チャレンジ企画が終わって、ひと息ついたあと。「今回はどうだったかな」と振り返ってみる。
なんとなく反応は良かった気がする。でも面談はあまり入らなかった。たぶん募集文が弱かったのかな。次はもっと頑張ろう。こんなふうに振り返っていませんか。
気持ちはとてもよく分かります。ただ、この振り返り方だと、次に何を直せばいいのかが決まりません。直す場所が決まらないまま2回目を開くと、また同じところでつまずいてしまいます。
結論から言うと、開催後は感覚だけでなく、数字で振り返ります。見るのは、申し込み数から売上までの9つの数字と、そこから計算する5つの率です。どこで人が離れたかが分かれば、直す場所は自然に絞られます。
この記事では、9つの数字の見方、5つの率の出し方、数字が低いときに疑う場所、そして数字を見るときの注意点をまとめました。
感覚だけの振り返りでは、直す場所が決まらない
もちろん、感覚も大事です。当日の空気感、コメントの雰囲気、参加者の表情。これらは数字だけでは見えません。
ただ、感覚だけだと「どこで」詰まったのかが分かりません。チャレンジ企画には、集客から販売まで、いくつもの段階があります。
- 募集する
- 申し込みが入る
- オープンチャットに入ってもらう
- Day1〜Day3に参加してもらう
- 宿題を出してもらう
- アンケートに答えてもらう
- 個別面談に申し込んでもらう
- 面談を実施する
- 商品を提案して、成約する
この流れのどこかに、詰まりがあります。申し込みが少ないのか。申し込みはあるのにZoomに来ないのか。宿題は出ているのに面談につながらないのか。詰まっている場所によって、直すところはまったく変わります。 だから、数字を見るのです。
チャレンジ企画の流れ全体は、チャレンジ企画の完全ガイドで確認できます。
開催後に見る9つの数字
開催後に記録するのは、次の9つです。
| 数字 | 何が分かるか | 少ないときに見直す場所 |
|---|---|---|
| 1. 申し込み数 | 募集文と告知が届いたか | 募集文、SNS・メルマガ・LINEの告知、締切案内 |
| 2. オープンチャット参加数 | 申し込み後の案内が機能したか | 申込後の自動返信、参加案内の文面 |
| 3. Zoom参加数(各日) | 3日間がつながっているか | リマインド、Day1からDay2へのつなぎ |
| 4. 宿題提出数(Day1・Day2) | 実際に手を動かせたか | 宿題の量と中身、提出方法、提出を促す投稿 |
| 5. アンケート回答数 | Day3の締め方が機能したか | Day3の終わり方、アンケートの案内 |
| 6. 個別面談申込数 | 面談への導線が自然だったか | Day3の構成、面談の案内 |
| 7. 個別面談実施数 | 予約から当日までつながったか | 予約完了メッセージ、前日・当日のリマインド |
| 8. 成約数 | 面談と提案がかみ合ったか | 面談の台本、オファー、クロージング |
| 9. 売上 | 最終的な成果 | 手前の8つの数字 |
数字の「差」に注目する
ここで大事なのは、それぞれの数字の大きさより、前の数字との差です。
たとえば、30人が申し込んだのに、オープンチャットに入ったのが15人だったとします。この場合、半分の人が最初の入口で止まっています。直すべきは募集文ではなく、申し込み後の案内です。
同じように、10人が面談を申し込んだのに、実施できたのが5人だったなら、面談の予約から当日までのあいだで半分が離れています。見直すのは面談の中身ではなく、予約完了のメッセージやリマインドです。面談前後の連絡の考え方は、面談リマインドと未返信フォローの考え方で解説しています。
売上は「最後の結果」
売上はもちろん大事です。ただ、売上だけを見ても、何を直せばいいかは分かりません。売上は、手前の8つの数字が積み重なった結果です。
売上が思ったより低かったときほど、手前の数字にさかのぼって、どこで細くなったのかを探します。
私自身、準備1週間・集客3名のチャレンジ企画で600万円の売上になったこともあれば、集客59名で200万円だったこともあります。集客の人数だけでは、売上は決まりません。途中の数字のどこが太く、どこが細かったのか。そこを見ないと、同じ結果をもう一度出すことも、次に伸ばすこともできないのです。
数字から出す5つの率
数字を記録したら、次に率を出します。率にすると、人数が違う回どうしでも比べやすくなります。
| 率 | 出し方 | たとえば |
|---|---|---|
| Zoom参加率 | 申込者のうち、Zoomに来た人の割合 | 30人が申し込み、Day1に15人参加なら50% |
| 宿題提出率 | 参加者のうち、宿題を出した人の割合 | Day1に15人参加し、8人が提出なら約53% |
| アンケート回答率 | 参加者のうち、アンケートに答えた人の割合 | ― |
| 面談申込率 | アンケート回答者のうち、面談を希望した人の割合 | ― |
| 成約率 | 面談した人のうち、申し込んだ人の割合 | 5人と面談して2人が申し込んだら40% |
