時間をかけて、電子書籍を1冊仕上げた。無料でお渡しするページも作り、登録もしてもらえた。それなのに、その先が続かない。そんな状態になっていませんか?
結論から言うと、電子書籍はゴールではなく入口です。読み終わった人が、次に何をすればいいか。そこまでを、本を作る前に一緒に決めておくと、電子書籍は入口として働き始めます。
私はブログのカテゴリーごとに、電子書籍を13冊作りました。1冊はおよそ100ページです。書いたのも、1冊に組み上げたのも、Claude Codeです。この記事では、その電子書籍から体験会にご案内するまでの流れを、「作る・届ける・案内する」の3つの工程に分けて書きます。動画でも同じ内容を解説しています。
電子書籍が「配って終わり」になる理由
無料の電子書籍は、作ること自体が大仕事です。テーマを決めて、目次を考えて、原稿を書いて、表紙を用意する。1冊仕上がった時点で、ひと仕事終えた気持ちになりますよね。
ただ、読む人にとっては、そこが始まりです。読み終えて「なるほど」と思っても、次に何をすればいいかが見えなければ、そこで止まります。配って終わる原因は、本の出来ではなく、次の一歩を決めないまま作っていることにあります。
「配って終わる本」と「入口として作る本」の違い
同じ1冊でも、作る前に何を決めるかで、その後が変わります。
| 配って終わる本 | 入口として作る本 | |
|---|---|---|
| 作る前に決めること | テーマと目次 | テーマと目次、読んだ人の次の一歩 |
| 読み終わった人 | 「なるほど」で止まる | 次に何をすればいいかが分かる |
| 作り手の仕事 | 届けたら終わり | 届け方と、案内する先まで決める |
入口として作るなら、本の中身と同じくらい、本の外側の流れが大事になります。
全体の流れは5つの場所でできている
私の場合、電子書籍から体験会までは、次の5つの場所でつながっています。
| 場所 | 役割 |
|---|---|
| 電子書籍 | ブログの考え方を、AIで実際にやってみる手順をまとめる |
| 登録ページ | 名前とメールアドレスを聞いて、電子書籍を届ける |
| メール6通 | 登録した日から数えて、順番に届ける |
| 月曜の準備の回 | Claude CodeかCodexを入れる |
| 木曜の体験会 | 入れた道具を使って、その場で作る |
この5つを工程で分けると、「作る」「届ける」「案内する」の3つになります。ここから、順番に見ていきます。
作る:1つのテーマで1冊、体験会を1つ
最初の工程は、電子書籍を作るところです。ここで決めていることは、1つだけです。
決まりは「1テーマ=1冊=体験会1つ」
1つのテーマで1冊を作り、その1冊に体験会を1つ合わせます。テーマを混ぜると、読んだ人が迷ってしまうからです。
たとえば、メールの書き方とスライドの作り方を1冊に入れたとします。読み終えた人は、どちらから始めればいいのか、どの体験会に出ればいいのかが分からなくなります。次の一歩が見えなくなるのです。テーマを1つに絞っておけば、「この本を読んだ人は、この体験会へ」と、案内が1本の線になります。
中身は「ブログの考え方を、AIで実践する」
中身は、ブログに書いてきた考え方を、AIで実際にやってみる内容にしました。考え方はブログで読める。やり方は電子書籍で手に入る。この分け方です。
| 読めるもの | |
|---|---|
| ブログ | 考え方 |
| 電子書籍 | AIで実際にやってみる手順 |
こう分けておくと、ブログを読んだ人の迷いが消えます。「考え方は分かった。では、どうやるのか」と思ったところに、電子書籍がある。電子書籍を受け取る理由が、自然にできるわけです。
Claude Codeは章ごとに書いて、1冊に組み上げる
Claude Codeには、章ごとに文章を書いてもらい、それを1冊に組み上げてもらいます。出来上がりは、WordのファイルとPDFです。
章ごとに分けておくと、直すのも楽です。1冊まるごとを作り直さなくても、直したい章だけを書き直せます。内容が古くなったときや、表現を変えたいときに、この分け方が効いてきます。電子書籍を作る手順そのものは、Claude Codeで電子書籍を作る手順にくわしく書きました。
表紙と図は、Codexの画像づくりに任せています。文章と組み立てはClaude Code、画像はCodex。全部を1つのAIにやらせず、得意な役割で分けています。この分け方は、Claude CodeとCodexの使い分けでも書いています。
私の失敗:表紙の題名を、1冊だけAIが勝手に変えていた
ここで、失敗が1つありました。13冊の表紙を作ったとき、1冊だけ、AIが別の題名を勝手に作っていたのです。
まとめて作ると、1冊ずつの確認がおろそかになりがちです。表紙は、本を手に取った人が最初に見る場所です。そこに本と違う題名が入っていたら、受け取った人は戸惑います。
それ以来、表紙は1冊ずつ目で見て確かめています。AIが「できました」と言っても、その言葉を中身の保証にしない。この考え方は、完了報告をそのまま信じない5つの習慣にまとめています。
