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価格を1つだけ提示すると、お客様は「買うか・買わないか」でしか考えられません|価格設定は松竹梅、3つの価格の決め方と見せ方5つのポイント

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この記事は商品づくり 完全ガイドの第6章 価格とラインナップを決める「6-4 価格は松竹梅で見せる」です(全27記事)

商品の中身ができたら、次は価格です。「高すぎると売れないかもしれない」「安すぎると自分の価値を下げてしまう」と迷った末に、ようやく1つの価格を決める。そんな方は多いと思います。

でも、価格を1つだけ提示すると、お客様が考えられるのは「買うか、買わないか」の二択だけです。迷った人の多くは、「今回はやめておこう」を選びます。

結論から言うと、価格は松・竹・梅の3つの価格帯で用意し、真ん中の「竹」を一番おすすめしたい本命にするのが基本です。3つあると、お客様の考えは「買うかどうか」から「どれにするか」に変わります。自分に合うものを自分で選べることは、お客様にとっての楽しさにもなります。

この記事では、松竹梅の3つの価格を用意する理由と、3つの価格の決め方、案内するときの見せ方のポイントをお伝えします。

松竹梅とは、3つの価格帯を並べること

松竹梅とは、同じ商品やサービスについて、次のような3つの価格帯を用意することです。

  • 梅:価格を抑えて、参加しやすいコース
  • 竹:中身と価格のつり合いがとれた、中間のコース
  • 松:一番手厚い、ぜいたくなコース

たとえば、何かの商品を作ったとします。このときに、1つの価格だけを決めるのではなく、次のように並べてみます。

コース 価格の例
梅 1,000円
竹 3,000円
松 5,000円

このように3つ並べると、多くの人は真ん中の竹を選びやすくなると言われます。一番安いものは「内容が足りないかもしれない」、一番高いものは「自分にはそこまで必要ないかもしれない」と感じ、つり合いのとれた真ん中に落ち着くからです。

なぜ価格が1つだと選ばれにくいのか

価格が1つしかないとき、お客様の頭の中では、その価格が「高いか、安いか」だけが比べられます。比べる相手が、自分の財布の中身しかないのです。

一方、3つの価格が並んでいると、お客様は商品どうしを比べ始めます。「梅と竹では、何が違うんだろう」「松まで必要だろうか」と考えるうちに、自然と中身に目が向きます。

もう1つの理由は、お客様の事情がそれぞれ違うことです。まず試してみたい人もいれば、しっかり取り組みたい人もいます。価格が1つだと、そのどちらかに合わない提案になってしまいます。3つあれば、それぞれが自分に合うものを選べます。

売る側にとっても、3つの価格には良いところがあります。梅を選んだ人がどれくらいいて、竹や松を選んだ人がどれくらいいるかを見ると、お客様が今どこまでの支援を求めているかが分かります。梅ばかり選ばれるなら竹の中身の伝え方を、松を選ぶ人が多いなら、さらに手厚い支援の必要性を考えるきっかけになります。

商品の段をどう増やすかという、ラインナップ全体の考え方は商品が1つだけではダメな理由と価値の階段で解説しています。この記事では、3つの価格そのものの決め方に絞ってお話しします。

3つの価格を決める手順

松竹梅の価格は、次の順番で決めると迷いにくくなります。

  1. 竹(本命)を先に決める:一番おすすめしたいコースの中身と価格を決める。ここが基準になる
  2. 梅を「竹から引く」形で作る:竹から一部の支援や回数を外し、手に取りやすい形にする
  3. 松を「竹に足す」形で作る:竹に、個別の支援や手厚いフォローなど、竹にはないものを足す
  4. 3つの差を一言で言えるか確かめる:「梅は〇〇だけ、竹は〇〇まで、松は〇〇も」と言えれば合格

ポイントは、梅から順番に作らないことです。梅から作ると、竹と松は「梅に何かを足したもの」になり、本命がぼやけます。一番選んでほしい竹を先に固め、そこから引く・足すで梅と松を作ると、3つの関係がはっきりします。

