ブログを続けてきて、記事の数はそれなりに増えた。検索から読まれている記事もある。それなのに、講座の案内につながる一番大事な記事は、ほとんど読まれていない。そんな状態になっていませんか。
記事を書くときは、一本ずつ全力で書きますよね。でも、書き終えたらそのまま公開して、次の記事へ。気づけば、ブログの中にたくさんの記事が、ばらばらに置かれている。読者は一本読んだら帰ってしまい、あなたが本当に読んでほしい記事までたどり着きません。
結論から言うと、ブログの記事は、一本ずつの出来だけでなく、「つながり方」で力が決まります。中心になる記事を決め、周りの記事からそこへ道をつなぎ、外の人からも紹介されるように育てる。この「つながりの設計」をするだけで、今ある記事がずっと働くようになります。
この記事では、記事がばらばらだと何が起きるのか、つながりが持つ2つの役割、そしてつながりを作る5つの手順と、やりがちな失敗を解説します。
記事がばらばらだと、読者は一本で帰ってしまう
まず、つながりのないブログで何が起きているかを見てみます。
検索から来た読者は、ブログの入口のページからではなく、いきなり一本の記事に入ってきます。その記事を読み終えたとき、次に読む記事が示されていなければ、多くの人はそのまま帰ります。どれだけ良い記事が他にあっても、読者はその存在を知りません。
もう一つ困ることがあります。検索の仕組みの側からも、あなたのブログの中で、どの記事が大事なのかが分からないことです。記事どうしがつながっていないと、どれも同じくらいの重さに見えてしまいます。
その結果、こうなります。
| つながりがないと | 起きること |
|---|---|
| 次に読む記事が示されていない | 読者は一本読んで帰る |
| 大事な記事に道がない | 講座につながる記事まで、読者がたどり着かない |
| どの記事が中心か伝わらない | 大事な記事が、検索でも上に出にくい |
記事の数を増やしても、この状態は変わりません。足りないのは記事の数ではなく、記事と記事の間の道です。
つながりには「道案内」と「推薦」の2つの役割がある
記事から記事へのリンクには、2つの役割があります。
1つ目は、読者への道案内です。「この話をもっと詳しく知りたい人は、この記事へ」と示すことで、読者は自分に必要な次の記事へ進めます。一本で帰っていた読者が、二本目、三本目と読んでくれれば、あなたへの信頼もそれだけ深まります。
2つ目は、ブログの中での推薦です。検索の仕組みは、どの記事からどの記事にリンクが張られているかを見ています。多くの記事からリンクが集まっている記事は、「このブログの中で大事な記事なのだろう」と受け取られやすくなります。つまり、リンクは記事から記事への「推薦の一票」のようなものです。
この2つの役割は、同じ一本のリンクで同時に果たせます。読者にとって役立つ道案内をきちんと作れば、それがそのまま、大事な記事への推薦にもなるわけです。
つながりを作る5つの手順
では、実際にどうつないでいけばいいのか。次の5つの手順で進めます。
- 中心の記事を決める
- 周りの記事から、中心の記事へ道をつなぐ
- リンクの言葉で、行き先の中身を伝える
- つなぐのは「次に読むと役立つ」記事だけにする
- 外から紹介される記事を育てる
順番に見ていきます。
手順1:中心の記事を決める
最初に、ブログの中で「一番読んでほしい記事」を決めます。講座の案内に一番近い記事や、あなたの考え方の全体像をまとめた記事が向いています。
中心の記事は、テーマごとに一本ずつ、全体で数本あれば十分です。全部を大事にしようとすると、結局どれも中心になりません。
どれを中心にするか迷ったら、次の3つの問いで選びます。その記事を読んだ人は、講座の見込み客に近いか。その記事は、テーマの全体像を一本で見渡せるか。その記事の最後に、講座や無料の案内を自然に置けるか。3つとも「はい」と言える記事が、中心の候補です。
ちょうど良い記事がまだない場合は、それを一本書くところから始めます。新しく書くのは、この一本だけで構いません。あとは、すでにある記事をつないでいくことで、ブログ全体の働きが変わっていきます。
手順2:周りの記事から、中心の記事へ道をつなぐ
次に、中心の記事と関係の深い記事を探し、そこから中心の記事へリンクを張ります。このとき、紙に簡単な地図を書くと整理しやすくなります。真ん中に中心の記事を書き、その周りに関係する記事を並べて、線でつなぐイメージです。
逆向きの道も作っておきます。中心の記事からも、それぞれの詳しい話を書いた周りの記事へリンクします。中心の記事で全体をつかみ、気になる部分を周りの記事で深く読む。読者がこう動けるようになると、ブログ全体が一つの教材のように働きます。
このブログのチャレンジ企画の記事も、この形で組んでいます。チャレンジ企画の完全ガイドを中心に置き、準備・募集・当日の進め方・面談といった一本ずつの記事とつないでいます。どの記事から入っても、全体像と次に読む記事が分かるようにしているわけです。
手順3:リンクの言葉で、行き先の中身を伝える