届ける:登録ページとメール6通
次の工程は、電子書籍を届けるところです。ここでは、登録ページとメールの決め方を書きます。
登録ページで聞くのは「名前」と「メールアドレス」の2つ
登録ページで聞くのは、名前とメールアドレスの2つです。名前はニックネームでも構いません。
名前を聞くのは、メールの書き出しに使うからです。名前がないと、書き出しのお名前が空のまま届いてしまいます。聞く項目は、あとで使うものだけに絞っています。
メールは「登録した日から数えて」6通
登録したあとのメールは、登録した日から数えて6通です。いつ登録しても、その人にとっての1通目から順番に届きます。
ここで1つ、工夫があります。メールには、体験会の日程を書きません。
日程は、申込ページに任せる
日程は、申込ページが直近の3回を出してくれます。メールの中に日にちを書かず、「申込ページで日程を選んでください」と案内するだけです。
| メールに日程を書く | 日程は書かない | |
|---|---|---|
| 日程が変わったとき | メールを書き直す | 申込ページが新しい回を出す |
| 毎週の運用 | 毎回、手直しが要る | 書き直しなしで、そのまま回せる |
メールに日程を書くと、日にちが変わるたびにメールを書き直すことになります。書き直しを忘れれば、終わった回の日程が届いてしまいます。日程を申込ページに任せておけば、メールは一度書いたらそのまま使えます。だから、毎週そのまま回せるのです。
案内する:月曜の準備の回と、木曜の体験会
最後の工程は、体験会にご案内するところです。体験会は、2つに分けました。
| 曜日 | 回 | やること |
|---|---|---|
| 月曜 | 準備の回 | Claude CodeかCodexを入れる |
| 木曜 | 体験会 | 入れた道具を使って、その場で作る |
なぜ2つに分けたのか
道具を入れるのと、作るのを同じ日にやると、入れるところで時間がなくなってしまうからです。
道具を入れる作業は、パソコンの環境によってかかる時間が変わります。そこに時間を取られると、肝心の「作る」ところまで進めません。そこで、準備の日を分けました。月曜に道具を入れておけば、木曜は作ることに集中できます。
電子書籍を受け取っていない人には、体験会を案内しない
もう1つ、決めていることがあります。電子書籍を受け取っていない人には、体験会を案内しません。
順番を飛ばすと、体験会の中身が伝わらないからです。電子書籍で考え方とやり方の全体を知ってから体験会に来てもらうと、その場で何をするのかが分かった状態で始められます。案内の数を増やすより、順番を守ることを優先しています。
最初はリアルタイムで5回開いてから、毎週の形へ
この流れも、最初から毎週の形で作ったわけではありません。最初は日にちを決めて、5回、リアルタイムで開きました。まず手で回したのです。
流れを確かめてから、毎週の形に切り替えています。いきなり仕組みにすると、うまくいかない流れをそのまま毎週回すことになります。手で回して、届け方や案内の仕方を確かめてから仕組みにする。これが正しい順番です。
入口は、ブログの記事
流れのいちばん手前にあるのは、ブログの記事です。記事を読み終えたところに、同じテーマの電子書籍の案内を1つだけ置きました。
1つの記事に、案内は1つ。いくつも並べると、読んだ人はどれを選べばいいか迷います。テーマを合わせた案内が1つだけあれば、迷わずに次へ進めます。無料で渡したあとの流れの作り方は、見終わった人を次の一歩へつなぐ流れでも解説しています。
読者が明日からできること
ここまでの流れを全部そろえるのは、すぐには難しいと思います。最初にやっていただきたいのは、1つだけです。
電子書籍の題名と、読み終わった人に次にしてほしいことを、1行ずつ書いてみてください。
| 書くこと | 例 |
|---|---|
| 電子書籍の題名 | たとえば「AIで講座スライドの見出しを作る手順」 |
| 読んだ人の次の一歩 | たとえば「体験会で、自分の講座のスライドを1枚作ってみる」 |
この2行がそろったら、準備はできています。次の一歩が決まれば、登録ページで何を聞くか、メールで何を伝えるか、どこに案内するかが、そこから決まっていきます。
これまでClaude CodeとCodexで作ってきたものの全体は、Claude CodeとCodexで作ってきたものの全体像にまとめています。
まとめ
- 電子書籍は、ゴールではなく入口。次の一歩まで、作る前に決めておく
- 作る:1つのテーマで1冊、その1冊に体験会を1つ。中身は「ブログの考え方を、AIで実践する」
- 届ける:登録ページで聞くのは名前とメールの2つ。メールは登録した日から6通で、日程は書かない
- 案内する:月曜の準備の回と木曜の体験会に分け、電子書籍を受け取った人だけに案内する
- いきなり仕組みにせず、手で回して確かめてから毎週の形にする
まずは、電子書籍の題名と、読んだ人の次の一歩を1行ずつ書いてみてください。その2行が、電子書籍を入口に変える最初の設計図になります。