たとえば、オンライン講座で考えてみる

たとえば、3か月のオンライン講座を竹にするとします。竹の中身は、動画の教材、月2回のグループでの質問会、課題への添削です。

ここから梅を作るなら、質問会と添削を外し、動画の教材だけにします。自分のペースで学びたい人や、まず中身を確かめたい人に合う形です。

松を作るなら、竹の中身に、月1回の個別面談を足します。自分の状況に合わせて見てほしい人に合う形です。

こうして作ると、「梅は教材だけ、竹は質問と添削まで、松は個別面談も」と、3つの違いを一言で説明できます。価格の差も、この中身の差に合わせて決めればいいので、根拠のない数字にならずに済みます。

価格の形はいろいろある

3つの価格は、同じ商品の量を変えるだけではありません。形を変えることで、選ぶ楽しさを作ることもできます。

  • 1回だけのお試しコース
  • 3回、5回、10回などの回数券
  • 年間の費用をまとめて払ってもらうプラン(たとえば、年間30万円のプランと年間50万円のプラン)
  • 特別な支援がつくVIPコース

たとえば、個別の相談やセッションを提供しているなら、「お試し1回」「5回券」「年間プラン」を梅・竹・松として並べることができます。どんな中身にするか、価格をどうするかを考えるのは、商品づくりの楽しいところでもあります。

どの形を選ぶ場合でも、大事なのは「次の段に進むと、何が増えるのか」がはっきりしていることです。

案内するときの見せ方、5つのポイント

3つの価格が決まったら、次は見せ方です。同じ3つでも、見せ方によって選ばれ方が変わります。

  1. 本命に目印をつける:竹に「一番選ばれています」「迷ったらこちら」など、一言を添える
  2. 表で横に並べる:3つを縦に長く説明するより、表で横に並べたほうが違いが一目で分かる
  3. 違いを「何ができるか」で書く:「プレミアム」「スタンダード」といった名前だけでなく、支援の中身を書く
  4. 誰に向いているかを書く:「まず試したい方」「しっかり取り組みたい方」など、選ぶ手がかりを添える
  5. 松を選ぶ人がいても驚かない:一番手厚い形を必要とする人もいる。遠慮して隠さない

特に1つ目は効果が大きいところです。3つ並んでいると、初めてのお客様ほど「どれを選べばいいか」を迷います。そこに「一番選ばれています」という一言があると、選ぶ負担が小さくなります。もちろん、実際にそうである場合にだけ書いてください。

名前の付け方や表の作り方は、選ばれるオファー一覧表の作り方で詳しく解説しています。

よくある失敗

松竹梅でつまずきやすいところを整理しておきます。

よくある失敗 どう直すか
3つの中身がほとんど同じで、価格だけが違う 竹から引く・足すで、支援の中身に差をつける
梅が安すぎて、竹の中身と大差がない 梅は「試すための形」に絞り、竹との違いをはっきりさせる
松の中身が、自分では続けられないほど手厚い 自分の時間と体制で無理なく続けられる範囲にする
本命がどれか、案内に書かれていない 竹に目印の一言を添える
高い価格を案内することにためらい、松を出さない 手厚い支援を必要とする人のための選択肢として出す

3つ目は、見落とされやすい失敗です。松を手厚くしすぎると、申し込みが入るほど自分の時間がなくなり、支援の質が下がってしまいます。高い価格の商品の役割については、バックエンド商品の本当の役割も読んでみてください。

まとめ

  • 価格が1つだと、お客様は「買うか・買わないか」の二択で考える。3つあると「どれにするか」に変わる
  • 松竹梅は、参加しやすい梅・つり合いのとれた竹・手厚い松の3つの価格帯
  • 本命の竹を先に決め、そこから引いて梅、足して松を作る
  • お試し・回数券・年間プラン・VIPなど、価格の形を変えて並べてもいい
  • 本命に目印をつけ、表で並べ、違いを「何ができるか」で書く

まずは、今ある商品を「竹」として、その横に「ここを外せば梅」「これを足せば松」を1行ずつ書いてみてください。その3行が、あなたの松竹梅の最初の形になります。