リンクを張るときは、リンクになっている言葉にも気を配ります。よく見かけるのが、「詳しくはこちら」「この記事」のような書き方です。これでは、読者はクリックする前に、行き先に何が書いてあるのかが分かりません。
リンクの言葉には、行き先の中身がひと目で分かる言葉を使います。
- 分かりにくい例:講座の値付けについては、こちら。
- 分かりやすい例:値上げの前に整えることは、講座の価格を上げる前の準備の記事で詳しく書いています。
分かりやすい書き方にすると、読者は必要なときだけ進めますし、検索の仕組みにも行き先の中身が伝わります。
手順4:つなぐのは「次に読むと役立つ」記事だけにする
リンクは多いほど良い、というわけではありません。関係の薄い記事まで次々とつなぐと、読者はどこに進めばいいか迷ってしまいます。大事な記事に推薦を集めようとして、不自然にリンクを増やすのも逆効果です。
判断の基準は一つだけです。「この記事を読み終えた人にとって、次に読むと本当に役立つ記事か」。この問いに「はい」と言えるものだけをつなぎます。一本の記事の中では、関連する記事への道が数本あれば十分です。
記事どうしを整理するには、テーマごとに記事を分ける考え方も役立ちます。ブログ記事のカテゴリー分けもあわせて読んでみてください。
手順5:外から紹介される記事を育てる
最後は、ブログの外からのつながりです。他のサイトや発信者があなたの記事を紹介してくれると、新しい読者が来るだけでなく、検索の仕組みからの信頼も高まります。外からの紹介は、ブログの中のリンクよりも強い推薦になります。
ただし、紹介はお願いして増やすものではありません。「この記事は良いから、誰かに教えたい」と思われる記事を作ることが土台です。そのために、次の順番で記事を育てます。
- 同じ悩みで、今一番読まれている記事を読む
- その記事に足りないもの(自分の経験、具体的な手順、つまずきやすい点)を書き出す
- 足りないものを全部入れて、それより役立つ記事を書く
- 公開したあとも、読者の質問や反応を見て、書き足し続ける
大事なのは4つ目です。一度書いて終わりにせず、「この悩みについては、この記事を読めば全部分かる」と言える状態まで育てていきます。こうした記事は、時間がたつほど、紹介されやすくなります。
また、同じテーマで紹介されている記事が、どんな場で紹介されているかを見ておくと、自分の記事がどこで役立ちそうかの見当もつきます。あわせて、記事の中の画像にも、何が写っているかを言葉で添えておくと、画像から記事を見つけてもらえる入口が一つ増えます。
たとえば、ヨガを教える人のブログがあったとします
イメージしやすいように、例を出してみます。ヨガを教えている人のブログに、ポーズの解説、体の不調ごとのおすすめ、続けるコツなど、たくさんの記事があったとします。ただ、どの記事もつながっておらず、少人数で続ける月の講座の案内ページは、ほとんど読まれていません。
この人が、まず中心の記事として「在宅の仕事の人が、一人でヨガを続けるための全体の道のり」という記事を書いたとします。そこから、肩こり・腰の不調・続けるコツの各記事へリンクし、逆にそれぞれの記事の最後には「全体の道のりはこちらの記事でまとめています」と、中身の分かる言葉で中心の記事へつなぎます。そして中心の記事の最後に、講座の案内を置きます。
すると、肩こりの記事から入ってきた読者が、中心の記事を読み、「一人で続けるのは難しいから、一緒にやってくれる場がほしい」と感じたところで講座の案内に出会えるようになります。新しい記事を一本も増やさずに、今ある記事が講座へつながる道になるわけです。
つながりを作るときにやりがちな3つの失敗
最後に、よくある失敗を挙げておきます。
- 全部の記事から全部の記事へつなぐ:道が多すぎて、どこが中心か分からなくなる。中心は数本に絞る
- 新しい記事だけにリンクを足す:古い記事からの道が抜けたままになる。新しい記事を書いたら、関係する古い記事にも道を足す
- 紹介を増やすために無理を頼む:紹介の見返りを約束したり、関係のないサイトに頼んだりすると、かえって信頼を落とす。役立つ記事を育てるほうが遠回りに見えて近い
特に2つ目は、多くの人が見落としています。記事を一本公開したら、関係する古い記事を2〜3本開いて、新しい記事への道を足しておく。これを習慣にするだけで、つながりは自然に増えていきます。
まとめ
- 記事がばらばらだと、読者は一本で帰り、大事な記事までたどり着かない
- リンクには、読者への「道案内」と、大事な記事への「推薦」の2つの役割がある
- 中心の記事を決め、周りの記事と双方向につなぎ、リンクの言葉で行き先の中身を伝える
- つなぐのは「次に読むと本当に役立つ」記事だけにする
- 外からの紹介は頼んで増やさず、一番役立つ記事を育て、書き足し続けて集める
まずは、あなたのブログで「一番読んでほしい記事」を一本決めて、関係の深い記事を3本探してみてください。その3本から中心の記事へ道をつなぐところから、つながりの設計は始まります。


