SNSに毎日投稿している。反応もそれなりにある。でも、よく見ると、反応してくれるのはいつも同じ顔ぶれ。新しく見つけてくれる人は、ほとんど増えていない。そんな状態に心当たりはありませんか。
今見てくれている人を大切にするのは、とても大事なことです。ただ、発信がフォロワーの中だけで回っていると、いつまでたっても新しい見込み客には出会えません。講座を案内しても、届く相手が毎回同じなので、申し込みの数も頭打ちになります。
結論から言うと、発信を外に広げるには、「自分の投稿を積み上げる」以外の道を意識して作る必要があります。人に教えたくなる投稿、見つけてもらうための言葉、参加してもらう企画、そして他の発信者との協力。この4つが、知らない人との出会いを生む入口になります。
この記事では、発信が内側だけで回ってしまう理由、数だけを増やす近道の危うさ、そして外に広がる発信を作る4つの方法を解説します。
投稿は、そのままでは今のフォロワーにしか届かない
まず、発信が広がらない構造を整理しておきます。
普通に投稿すると、その投稿が届くのは、主にすでにあなたをフォローしている人です。フォロワーが少ないうちは、どれだけ良い投稿をしても、届く範囲はその人数を大きくは超えません。
知らない人に届く道は、大きく分けて次の3つしかありません。
| 外に届く道 | 起きること |
|---|---|
| 誰かがシェアする | 見た人のつながりに、あなたの投稿が届く |
| 言葉で見つけてもらう | 関心のある言葉で探している人が、あなたの投稿にたどり着く |
| 他の人の場に出る | 別の発信者や、その人の読者の前に、あなたが登場する |
投稿を積み上げることは、どれにも直接はつながりません。つまり、発信が広がらないのは、投稿の質や量ではなく、外に出る道を作っていないからです。この3つの道を、意図して開けていくことが必要になります。
数だけ増やす近道は、あとで自分を苦しめる
外に広げようとすると、「フォロワーを自動で増やします」という道具やサービスが目に入ることがあります。お金を払えば数が増える、というものもあります。
こうした近道には、手を出さないことをおすすめします。理由は、増えるのが見込み客ではないからです。自動で増えた相手や、数合わせのためのアカウントは、あなたの投稿に反応しません。講座を案内しても、申し込むことはありません。
しかも、反応しない人が増えると、フォロワーの数に対して反応の割合が下がります。多くのSNSは、反応の多い投稿を「見る価値がある」と判断して、より多くの人に届ける傾向があります。反応の割合が下がると、今いる大切なフォロワーにさえ、投稿が届きにくくなってしまいます。数を増やしたはずが、かえって届かなくなる。これでは本末転倒です。
少人数でも、あなたの話をちゃんと見てくれる人がいれば、売上は作れます。数ではなく、見込み客との出会いを増やす。この前提で、次の4つの方法を見ていきます。
方法1:人に教えたくなる投稿を作る
1つ目は、シェアされる側になることです。
誰かがあなたの投稿を自分のつながりに紹介してくれれば、あなたのことを知らない人にも届きます。そのためには、見た人が「これは誰かに教えたい」「あとで見返したい」と思う投稿を作ります。
人に教えたくなる投稿には、次のような特徴があります。
- 一枚で完結している:前後の投稿を知らなくても、それだけで役に立つ
- 手元に置いておきたくなる:手順の一覧、確かめる項目、よくある間違いの比べ方など
- 言いたかったことを代わりに言っている:見た人が「そうそう、これが言いたかった」と感じる
- 紹介しても恥ずかしくない:売り込みの色が薄く、紹介した人の評判を下げない
特に最後の点は見落とされがちです。紹介する人は、自分の知り合いに見せても大丈夫かどうかを考えます。投稿の最後に強い売り込みが入っていると、中身が良くても紹介されにくくなります。
「言いたかったことを代わりに言う」ためには、見込み客が普段使っている言葉を知っておく必要があります。その集め方は、見込み客が普段使う言葉に言い換える顧客情報の整理で解説しています。
