講座を作ったものの、自分の発信を見てくれる人はまだ少ない。そんなとき、「読者の多いあの人に紹介してもらえたら、一気に広がるのに」と考えたことはありませんか。
実際に、同じ分野で発信している人に声をかけてみた方もいると思います。ところが、返事は「検討します」のまま止まるか、丁寧に断られる。自分の講座には自信があるのに、なぜ協力してもらえないのか分からない。そんな話をよく聞きます。
結論から言うと、協力者と組むには順番があります。先に自分の名簿で売り、「売れた記録」を作る。その記録を持って協力者にお願いし、一緒に広げる。広がって増えた名簿で、もう一度自分で売る。この「自分→協力者→自分」の順番を守ると、協力のお願いは頼みごとではなく、相手にとっても判断しやすい提案になります。
この記事では、自分の名簿で先に売るべき理由、協力をお願いするときに渡す5つのもの、そして協力のあとに何をするかを解説します。
協力者は、自分の読者の信頼をかけている
まず、協力をお願いされる側の立場で考えてみてください。
読者の多い発信者にとって、一番大切なのは読者との信頼です。誰かの講座を紹介するということは、その信頼を少し貸すことになります。紹介した講座の中身が薄かったり、売り込みが強すぎたりすれば、読者の不満は紹介した本人に向かいます。
だから協力者は、お願いされたときに次のことを知りたいと考えます。
- この講座は、本当に自分の読者の役に立つのか
- 紹介したら、読者はどんな反応をしそうか
- 売り方は、自分の読者に失礼のないものか
- 自分の手間は、どのくらいかかるのか
「良い講座です。ぜひ紹介してください」だけでは、この問いに1つも答えていません。協力者が動けないのは、あなたの講座を疑っているからではなく、判断する材料がないからです。
先に自分の名簿で売って、記録を残す
判断の材料を作る一番確かな方法は、先に自分の名簿で売ってみることです。人数が少なくても構いません。自分の読者に案内し、どう反応したかを記録に残します。
残しておきたいのは、次のような記録です。
| 記録すること | 協力者にとっての意味 |
|---|---|
| 案内を届けた人数と、申し込んだ人数 | 紹介したら、どのくらい反応がありそうか見当がつく |
| 買った人の声 | 講座の中身が、実際に役に立つかが分かる |
| よく届いた質問 | 読者がどこで迷うかが分かる |
| 無料で届けた動画や資料 | 売り方が読者に失礼でないかを確かめられる |
| 返金や不満の有無 | 紹介して、あとで困ることがないかが分かる |
自分の名簿で売ることには、もう一つ大きな意味があります。売ってみて初めて、講座の弱いところが見えることです。案内文のどこで迷われたか、講座のどこでつまずかれたか。これを直してから協力者の読者に届ければ、紹介してくれた人に迷惑をかけずに済みます。
まだ売れるかどうか分からない講座を、いきなり他人の読者に届けるのは、試作品を人の店に並べてもらうようなものです。うまくいかなかったとき、失うのは自分の信用だけではありません。
大人数の名簿がなくても、記録は作れます。大事なのは人数の多さではなく、自分の読者に売ってみて、その結果を残しておくことです。ちなみに私自身、チャレンジ企画で準備1週間・集客3名で売上600万円になったことがあります。少人数から始める考え方は、集客3名でも売上は作れる理由でも書いています。
組む相手は、読者が「近いけれど同じではない」人
記録ができたら、誰にお願いするかを考えます。読者が多い人ほど良い、というわけではありません。次の4つの目安で選びます。
- 読者が近いけれど同じではない:まったく同じ講座を売っている人の読者は、すでに似たものを持っています。反対に遠すぎると、講座に関心がありません。「自分の講座の一歩手前か一歩先」を扱っている人が組みやすい相手です
- 考え方が合う:売り込みの強さや、お客様への接し方が大きく違う人と組むと、どちらかの読者が戸惑います
- 自分がその人の発信を読んでいる:相手の読者の悩みを理解するには、まず自分が読者になるのが一番です
- 規模が近いところから始める:最初から読者の多い人を狙うより、自分と同じくらいか少し大きい人の方が、話を聞いてもらいやすく、お互いに学びも多いです
特に最後の目安は、あとで説明する循環の考え方とつながっています。小さな協力で記録を作り、その記録で次の協力につなげていくのです。
協力をお願いするときに渡す5つのもの
記録ができたら、いよいよ協力をお願いします。このとき、相手が「やるかどうか」をすぐに判断できるように、次の5つをそろえて渡します。
- 売れた記録:自分の名簿で案内したときの反応と、買った人の声
- 相手の読者に合う理由:なぜこの講座が、あなたの読者の役に立つと考えたのか
- 完成した流れ:無料で届ける動画や資料、案内文、申し込みの受付。すでに一度動いたもの
- 相手の手間を減らす素材:紹介文の下書き、案内の時期の案、よくある質問への答え
- お礼の形:紹介料を払うのか、相手の講座も紹介するのか。先にはっきり書く
