ビジネスネームや肩書きは決めた。プロフィールも書いた。それなのに、SNSで何度か見かけた人から「どんなことをしている方でしたっけ?」と聞かれてしまう。そんな経験はありませんか。
覚えてもらうために、実績や資格を並べたくなる気持ちはよく分かります。ただ、実績の数字や経歴は、似たような人が多いほど見分けがつきにくくなります。
結論から言うと、自分ブランドを高めるには、「〇〇といえばあなた」と思い出してもらえる手がかりを増やすことです。そのための手軽で効果的なプラスポイントが、「イメージカラー」と「自己紹介動画」の2つです。
この記事では、パーソナルブランディングの考え方をおさらいしたうえで、イメージカラーの決め方と使い方、自己紹介動画で話す3つのこと、作って改善していく手順をお伝えします。
パーソナルブランディングは「〇〇といえばあなた」を作ること
パーソナルブランディングとは、「〇〇といえばこの人」という〇〇の部分を作っていくことです。〇〇に入るのは、専門分野だったり、雰囲気だったり、考え方だったりします。
名前・肩書き・キャッチコピーといった土台は、自分のブランドを構築する4ステップで解説しています。この記事で扱うのは、その土台をさらに印象に残りやすくする「プラスポイント」です。
人に覚えてもらうときに役立つのは、言葉だけではありません。色や声、表情といった、目や耳から入る情報も大きな手がかりになります。イメージカラーと自己紹介動画は、まさにこの部分を担当します。
プラスポイント1:イメージカラーを決めて、どこでも同じ色を使う
企業のロゴやお店の看板に決まった色があるように、個人のブランドにもイメージカラーがあると覚えてもらいやすくなります。「この色を見ると、あの人を思い出す」という状態を目指します。
イメージカラーの決め方
イメージカラーは、好きな色で選んでもかまいません。ただ、次の3つの問いで確かめておくと、ブランドとずれにくくなります。
- 伝えたい印象に合っているか:落ち着き、元気さ、やさしさ、信頼感など、読者に感じてほしい印象と合っているか
- お客様になってほしい人に好まれそうか:自分の好みだけでなく、読者が見て心地よい色か
- 同じ分野の人と似すぎていないか:同じ業界でよく使われる色ばかりだと、埋もれやすい
メインの色を1つ決めて、それに合う色を少し添えるくらいがちょうどよいです。色を増やしすぎると、何色の人なのかが伝わりにくくなります。
イメージカラーを使う場所
色を決めたら、できるだけ多くの場所で同じ色を使います。
- ホームページやブログの見出し・ボタンの色
- SNSのアイコンやヘッダー画像
- スライドや資料の表紙
- 名刺やプロフィール画像の背景
- 可能なら、写真を撮るときの服や小物
大事なのは、使う場所をそろえることです。 1か所だけ色を使っても印象には残りません。どこで見ても同じ色が目に入ることで、少しずつ「あの人の色」になっていきます。
一度決めた色は、しばらく変えずに使い続けることも大切です。見た目を整えたくなって、季節ごとに色を変えてしまうと、せっかく覚えてもらいかけた印象がリセットされてしまいます。どうしても変えたくなったときは、メインの色は残したまま、添える色だけを変えるようにすると、印象を保ちながら新しさも出せます。
プラスポイント2:自己紹介動画を作る
パーソナルブランディングをもう一段高めたい場合は、自己紹介動画を作ってみましょう。個人ビジネスでは、自己紹介がそのまま仕事につながります。自己紹介が魅力的であるほど相談が来やすくなり、伝わりにくいと、良さを知ってもらう前に素通りされてしまいます。
文章のプロフィールと違って、動画では声や表情、話し方の雰囲気まで伝わります。「この人に相談してみたい」と感じてもらうのに、動画はとても向いています。
長さは15秒と3分の2本
長い映画のような動画にする必要はありません。おすすめは、次の2本を作っておくことです。
