「新時代のビジネススキル」が手に入る無料講義はコチラ

カメラを買い替える人ほど、講座動画は最後まで見られません|音・映り・話し方を直す順番と、画面の見せ方3つの型

course-video-sound-first コンテンツ販売
この記事は約8分で読めます。

自分の講座の動画を見返して、「なんだか素人っぽい」と感じたことはありませんか。そう感じると、多くの方はまずカメラを良いものに替えようと考えます。画面がきれいになれば、ちゃんとした講座に見えるはずだと。

気持ちはよく分かります。ただ、カメラを替えても、動画を最後まで見てもらえるようにはならないことが多いんですよね。見る人が途中で動画を閉じる理由は、映像の粗さより、もっと手前にあるからです。

結論から言うと、講座動画の質は「音」から直すのが正しい順番です。次に顔の映りと背景、最後に話し方。そして、顔と資料をどう見せるかは、教える中身に合わせて3つの型から選びます。高い機材は、その後で十分です。

この記事では、見る人が離れる本当の原因、直す順番、音と映りの整え方、画面の見せ方3つの型、話し方の考え方、そして最初にかけるお金の考え方を解説します。

見る人が離れるのは、映像より「聞こえ方」

まず、見る側の立場で考えてみます。

画面が少し粗くても、話がはっきり聞こえれば、講座の中身は理解できます。スライドの文字さえ読めれば、学ぶのに困ることはほとんどありません。

ところが、音が聞き取りにくいと話は別です。声が遠い、部屋に響いてこもる、後ろでエアコンの音が鳴り続けている。こうした動画は、中身がどれほど良くても、聞くこと自体に疲れてしまいます。そして、疲れた人は静かに動画を閉じます。

つまり、講座動画でいちばん大事なのは、見た目より聞こえ方です。カメラより先に、マイクと部屋を見直す。これが、限られた時間とお金で動画の質を上げるいちばんの近道です。

直す順番を表にすると、次のようになります。

順番 直すところ 見る人への影響
1 音 聞き取りにくいと、中身に関係なく離れる
2 顔の映りと明るさ 暗い・ぼやけていると、信頼しにくくなる
3 背景 散らかっていると、話より背景に目がいく
4 話し方 慣れで良くなる。最初から完璧でなくていい

音を整える:マイクと部屋の2つを見る

音を良くするポイントは、「マイク」と「部屋」の2つです。

マイクは、パソコンに付いているものを使うのをやめるだけで、大きく変わります。パソコンのマイクは口から遠く、周りの音も一緒に拾ってしまいます。机に置く外付けのマイクか、襟元に付ける小さなマイクを用意して、口との距離を近く、いつも同じにします。

部屋は、お金をかけずに直せるところです。音は、硬い壁や床に当たって跳ね返り、こもった響きになります。これを防ぐには、部屋に柔らかいものを増やします。

  • カーテンを閉める
  • 床にラグや布を敷く
  • マイクの周りや机の上に、クッションや畳んだ毛布を置く
  • 収録のときだけ、エアコンや換気扇など音の出るものを止める

もう一つ、声の大きさをそろえることも意識してください。動画ごとに声が大きかったり小さかったりすると、見る人はそのたびに音量を上げ下げすることになります。マイクとの距離と、座る位置を毎回同じにしておくだけで、講座全体の聞きやすさがそろいます。編集の段階で音量をそろえる機能を使うのも一つの方法です。

最後に、本番の前に30秒ほど試し録りをして、イヤホンで聞き返します。自分の耳で「聞きやすい」と思えれば合格です。この一手間で、録り直しがぐっと減ります。

映りと背景を整える:明るさと、物の少なさ

音の次は、顔の映りです。

映りでいちばん効くのは、カメラの性能より明るさです。顔が暗いと、どんなに良いカメラでもぼんやりした印象になります。窓からの光を顔の正面から受ける位置に座るか、机に小さな照明を置いて、顔を明るく照らします。窓を背にして座ると、顔が影になるので気をつけてください。

動画を保存するときの画質は、今の一般的な画面で見て粗く見えない設定にしておけば十分です。高すぎる設定にしても、ファイルが重くなるだけで、見る人にはほとんど違いが分かりません。

背景は、物を減らすことから始めます。後ろに洗濯物や段ボールが映っていると、見る人の目はどうしてもそちらに行きます。壁の前に座る、本棚を整える、それだけで「ちゃんとした講座」の印象になります。映像を見やすくする考え方は、視聴者を最後まで惹きつける7つの原則でも書いています。

顔と資料の見せ方、3つの型

講座動画では、スライドやパソコンの画面を映しながら話すことが多いと思います。このとき、自分の顔をどう見せるかで、3つの型に分かれます。

型 見せ方 良いところ 気をつけること
並べる型 画面の片側に顔、もう片側に資料 人柄が伝わり、通しで撮れるので手間が少ない 資料を映す場所が狭くなる
切り替える型 顔だけの場面と資料だけの場面を交互に 人柄と情報量の両方を出せる 切り替えの編集に手間がかかる
顔を出さない型 資料と声だけ いちばん手軽で、資料を画面いっぱいに見せられる 人柄が伝わりにくく、飽きられやすい

