一つ目が大切です。朝に「今日は何を書こうか」と考え始めると、それだけで時間が過ぎてしまいます。前の晩に決めておけば、座ってすぐに書き始められます。

朝に書けなかった日の決めごとも作っておく

とはいえ、毎朝予定どおりに書けるとは限りません。寝坊した日、子どもの用事で朝がつぶれた日、前の晩が遅くなった日もあるはずです。

そんな日のために、「朝に書けなかったら、昼休みに15分だけ書く」「その日は書かずに、次の朝の項目だけ決めておく」といった代わりの決めごとを用意しておきましょう。一度崩れたときに戻る場所があれば、1日休んだことがきっかけで、何週間も止まってしまうことを防げます。

大切なのは、毎日完璧にこなすことではなく、止まっても戻ってこられる仕組みを持っておくことです。

週に何時間とれるかを先に決め、締切から逆算する

朝の時間を使うと決めたら、次に「週に何時間書けるか」を見積もります。ここを先に決めておかないと、締切が現実的かどうかも分かりません。

週の時間を数える

たとえば、次のような人がいたとします。

  • 平日の朝に30分 × 5日 = 2時間30分
  • 休日の朝に1時間30分
  • 合計で、週に4時間

これが、この人が本に使える1週間の時間です。人によって、もっと多くとれる人も、少ない人もいます。大事なのは、理想ではなく、実際に続けられる時間で見積もることです。

締切から逆算して、工程を割り振る

週に使える時間が分かったら、締切までの週数と掛け合わせます。締切まで6週間あり、週に4時間とれるなら、使える時間はおよそ24時間です。この時間を、工程ごとに割り振ります。

時期 やること
1週目 目次の案を仕上げる。資料を集める
2〜4週目 原稿を作る(書く、または話して文字にする)
5週目 全体を読み直し、抜けを埋める。身近な人に読んでもらう
6週目 指摘をもとに直し、原稿を仕上げる

割り振ってみて時間が足りないなら、締切を少し先にするか、本の範囲を絞ります。最初から足りないと分かっている予定は、途中で必ず崩れるからです。

書かない日も決めておく

もう一つ大切なのが、書かない日を決めておくことです。毎日休まず書こうとすると、どこかで疲れがたまり、一度休んだ日をきっかけに止まってしまいます。週に1日は本のことを考えない日にしておくと、気持ちよく続けられます。

予定は、書いた時間をそのまま予定表に「自分との約束」として入れておきます。空いた時間に書くのではなく、書く時間を先に押さえてしまうのです。

完璧より、まず完成させる

締切を決め、時間を確保しても、最後の最後で止まってしまう人がいます。原因の多くは、「もっと良くしてから」という気持ちです。

読み直すたびに直したいところが見つかる。言い回しが気になって、同じ段落を何度も書き直す。そうしているうちに締切が過ぎ、気持ちが切れてしまう。とてももったいないパターンです。

「完成」の基準を先に決める

これを防ぐには、何をもって「完成」とするかを、書き始める前に決めておくことです。たとえば、次のような基準です。

  • 目次の項目すべてに、答えが書いてある
  • 最初から最後まで通して読んで、話がつながっている
  • 身近な人に読んでもらい、分かりにくいと言われた部分を直した

この基準を満たしたら、言い回しに多少の不満があっても完成とします。細かな表現を磨くのは、出版したあとでも遅くありません。電子書籍は、出版したあとでも原稿を差し替えられる仕組みがあります。具体的な条件は、公式の案内で最新の情報を確かめてください。

1冊目は、70点でいいので出しきることが大切です。完璧を目指して出さない100点の原稿より、読者の手に届く70点の本の方が、ずっと多くのものをもたらしてくれます。読者の反応という、次の本をもっと良くするための材料も手に入ります。「1回目は70点で出して、反応を見て直す」という考え方は、チャレンジ企画の完全ガイドでもお伝えしています。本でも企画でも、最初の1回を出しきった人だけが、改善の材料を手にできます。

まとめ

  • 本が完成しない原因は、やる気ではなく、締切と書く時間が決まっていないこと
  • 書き始める前に、企画・目次・原稿の作り方がそろっているかをチェックリストで確かめる
  • 締切は具体的な日付で決め、人に宣言する。途中経過を見せる相手がいるとさらに進む
  • 頭がすっきりした朝の時間を使い、週に何時間とれるかから締切までを逆算する
  • 「完成」の基準を先に決め、完璧よりまず完成させる

次の一歩として、今日のうちにカレンダーを開き、原稿を書き終える日を一つ書き込んでください。そして、その日付を誰か一人に伝えてみましょう。それだけで、「いつか」が「〇月〇日」に変わります。