| ショート版 | ロング版 | |
|---|---|---|
| 長さの目安 | 15秒程度 | 3分程度 |
| 役割 | 「何をしている人か」を一言で伝える | 人柄と想いを知ってもらう |
| 使う場所 | SNSの投稿、プロフィール欄 | ホームページのプロフィール、案内のページ |
ショート版で興味を持ってもらい、ロング版でじっくり知ってもらう。2本あると、場面に合わせて使い分けられます。
自己紹介動画で話す3つのこと
自己紹介動画で一番もったいないのは、自慢話になってしまうことです。人が共感してくれるのは、成功体験よりも失敗体験のほうです。話す内容は、次の3つの順番で組み立てると伝わりやすくなります。
- うまくいかなかった頃の話:どんな状態で、何に悩んでいたか
- そこから今に至るまでの経験:何を試して、何に気づいたか
- これからのビジョン:自分の仕事を通して、誰のどんな役に立ちたいか
たとえば私の場合なら、過労を経験したこと、1,000万円の失敗をしたこと、そこから仕組みで売る方法を身につけてきたこと、そして同じように時間の切り売りから抜け出したい人の力になりたいこと、という流れになります。ダメだった状態から今の状態になるまでを正直に話すほうが、実績を並べるより共感してもらえます。
特に大切なのは3つ目のビジョンです。自分のためだけの夢ではなく、「この仕事で誰の役に立ちたいか」を自分の言葉で語ってください。ここに、あなたらしさが一番よく出ます。どんな生き方や考え方がブランドになるのかは、あなたの生き方がブランドになる理由で詳しく書いています。
自己紹介動画を作る手順
最初から完璧なものを作るのは難しいので、まずは作ってみて、あとから直していけば大丈夫です。
- 話す内容を箇条書きにする:3つのことを、それぞれ2〜3行のメモにする。文章の台本にすると読み上げ調になりやすい
- スマホで撮る:明るい場所で、目線の高さにスマホを置く。機材はあとからで十分
- 文字や音楽を入れる:名前や肩書きを文字で入れると、音を出さずに見る人にも伝わる。BGMは話す声のじゃまにならない音量で
- 公開して見てもらう:YouTubeなどに公開して、ホームページやSNSに載せる
- 反応を見て直す:「どこが印象に残ったか」を身近な人に聞き、伝わりにくいところを撮り直す
撮影に慣れてきたら、ショート版はロング版の一部を切り出して作ることもできます。
よくある失敗
イメージカラーと自己紹介動画で、つまずきやすい点も押さえておきます。
- 色を決めたのに、場所によってバラバラに使っている:一覧を作って、どこで何色を使うかをそろえます
- 自己紹介動画が経歴の読み上げになる:経歴はプロフィール記事に任せ、動画では失敗から今までと、ビジョンを話します
- 完璧を目指して、いつまでも撮らない:1本目は練習だと割り切って撮ります。直すところは撮ってから見つかります
- 作ったのに、どこにも載せていない:動画は見てもらって初めて役に立ちます。プロフィールや案内のページに置きます
文章のプロフィールの書き方は、プロフィール記事の書き方で解説しています。動画と文章の両方があると、読む人・見る人のどちらにも届きます。
まとめ
- パーソナルブランディングは「〇〇といえばあなた」と思い出してもらう手がかりを増やすこと
- イメージカラーはメインの色を1つ決めて、ホームページ・SNS・資料など使う場所をそろえる
- 自己紹介動画は15秒程度のショート版と3分程度のロング版の2本を作る
- 動画で話すのは、うまくいかなかった頃・そこから今まで・これからのビジョンの3つ
- 最初から完璧を目指さず、スマホで撮って公開し、反応を見て直していく
まずは、自分のイメージカラーの候補を3つ挙げて、ブログやSNSのアイコンに一番合うものを選んでみてください。色が決まったら、次は15秒の自己紹介で話す一言をメモしてみましょう。