どれが正解ということはありません。選ぶときは、次の2つで考えます。

1つ目は、資料の量です。細かい図や操作の手順をたくさん見せるなら、資料を大きく映せる「切り替える型」か「顔を出さない型」が向いています。

2つ目は、人柄を伝えたいかどうかです。講座は「何を学ぶか」と同じくらい「誰から学ぶか」で選ばれます。顔を出さない型を選ぶ場合も、冒頭と最後だけは顔を出して話す、自己紹介の動画だけは顔を映す、といった形で人柄が伝わる場面を作っておくと、途中で離れる人が減ります。

なお、料理や体の動かし方のように、手元や全身の動きを見せる必要がある中身なら、画面の録画ではなく、カメラで実演を撮る形になります。この場合も、直す順番は同じです。まず音、次に明るさです。

資料そのものの作り方は、1スライド1メッセージで見出しから作る手順が参考になると思います。

話し方は「上手さ」より「気にしなさ」

最後が話し方です。直す順番としては最後ですが、多くの方が一番気にしているところでもあります。

私も独立したばかりの頃は、セミナーやZoomライブに苦手意識がありました。カメラの前で話すことに慣れていない人ほど、「噛んではいけない」「言葉に詰まってはいけない」と考えて、かえって固くなります。その緊張は、画面越しにもそのまま伝わります。

話し方を良くするために意識したいのは、次の4つです。

  1. 細かい言い間違いは気にしない:録画は後から切れます。止めずに最後まで話し切ることを優先する
  2. 中身に自信が持てるまで準備する:「これは受け取る人の役に立つ」と思える中身なら、話し方は自然に落ち着く
  3. 本数を重ねる:上手に話せるようになってから撮るのではなく、撮るうちに慣れていく
  4. 身近な人に見てもらう:自分では気づかない口癖や早口を、遠慮なく言ってくれる人に確かめてもらう

特に1つ目が大切です。うまく話そうとするほど、緊張は強くなります。多少詰まっても、落ち着いて話し続ける人の方が、見る人には安心感があります。

たとえば、整理収納を教える人がいたとします

例で考えてみます。整理収納のやり方を動画講座にしようとしている人がいたとします。最初に撮った動画は、パソコンのマイクで、夕方の暗いリビングで、後ろに片付け途中の棚が映っていました。本人は「カメラが古いからだ」と考えて、新しいカメラを買おうとしていました。

ここで順番どおりに直してみます。まず、外付けのマイクを用意して、リビングのカーテンを閉め、床にラグを敷きました。次に、撮る時間を昼の明るい時間に変え、窓に向かって座るようにしました。背景は、片付け途中の棚ではなく、すっきり整えた棚の前に変えました。整理収納の講師にとっては、背景そのものが「この人のやり方なら片付く」という見本になります。

見せ方は、棚の実例写真をたくさん見せたいので「切り替える型」を選びました。冒頭と最後は顔を映して話し、実例の解説では写真を画面いっぱいに映します。カメラは、結局替えずに済みました。

よくある3つの失敗

最後に、講座動画でやりがちな失敗も挙げておきます。

  • 撮り直しを繰り返して、1本も完成しない:言い間違いのたびに最初から撮り直すと、いつまでも終わりません。間違えたら少し間を置いて、その文から言い直し、後で切ります
  • 1本を長くしすぎる:1本に話を詰め込むほど、途中で離れる人が増えます。1本で伝えることは1つに絞り、長くなったら分けます
  • 収録の環境を毎回変える:撮る場所や時間がばらばらだと、動画ごとに音や明るさが変わって、講座全体がちぐはぐに見えます。撮る場所と時間を決めておくと、準備も早くなります

最初にかけるお金は、小さくていい

ここまで読んで、「結局、機材にはいくらかければいいのか」と気になった方もいると思います。

私の考えは、最初は小さくていい、です。パソコンのマイクだけで録るのはやめて、外付けのマイクを1つ用意する。顔を映すなら、画質の安定したカメラと、小さな照明を1つ。これで「素人っぽさ」の大半はなくなります。何十万円もかける必要はありません。

そして覚えておきたいのは、講座が売れるかどうかを決めるのは、機材ではないということです。「誰の、どんな悩みを、どこまで解決する講座なのか」。この中身がはっきりしていれば、シンプルな画面の録画でも講座は選ばれます。反対に、中身がぼんやりしたままでは、どれだけ映像がきれいでも申し込みは来ません。

うまくいっている講師の動画を見返してみると、最初の頃は今よりずっと素朴な作りだった、ということもよくあります。最初から完璧を目指すより、まず出して、見る人の反応を見ながら少しずつ直していく。この順番の方が、結果的に早く良い講座になります。手本の見つけ方と学び方は、成功者の解答用紙をカンニングして最速でレベルアップする方法も参考にしてください。

まとめ

  • 見る人が動画を閉じる一番の原因は、映像の粗さより「聞こえ方」
  • 直す順番は、音 → 顔の映りと明るさ → 背景 → 話し方
  • 音は外付けのマイクと、部屋に柔らかいものを増やすことで大きく変わる
  • 顔と資料の見せ方は「並べる・切り替える・顔を出さない」の3つの型から、資料の量と人柄の伝え方で選ぶ
  • 話し方は上手さより、言い間違いを気にせず話し切ること。機材は最初は小さくていい

まずは、今ある講座の動画を1本、イヤホンで聞き返してみてください。映像を見ずに音だけで聞いて、聞きやすいかどうか。そこから直すところが見えてきます。