表の数字は、あくまで計算の例です。目標の数字ではありません。
率が低いときに見るところ
- Zoom参加率が低い:申し込んでから当日までに熱量が下がっている可能性があります。オープンチャットの案内、前日と当日のリマインド、Day1前の期待を高める投稿、Zoomリンクの見つけやすさを見直します
- 宿題提出率が低い:宿題の量、質問の分かりやすさ、記入例の有無、提出方法と期限、「完璧でなくていい」という一言があるかを見ます
- アンケート回答率が低い:アンケートの目的が伝わっているか、質問が多すぎないか、回答後の流れが分かるかを見ます
- 面談申込率が低い:Day3で残りの課題が整理できたか、面談の目的と向いている人が伝わったか、面談が「売り込まれる場」だと思われていないかを見ます
- 成約率が低い:面談で理想と今の差を整理できたか、提案の前に合意を取れたか、オファーが相手の課題に合っていたかを見ます
成約率だけを見て落ち込む必要はありません。面談の数が少なければ、成約の数も少なくなります。成約率は、面談の中身と、提案した商品が相手に合っていたかをセットで見てください。
数字が低いときの直し方の例
数字が分かれば、直す候補も見えてきます。よくあるパターンを整理しておきます。
申し込みが少ない
まずは募集の入口を見直します。Day1の内容や面談の台本を直すのは、その後です。人が集まっていないなら、中身をいくら直しても届きません。
- 募集文の冒頭と、誰に向けた企画なのかを具体的にする
- 3日間で得られる成果をはっきり書く
- SNSの投稿の切り口を増やす、告知の回数を見直す
- 締切の案内を入れ、申し込みリンクを分かりやすくする
申し込みはあるのに、Zoomに来ない
申し込み後の自動返信、オープンチャットへの参加案内、Day1前の投稿、前日・当日のリマインドを見直します。Zoomリンクは固定投稿にしておくと迷われません。
Zoomには来るのに、宿題が出てこない
宿題の量を減らす、質問を具体的にする、記入例を入れる、完璧でなくていいと伝える。提出方法と期限もはっきりさせます。宿題の工夫は、書きやすいワークシートと提出率を上げる7つの工夫で詳しく書いています。
アンケートや面談につながらない
Day3の終わり方を見直します。アンケートは目的を伝え、項目を減らし、Day3の直後に案内します。面談は、残りの課題を整理し、一人で進めるときの壁を伝え、面談の目的と向いている人をはっきりさせます。アンケートに「興味はあるが迷っている」という選択肢を入れておくのも一つの方法です。
面談はあるのに、成約が少ない
面談の中で、理想の未来と今の課題を深く聞けていたか、その差を整理できていたかを振り返ります。提案の前に合意を取る、相手の課題と商品をつなげて話す、迷いを整理する質問を入れる、決済後の流れを分かりやすくする。このあたりが見直す候補です。
数字を見るときの4つの注意点
最後に、数字との付き合い方で気をつけたいことを4つまとめます。
- 売上だけを見ない:売上が低くても、原因は人によって、回によって違います。参加者が少なかったのか、宿題が出なかったのか、面談が入らなかったのか。分けて見ます
- 1回目で判断しすぎない:初回はすべてがテストです。1回目の数字は失敗ではなく、改善の材料です
- 数字と反応をセットで見る:宿題提出率が低いと分かっても、数字だけでは理由までは分かりません。開催中のコメント、質問、つまずきのメモと合わせて見ると、原因に近づけます
- 少人数でも記録する:参加者が3人でも、記録する意味はあります。次の回と比べられるからです
大事なのは、毎回同じ項目で記録すること
数字は、最初から完璧に取れなくて構いません。ざっくりで大丈夫です。大事なのは、毎回同じ項目で記録することです。
たとえば、1回目はZoom参加10人・面談申込1人、2回目はZoom参加15人・面談申込3人だったとします。同じ項目で記録していれば、どこが良くなったのかがすぐ分かります。下がったときも、どこで下がったのかを考えられます。
振り返り表は、AIにたたき台を作ってもらうこともできます。9つの数字と5つの率を項目として渡し、率が自動で計算されて、数字ごとに気づきと改善案を書ける表にしてもらうと便利です。講座では、そのための依頼文も用意しています。
数字で直す場所が見えたら、次は直す内容を3つに絞ります。その進め方は改善を3つに絞る2回目・3回目の開き方で解説しています。
まとめ
- 開催後は感覚だけで振り返らず、9つの数字(申し込み、オープンチャット、Zoom、宿題、アンケート、面談申込、面談実施、成約、売上)を記録する
- 数字の大きさより、前の段階との「差」を見ると、どこで人が離れたかが分かる
- 5つの率(Zoom参加率、宿題提出率、アンケート回答率、面談申込率、成約率)で、回ごとに比べる
- 売上だけを見ない、1回目で判断しすぎない、数字と反応をセットで見る、少人数でも記録する
- 数字は完璧でなくていい。毎回同じ項目で記録することが一番大事
次の一歩として、前回の開催について、9つの数字を思い出せる範囲で書き出してみてください。分からない数字があれば、それが次回から記録すべき場所です。


