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スライドを1枚ずつ作る人ほど、肝心の流れが抜けます|ウェビナーの48枚を「型の検品」から作る方法

webinar-slide-check-first 実録
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ウェビナーのスライドを作るとき、1枚目から順番に、見た目を整えながら作っていませんか。私も以前はそうでした。そして、きれいな48枚がそろったあとで「提案の前に、聞いていいかの確認を入れ忘れていた」と気づく、ということが起きます。

結論から言うと、スライドは画像にする前に「型の検品」を通すほうが、早く、抜けなく仕上がります。必要な要素がそろっているか、順番は合っているか、画像に入れる文字は多すぎないか。これを機械に先に確かめさせてから、画像づくりに進みます。

この記事では、非エンジニアの私が Claude Code と Codex を使って、高額の講座を売るウェビナーのスライド48枚を「検品が先」の順番で作った記録をまとめます。うまくいかなかったことも、そのまま書きます。

1枚ずつ作ると、なぜ流れが抜けるのか

私のウェビナーは、5つのステップで組み立てます。セットアップ、ストーリー、コンテンツ、オファー、そして個別面談への案内です。この順番そのものが「売り込まずに売れる」ための設計になっています。

ところが、スライドを1枚ずつ作っていると、目の前の1枚の見た目に意識が向きます。文字の大きさ、色、図の形。そうしているうちに、全体の流れのほうが見えなくなります。

特に抜けやすいのは、次のような「目立たないけれど大事な要素」です。

  • 提案に入る前に、「この先、ご案内をしてもいいですか」と許可を取る場面
  • 保証をつけるなら、その条件
  • 考えてもらうための「間」
  • 申し込みの理由になる、具体的な言葉

もう一つの問題は、画像は作り直しが重いことです。1枚の画像ができあがると、多少の抜けがあっても「もう作り直したくない」という気持ちが働きます。だから、直すのが軽い段階、つまり文字だけの段階で抜けを見つけておく必要があります。

画像を作る前に、機械で「型」を検品する

そこで私は、スライドを作る手順そのものをAIの「スキル」(作業の手順書と道具のセット)にしました。中身は、私が書いた電子書籍(155ページ)の要点と、実際に使っていたセミナースライド103枚から取り出した23種類の構図です。

作る順番は、こうです。

  1. 構成・画像に入れる文字・台本を、1つの設計ファイルに書く
  2. 検品の道具にかけて、型どおりかを確かめる
  3. 合格したら、Codexに画像を作ってもらう
  4. 全スライドを一覧の画像にして、目で見る
  5. ノートに台本を入れたPowerPointにまとめる

2番目の検品で見ているのは、次の項目です。

検品の項目 見ていること
必要な要素 5ステップに必要な22個の要素がそろっているか
順番 要素が正しい順番で並んでいるか
間 考えてもらう「4秒の間」が台本に入っているか
提案の許可 提案の前に、案内していいかを聞いているか
保証 保証をつけるなら、条件がついているか
弱いオファーの言葉 申し込む理由にならない、ぼんやりした言葉がないか
画像の文字数 1枚の画像に入れる文字が90字以内か

ここで「×」が1つでもあれば、画像づくりには進みません。文字の段階で直すだけなので、直すのは数分で済みます。

人の目だけで48枚を見ると、どうしても「なんとなく良さそう」で通してしまいます。機械は疲れないので、48枚目も1枚目と同じ基準で見てくれます。ここが、仕組みにする一番の利点です。

検品に通ってから画像へ:1枚約80秒、ノートに台本を入れたPowerPoint

検品に合格したら、Codexに画像を作ってもらいます。依頼のたびに見本の画像を2枚添えて、同時に3枚ずつ作らせました。実測では、1枚がおよそ80秒。45枚を23分で作り終え、失敗は0枚でした。

台本は、PowerPointのノート欄に入れます。本番では、スライドを画面共有しながら、自分の画面のノートを見て話せます。台本の長さの目安は、1分あたり160〜260字にしました。これは、私が以前使っていた103枚のスライドのノートを測って出した数字です(1枚の中央値は212字で、全体で150分)。

見本の文字が、スライドに写り込んだ

ここで1つ、失敗がありました。見本として添えた画像の上部のタブに書かれていた文字が、新しいスライドに写り込んだのです。依頼文に「見本の文字は使わない」と書いていたのに、48枚中12枚で、タブに元のセミナーの名前(しかも一部が崩れた文字)が入っていました。

直し方は、見本の画像のタブを塗りつぶし、依頼文でタブに入れる文字をはっきり指定することでした。タブが大きい見本は塗り残りが出るので、見本から外しました。「書けば守ってくれる」ではなく、写り込む材料そのものを渡さないほうが確実です。

ファイルが重すぎる問題

もう一つ、48枚の画像をそのまま入れたPowerPointは76MBになりました。Googleスライドに取り込める上限は100MBなので、枚数が増えると超えてしまいます。そこで、画像を軽い形式に変えた版も一緒に作るようにして、13MBまで小さくしました。ノートの台本は48枚とも残っています。ただ、Googleスライドで実際に開いたときの具合は、まだ私のドライブで確かめていません。

