「新時代のビジネススキル」が手に入る無料講義はコチラ

きれいな投稿だけを並べる人ほど、ファンは増えません|「作り込んだ発信」と「舞台裏の発信」を使い分けて人柄を伝える方法

polished-and-backstage-posts 集客
この記事は約7分で読めます。

SNSに、役に立つ投稿を丁寧に作って載せている。デザインもそろえて、見た目もきれいに整えている。それなのに、見てくれる人は増えても、「この人から学びたい」と言ってくれる人はなかなか現れない。そんな状態が続いていませんか。

きちんとした投稿を続けているのに手応えがないと、「もっと質を上げなければ」と考えがちです。でも、多くの場合、足りないのは投稿の質ではありません。

結論から言うと、見る人がファンになるかどうかは、発信の中身だけでなく、発信している「中の人」が見えるかどうかで決まります。そのためには、作り込んだ発信と、舞台裏を見せる気軽な発信の2種類を使い分けることが近道です。

この記事では、人が「中の人」で選ぶ理由、2種類の発信の役割の違い、それぞれの作り方、使い分けの手順、そしてやりがちな失敗を解説します。

人は、中身だけでなく「中の人」で選んでいる

まず、見る人がどうやって発信者を選んでいるかを考えてみます。

同じようなテーマで発信している人は、たくさんいます。役に立つ情報を出している人も、きれいな投稿を作っている人も、探せばいくらでも見つかります。見る人にとって、中身だけでは「誰から学ぶか」を決めにくいわけです。

そこで最後に効いてくるのが、「この人が好き」「この人の考え方に共感する」という気持ちです。行きつけのお店を選ぶとき、味やサービスだけでなく、「あの店員さんがいるから」という理由で選ぶことがありますよね。発信も同じで、人は情報ではなく、その情報を届けている人を選んでいます。

ところが、作り込んだ投稿だけを並べていると、中の人がほとんど見えません。整っているほど、どこか遠い存在に感じられてしまうのです。これが、きれいな投稿を続けてもファンが増えない理由です。

発信には「作り込んだ発信」と「舞台裏の発信」がある

発信は、大きく2種類に分けて考えると整理しやすくなります。

作り込んだ発信 舞台裏の発信
役割 専門性と質の高さを伝える 人柄と親しみを伝える
中身 ノウハウの解説、考え方、事例 準備中の様子、日々の気づき、迷い
作り方 時間をかけて、構成を考えて作る その場で気軽に、短く出す
残り方 ずっと残り、あとから来た人も見る 流れていく、今見ている人に届く
見る人の気持ち 「この人は詳しい」 「この人に会ってみたい」

多くのSNSには、ずっと残る投稿と、時間がたつと消える投稿や流れていく投稿の両方の場所があります。残る場所には作り込んだ発信を、流れる場所には舞台裏の発信を置く。こう分けておくと、アカウント全体の見た目を崩さずに、気軽な発信もできるようになります。

どちらか一方では足りません。作り込んだ発信だけでは遠い存在になり、舞台裏の発信だけでは「この人は何の専門家なのか」が伝わりません。2つがそろったときに、「詳しくて、しかも親しみやすい人」として覚えてもらえます。

作り込んだ発信は「数より質、狭く深く、続けられるテーマ」

まず、作り込んだ発信の作り方です。大事なのは次の3つです。

1つ目は、数より質を大事にすることです。毎日無理に出すより、週に数回でも、見た人の心に残る投稿のほうが力を持ちます。作り込んだ発信は、あとから来た人があなたを知るための「顔」になります。数をこなすために質を落とすと、その顔が崩れてしまいます。

2つ目は、テーマを狭く深く絞ることです。広いテーマで発信すると、すでに多くの人に見られている発信者の中に埋もれます。「〇〇な人のための、△△だけ」というように絞ると、扱える話題は減りますが、そのテーマに強い関心を持つ人と深くつながれます。「このテーマなら、この人」と思ってもらえることが、最初の目標です。

3つ目は、続けられるテーマを選ぶことです。どんなに良い企画でも、続かなければ積み上がりません。自分が本当に関心を持てること、普段の仕事や暮らしの中で自然に材料が集まることをテーマに選ぶと、無理なく続けられます。

テーマの絞り方は、誰に向けて発信するかと切り離せません。発信の相手の決め方は、WHO設計の11項目と選び方の5基準で詳しく解説しています。

舞台裏の発信で見せる5つの場面

次に、舞台裏の発信です。「何を出せばいいか分からない」という声をよく聞きますが、特別なことを見せる必要はありません。次のような場面で十分です。

  1. 準備の様子:講座の資料を作っているところ、セミナーの前に考えていること
  2. 小さな気づき:お客様とのやり取りから学んだこと、本や出来事から考えたこと
  3. 迷いや失敗:うまくいかなかったこと、次にどう直すかを考えているところ
  4. 仕事の決めごと:なぜこの時間に仕事をするのか、何をやらないと決めているのか
  5. お客様との場面:受講者が一歩進んだときの様子(本人の許可を取ったうえで)