特に2つ目は、手を抜かずに書きます。相手の発信をよく読み、読者がどんな悩みを持っているかを理解したうえで、「この部分の悩みに、この講座が役立つと考えました」と伝える。相手の読者のことを考えていると分かるだけで、お願いの受け取られ方は大きく変わります。
3つ目と4つ目は、「自分でやってください」と丸投げしないためのものです。相手は、自分の仕事の合間に協力してくれます。素材が全部そろっていて、あとは読者に届けるだけ、という状態にしておくのが礼儀です。
たとえば、写真の撮り方を教える人がいたとします
例を出してみます。スマートフォンで商品写真を撮る方法を、個人で雑貨を売っている人向けに教えている人がいたとします。
この人は、まず自分のメールの読者に講座を案内し、申し込んだ人の感想と、「背景の選び方が一番知りたかった」という質問が多かったことを記録しました。その声をもとに、講座の中の背景の話を厚くしました。
次に、手作り雑貨の売り方を発信している人に協力をお願いしました。そのときに渡したのは、自分の名簿での反応の記録、「あなたの読者は、作品は素敵なのに写真で損をしている人が多いと感じました」という理由、無料で届ける動画3本と紹介文の下書き、紹介料の条件です。相手は、自分の読者に合うかどうかを判断しやすかったため、話がすぐに進みました。
協力者の読者は「借りる」のではなく「預かる」
協力が決まったら、忘れてはいけないことがあります。協力者の読者は、あなたのお客様である前に、協力者が大切にしている人たちだということです。
紹介を通じてあなたの名簿に加わった人に、いきなり強い売り込みを重ねれば、協力者の信頼を傷つけます。その人たちには、自分の名簿の人と同じか、それ以上に丁寧に接します。
- 最初に、協力者の紹介で来てくれたことへのお礼を伝える
- 協力者の発信と矛盾することは言わない
- 案内が終わったあとも、役に立つ発信を続ける
- 協力者に、結果と届いた声を報告する
最後の報告は、特に大事です。紹介して終わりではなく、「あなたの読者から、こんな声が届きました」と伝える。これが次の協力につながります。
うまくいかなかったときも、報告は同じようにします。反応が思ったより少なかったなら、その事実と、自分なりに考えた直すところを伝えます。結果の良し悪しより、終わったあとまで誠実に向き合ってくれる人かどうかを、協力者は見ています。
協力者の側から見ると、良い講座を読者に紹介して紹介料を受け取るのは、自分の商品がなくても始められる収入の形でもあります。いわゆるアフィリエイトです。紹介する側の考え方は、独自商品とアフィリエイトの選び方で書いています。紹介する側にとっても安心して勧められる講座であること。それが、協力が長く続く条件です。
増えた名簿で、もう一度自分で売る
協力者と組んで広げたあとに、次にやることは、もう一度自分の名簿で売ることです。
協力を通じて、名簿には新しい人が加わっています。そして、協力者の読者から届いた質問や感想で、講座の直すところも見えています。そこで講座を直し、増えた名簿に対して再び自分で案内します。
すると、1回目より大きな記録ができます。その記録があれば、次は少し読者の多い協力者にも、自信を持ってお願いできるようになります。
- 自分の名簿で売り、記録を残す
- 記録を持って、協力者と組んで広げる
- 届いた声で講座を直し、増えた名簿で再び自分で売る
- より大きな記録を持って、次の協力者にお願いする
この循環は、一気に大きくするものではありません。まずは小さな分野で「この人の講座なら安心して紹介できる」と思われる存在になり、そこから少しずつ届ける範囲を広げていく。順番を飛ばさないことが、遠回りに見えて一番の近道です。
よくある4つの失敗
最後に、協力者と組むときにやりがちな失敗を挙げておきます。
- 記録なしでお願いする:相手は判断できず、返事が止まります。先に自分の名簿で売ってからにします
- 相手の読者を調べずにお願いする:どの人にも同じ文面を送ると、「読者のことを考えていない」と受け取られます
- 素材を用意せずに丸投げする:紹介文も時期も相手任せにすると、相手の負担が大きくなり、断られやすくなります
- 紹介のあとに連絡しない:結果もお礼も伝えないと、次の協力はまずありません
まとめ
- 協力者は、自分の読者の信頼をかけて紹介する。判断する材料がないと動けない
- 先に自分の名簿で売り、反応・声・質問・届けた中身を記録に残す
- お願いするときは、記録・相手の読者に合う理由・完成した流れ・素材・お礼の形の5つをそろえる
- 協力者の読者は預かった人として丁寧に接し、結果を協力者に報告する
- 増えた名簿で再び自分で売り、より大きな記録を持って次の協力につなげる
まずは、自分の名簿に講座を案内したときの記録が手元に残っているかを確かめてみてください。残っていなければ、次の案内から「届けた人数・申し込んだ人数・届いた質問」の3つだけでも書き留めておく。それが、協力者にお願いできる日への最初の準備になります。