画像はCodex、文章と組み立てはClaude Code、という分け方については、Claude CodeとCodexの役割を分けた理由で詳しく書いています。

検品の道具にも、穴がある

ここまで読むと、「検品の道具があれば安心」と思われるかもしれません。でも、実際には道具そのものに穴がありました。

このスキルを人に配れる形にしたとき、別のAIに説明書だけを渡して、最初から最後まで作らせる試験をしました。すると、16件の指摘が出ました。その中に、検品の道具が「4秒の間」を1つしか書いていない台本を「2つある」と数えて合格にしていた、という不具合がありました。つまり、検品の道具は「合格」と言っていたのに、中身は足りていなかったのです。

台本つきのHTMLスライドの配布版でも、同じことが起きました。濃い紺の背景の上に比較の表を置くと、白い枠に白い文字が乗って読めなくなる。それなのに、機械の検品では「×」になりませんでした。

ここから学んだのは、次の2つです。

  • 検品の道具は「何を見ていないか」を知っておく
  • 機械の検品に合格しても、最後は一覧の画像を自分の目で見る

もう一つ、配布版で変えたことがあります。見本の画像を、架空の講座で作り直しました。私の講座名や数字が、受け取った人のスライドに写り込むのを防ぐためです。先ほどのタブの写り込みと同じ理由です。

HTMLの台本つきスライドと、文字サイズを実測で決めた話

Zoomで画面共有して使うスライドは、HTMLでも作っています。左に16対9のスライド、右に講師用の台本(20pxの文字)が並び、スライドの下に「戻る・進む」のボタンがつく1枚のファイルです。チャレンジ企画のDay1〜Day3を開くために作りました。

こちらも、納品の前に機械で検品します。1920×1080と1366×768の2つの画面の大きさで開き、文字のはみ出し、下の1割の余白、24pxより小さい文字がないかを見ます。「×」が0になるまで、完成とは呼びません。

目分量の文字サイズは、必ず小さめに外れる

動画にする講義スライドでは、文字サイズでも失敗しました。参考にした講義動画に寄せて組んだのに、「文字が小さい」と指摘されたのです。

そこで、参考動画の画面から文字の高さを測り、同じ書体で描いた文字と比べて、文字サイズに換算しました。すると、目分量で決めた値は全部小さすぎました。

場所 目分量 実測
章の見出し 44px 60px
題名 54px 68px
カードの文字 28px 36px

最小の文字は34pxに決めました。ところが、実際に焼いたスライドを見て「34でも小さく感じる」となり、箇条書きの細い文字と注記は36px以上に上げました。動画はスマホで見る人が多いからです。

文字を大きくすると、内容が入らなくなります。そのときは文字を小さくして詰め込まず、内容を削る。参考にした動画が読みやすいのは、1枚あたりの情報が少ないからでした。スライドの引き算の考え方は、講座スライドを引き算で見やすくする6つの決まりにまとめています。

明日からできる:画像の前に作る「検品表」

ここまでの話は、AIの道具を作らなくても真似できます。スライドを作り始める前に、次の3つを用意してください。

  1. 流れの一覧表:ウェビナーの各ステップで、必ず言うこと(許可を取る、保証の条件、間をとる場所など)を書き出す
  2. 文字だけの設計図:スライドごとに「画像に入れる文字」と「話す台本」を、表計算かテキストで並べる
  3. 検品のチェック欄:一覧表の項目が設計図に全部あるか、1枚の文字が多すぎないかを、画像を作る前に確かめる

AIに頼む場合は、「この一覧表の項目が全部入っているか、抜けている項目と場所を出して」と、検品だけを先に頼むのがおすすめです。いきなり「スライドを作って」と頼むより、手戻りがずっと少なくなります。

一覧表は、一度作れば次のウェビナーでもそのまま使えます。2回目からは、設計図を書いて検品にかけるだけです。毎回ゼロから考えるのではなく、型に当てはめて確かめる。これが、スライドづくりを仕組みにするということだと私は考えています。

最初から完璧な一覧表でなくて構いません。開催してみて「ここで参加者が迷った」「この言葉で反応が変わった」と気づいたら、その都度、項目を1つ足していきます。私の検品の項目も、失敗するたびに増えてきました。

スライドの見出しから作る考え方は、1スライド1メッセージで見出しから作る手順でも解説しています。また、私がClaude CodeとCodexで商品づくりを仕組みにしてきた全体の流れは、非エンジニアの私がClaude CodeとCodexで商品づくりを仕組みにした記録にまとめています。

まとめ

  • スライドを1枚ずつ作ると、許可・保証の条件・間など、目立たない大事な要素が抜ける
  • 画像にする前に、文字の段階で「型の検品」を通す。直すのが軽いうちに抜けを見つける
  • 画像はCodexで1枚約80秒。台本はPowerPointのノートに入れる
  • 検品の道具にも穴がある。合格しても、最後は一覧を自分の目で見る
  • 文字サイズは目分量でなく実測で決める。入らなければ内容を削る

次の一歩として、まずはあなたのウェビナーやセミナーで「必ず言うこと」を一覧表に書き出してみてください。それが、あなた専用の検品表の始まりになります。