時間をかけて撮影し、編集もがんばった。それなのに、動画がほとんど見てもらえない。そんな経験をしている方は多いです。
こういうとき、多くの方は「撮り方が悪かったのかな」「編集をもっと工夫しないと」と考えます。でも、原因はたいてい撮影や編集ではありません。
結論から言うと、動画が見てもらえるかどうかは、撮る前の企画の段階でほぼ決まっています。見込み客が何に悩み、何を知りたくて動画を探しているのか。そこに合った動画かどうかを、撮る前に確かめることが大切です。
この記事では、見つけてもらいやすい動画のテーマの3つの条件と、見込み客の目線で確かめる4つのチェックポイントをお伝えします。
見つけてもらいやすい動画のテーマ、3つの条件
まず、どんなテーマの動画が、検索で見つけてもらいやすいのかを見ておきます。条件は次の3つです。
| 条件 | 例 |
|---|---|
| 文章より、動画で見たほうが分かりやすい | 料理の作り方、パソコンの操作方法、機械の直し方、運動の練習方法 |
| 音が聞けたほうが分かりやすい | 楽器や音楽の編集、語学の発音、エンジンや機械の動作音 |
| 扱っている動画やページがまだ少ない | 特定の地域や業種、限られた人だけが困っていること |
この3つのうち、1つでも当てはまるテーマは、見つけてもらいやすくなります。2つ以上当てはまれば、なおさらです。
1つ目と2つ目は、「文章や写真だけでは伝わりにくいこと」です。探している人は、文章を読んでも分からなかったからこそ動画を探しています。
3つ目は、競争が少ない分野です。大きなテーマで多くの動画と並ぶより、限られた人の困りごとに応えるほうが、その人たちにしっかり届きます。考え方はライバル不在のニッチ市場で頂点を取る方法も参考になります。
見つけてもらっても、見たい内容でなければ再生されない
ただし、気をつけてほしいことがあります。検索で見つけてもらえても、見る人が「見たい」と思う内容でなければ、動画は再生されません。
これは、ホームページやブログでも同じです。検索で上のほうに表示されても、内容が興味を引くものでなければ、誰もその先を読もうとはしません。
そこで大切になるのが、動画を探している人が、何を求めて探しているのかを知ることです。見込み客が動画を見る目的は、大きく次の3つに分けられます。
- 悩みを解決したい
- 疑問を解消したい
- 商品やサービスが、自分の問題を解決できるか知りたい
この3つの目的に応える動画かどうかを、次の4つのチェックポイントで確かめていきます。
中身のチェック:悩みと疑問に応えているか
4つのチェックポイントのうち、最初の2つは動画の「中身」についてです。
チェック1:見込み客の悩みは何か
見込み客が、どこで悩んでいるのかを考えます。
人は、自分の悩みを解決できそうな動画であれば、見てみようと思います。反対に、どれだけ役に立つ内容でも、自分の悩みとつながらなければ素通りします。
ここで大切なのは、悩みを「あなたの言葉」ではなく「見込み客の言葉」で書き出すことです。専門用語で考えた悩みと、見込み客が実際に検索する言葉は違うことが多いです。見込み客の言葉への言い換え方は、見込み客が普段使う言葉に言い換える顧客情報の整理で解説しています。
チェック2:見込み客が疑問に思うことは何か
次に、見込み客がどんな疑問を持っているかを書き出します。
一番の材料は、お客様からの問い合わせです。電話やメールでの質問、打ち合わせや相談の中で出た内容を、思い出せる限り書き出してください。
その疑問が、数分の動画を見るだけで解消するなら、見込み客はあなたの動画を見てくれる可能性が高くなります。何度も聞かれる質問は、それだけ多くの人が同じ疑問を持っているという合図です。
形のチェック:動きと音が必要か
残りの2つのチェックポイントは、動画という「形」が合っているかどうかです。
チェック3:動きがあったほうがいいか
文章を読むだけで十分に伝わる内容なら、無理に動画にする必要はありません。文章のほうが、読む人は自分のペースで読めます。
一方、文章や写真だけより、動きがあったほうが分かりやすい内容は、動画にする意味があります。手順の順番、力の入れ具合、画面のどこを押すかといったことは、動きで見せたほうが早く伝わります。
チェック4:音があったほうがいいか
音があったほうが情報が伝わりやすく、心に残る場合もあります。
音楽に関わる商品やサービスはもちろん、材料を加工する機械の音、道具を使ったときの音、話し方に特徴のある人の声なども、音があるほうが伝わります。
また、あなた自身の声には、人柄を伝える力があります。考え方や想いを伝える動画では、あなたの声で話すこと自体に意味があります。
4つのチェックポイントを使う手順
4つのチェックポイントは、どれも見込み客の目線で確かめることが大切です。実際に使うときは、次の手順で進めてください。
- 見込み客の悩みを、見込み客の言葉で5つ書き出す
- お客様からよく聞かれる質問を、5つ書き出す
- 書き出した悩みと質問の中から、数分の動画で答えられるものに印をつける
- 印をつけたものについて、「動きがあったほうが分かりやすいか」「音があったほうが分かりやすいか」を確かめる
- どちらかに当てはまるものから、動画にする
たとえば、こんなふうに当てはめる
たとえば、自宅でできる体のケアを教えている人がいたとします。お客様からよく聞かれるのは「肩が固まったとき、自分でどうほぐせばいいですか」という質問です。
これを4つのチェックに当てはめると、悩み(肩が固い)も疑問(自分でどうほぐすか)もはっきりしています。そして、腕の動かし方や力の入れ具合は、文章より動きで見せたほうがずっと伝わります。この質問は、動画にする意味が大きいテーマだと分かります。
反対に「お店の営業時間は何時までですか」という質問は、文章で一行書けば済みます。こうした内容は、動画にしなくて構いません。
手順3で、1本の動画で答える悩みや質問は1つに絞ってください。いくつも詰め込むと、見る人は自分の知りたいことがどこで出てくるのか分からなくなります。
テーマの探し方をもっと詳しく知りたい方は、需要のある動画のテーマを探す方法も読んでみてください。
動画の企画でよくある失敗
最後に、動画を企画するときにつまずきやすいところを整理します。
| よくある失敗 | どう直すか |
|---|---|
| 自分が話したいことから企画している | 見込み客の悩みと疑問から企画する |
| 悩みを専門用語で書いている | 見込み客が実際に使う言葉で書き直す |
| 文章で十分な内容まで動画にしている | 動きや音が必要な内容から動画にする |
| 1本の動画に、いくつもの答えを詰め込む | 1本で答える悩みや質問は1つに絞る |
| 見つけてもらうことだけを考えている | 見つけた人が「見たい」と思う中身かを確かめる |
特に多いのが、最初の失敗です。話したいことが悪いわけではありません。ただ、見込み客が探している言葉とつながっていなければ、見つけてもらえないのです。
まとめ
- 動画が見てもらえるかどうかは、撮る前の企画の段階でほぼ決まる
- 動きで見せたい・音で聞かせたい・まだ少ないテーマは、見つけてもらいやすい
- 見つけてもらっても、見る人の目的に合っていなければ再生されない
- 中身は「悩み」と「疑問」、形は「動き」と「音」の4つで確かめる
- チェックはすべて見込み客の目線で行い、1本で答えることは1つに絞る
まずは、お客様からよく聞かれる質問を5つ書き出してみてください。その中で、口で説明するのに一番時間がかかっている質問が、最初に作る動画の候補です。
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