どれも、作り込んだ発信には入りにくい話です。でも、見る人にとっては、「この人はこういうふうに考えて仕事をしているのか」が伝わる、貴重な材料になります。

特に3つ目の迷いや失敗は、出すのに勇気がいりますが、親しみを伝える力が強いです。私自身、独立したばかりの頃は、何を発信すればいいのか分からず、ブログやSNSを続けても成約につながらない時期がありました。そうした遠回りを隠さずに話すほうが、同じところで迷っている人には届きます。

たとえば、料理教室を開いている人がいたとします

イメージしやすいように、例を出してみます。家庭料理の教室を開いている人が、レシピと完成写真だけを、きれいにそろえて投稿していたとします。見た目は整っていますが、コメントはほとんどつきません。

この人が、流れていく場所で、舞台裏の発信を始めたとします。教室の前日に食材をそろえているところ、試作で失敗した一皿、生徒さんが初めてうまく作れたときの笑顔(許可をもらって)。すると、「失敗することもあるんですね」「前日にこんなに準備しているんですね」という反応が届くようになります。

レシピの投稿は、これまでどおり残る場所に置いておきます。すると、舞台裏で親しみを持った人が、レシピの投稿をさかのぼって見て、「この人の教室に行ってみたい」と思うようになります。2種類の発信が、お互いを支え合う形です。

2種類の発信を使い分ける4つの手順

では、実際にどう組み立てればいいのか。次の4つの手順で進めます。

  1. 軸のテーマを一文で決める:「誰の、何を、どう解決する発信か」を書く
  2. 作り込んだ発信の型を決める:解説、考え方、事例など、繰り返し使える形を2〜3種類用意する
  3. 舞台裏の発信の置き場所と目安を決める:流れる場所に、気づいたときに気軽に出す、と決めておく
  4. 反応を振り返る:どの発信に反応が多かったかを見て、なぜ反応があったのかを考える

4つ目の振り返りは、多くのSNSに付いている分析の機能を使うと手軽にできます。見るのは、細かい数字の上下ではなく、「どの投稿に、どんな反応が多かったか」です。反応の多かった投稿の共通点を探し、次の発信に活かします。感覚だけで続けるより、ずっと早く、自分に合った発信の形が見えてきます。

舞台裏を出すのが苦手な人へ

「自分のことを見せるのは恥ずかしい」「仕事の裏側なんて、誰も興味がないのでは」と感じる方もいると思います。そう感じるのは自然なことです。人前に出ることに慣れていないうちは、何を見せても「こんなもので大丈夫だろうか」と不安になるものです。

そういうときは、自分ではなく「仕事」を主役にすると出しやすくなります。顔を出さなくても、机の上の資料、書きかけの手順、準備に使っている道具を見せるだけで、「この人はこうやって準備しているのか」は伝わります。言葉も、長く書く必要はありません。「明日の講座のために、例を一つ差し替えました。去年の受講者さんの質問がきっかけです」くらいの一言で十分です。

慣れてきたら、少しずつ自分の考えや迷いを添えていきます。いきなり全部を見せようとしなくていい、と決めておくだけで、舞台裏の発信はぐっと続けやすくなります。

そして、SNSで親しみを持ってくれた人を、そのままにしておかないことも大切です。SNSは出会いの場としては強いですが、じっくり関係を深めるには向いていない面もあります。SNS・メルマガ・LINEの役割の違いは、SNS・メルマガ・LINEの役割と配信の順番で解説しています。

使い分けでやりがちな4つの失敗

最後に、2種類の発信を使い分けるときに、よくある失敗を挙げておきます。

  • 舞台裏が愚痴になる:迷いや失敗を見せるのと、不満をこぼすのは違う。「次にどうするか」まで添える
  • 私生活を出しすぎる:人柄を見せるのは、仕事に関わる範囲で十分。家族や住まいが分かる情報は出さない
  • 作り込みすぎて出せない:舞台裏の発信まで作り込もうとすると、気軽さが消えて続かない。短く、その場で出す
  • 舞台裏ばかりになる:親しみはあっても、何の専門家かが見えなくなる。残る場所の作り込んだ発信は切らさない

特に最後の失敗には気をつけてください。舞台裏の発信は反応が返ってきやすいので、そちらばかりになりがちです。でも、あとから来た人があなたを判断するのは、残っている作り込んだ発信のほうです。専門性の土台があってこそ、親しみが信頼に変わります。

発信の相手が少なくても、深くつながった人がいれば売上は作れます。その考え方は、集客3名でも売上は作れる理由でも書いています。

まとめ

  • 見る人は、情報だけでなく、発信している「中の人」で選んでいる
  • 発信は、専門性を伝える「作り込んだ発信」と、人柄を伝える「舞台裏の発信」の2種類で考える
  • 作り込んだ発信は、数より質、狭く深く、続けられるテーマで作り、残る場所に置く
  • 舞台裏の発信は、準備・気づき・迷い・決めごと・お客様との場面を、流れる場所に気軽に出す
  • 反応を振り返り、愚痴や私生活の出しすぎを避け、作り込んだ発信を切らさない

まずは、今日の仕事の中で「見せてもいい舞台裏」を一つ探して、短く発信してみてください。作り込まなくていい、というのが一番のポイントです。