方法2:見つけてもらう言葉は、小さく絞る
2つ目は、関心のある言葉で探している人に見つけてもらうことです。多くのSNSでは、投稿に目印の言葉をつけたり、検索で投稿が探されたりします。
ここでやりがちなのが、多くの人が使う大きな言葉ばかりを選ぶことです。大きな言葉には、毎日たくさんの投稿が集まります。フォロワーが少ないうちは、その中にすぐ埋もれてしまいます。
そこで、言葉を小さく絞ります。対象や場面を足して、探している人がもっと具体的な言葉にするイメージです。「子育て」より「共働き 朝の支度」、「起業」より「会社員 週末 講座づくり」のように、範囲を狭めます。探す人は少なくなりますが、その言葉で探す人は、あなたの話にぴったり合う見込み客です。
もう一つ大事なのは、言葉と投稿の中身を必ず一致させることです。人が多く集まる言葉だからといって、中身と関係のない言葉をつけると、見た人をがっかりさせます。場の持ち主からも評価されにくくなります。
言葉の選び方で迷ったら、自分と同じ見込み客に見られている発信者が、どんな言葉を使っているかを見てみるのも一つの方法です。まねるのは言葉の選び方の傾向で、投稿の中身ではありません。
方法3:参加型の企画を開く
3つ目は、見てくれている人に「参加」してもらう企画です。
たとえば、「1週間、毎朝5分の〇〇に取り組んで、やったことを投稿する」という企画を開き、参加者には決まった目印の言葉をつけて投稿してもらいます。参加者が投稿すると、その投稿は参加者のつながりにも届きます。それを見た人が「面白そう」と感じて参加すれば、さらにその人のつながりに届く。こうして、あなたを知らなかった人のところまで、企画が広がっていきます。
参加型の企画を組み立てるときは、次の4つを決めておきます。
- テーマ:あなたの講座につながる、小さな行動にする
- 参加の方法:何を、どこに、どんな目印をつけて出すかを一つに絞る
- 参加のお礼:参加者にとってうれしいものを用意する。講座の見込み客が喜ぶもの(講師からの一言の感想、上手な投稿の紹介など)が向いている
- 期間:短く区切る。長いと途中で熱が下がる
3つ目のお礼には注意が必要です。講座と関係のない豪華な景品で人を集めると、景品が目当ての人ばかりが集まり、見込み客にはなりません。また、参加の条件やお礼の出し方には、それぞれのSNSに決まりがあることが多いので、開く前に確かめておきます。
参加型の企画は、見るだけの人を「動く人」に変える力があります。私が続けているチャレンジ企画も、3日間、参加者に宿題に取り組んでもらう形です。参加して手を動かした人ほど、その先の個別面談にも進みやすくなります。全体の流れは、チャレンジ企画の完全ガイドにまとめています。参加者が動き続けるための投稿の工夫は、参加率と宿題提出率を上げる17の投稿も参考にしてください。
方法4:近い規模の発信者と協力する
4つ目は、他の発信者の場に出ることです。自分のテーマと近い分野で発信している人に紹介してもらったり、一緒に企画をしたりすると、その人の読者にあなたを知ってもらえます。
ここでのコツは、いきなりとても大きな発信者を狙わないことです。たくさんの人に見られている人には、同じような相談が毎日のように届いています。知らない人からの誘いは、埋もれてしまいがちです。
それより、自分と同じくらいか、少し大きいくらいの規模で、見込み客が重なる人を探します。こうした人は、相手との距離が近く、直接やり取りできる可能性が高いです。そして、相手も自分の発信を広げる機会を探していることが多いものです。
協力を持ちかけるときは、相手にとっての得を先に考えます。
- 相手の読者にとって役立つ話を、あなたが提供できるか
- 相手の発信のネタや、相手の講座の紹介につながるか
- 一方的に頼むのではなく、あなたからも相手を紹介できるか
お互いの読者にとって価値があり、お互いが紹介し合える形なら、協力は長く続きます。
もう一つ、順番も大切です。知らない人から、いきなり「紹介してください」と頼まれても、相手は判断できません。まずは相手の投稿をしっかり読み、心から役に立ったと思ったものに感想を送る。相手の話を自分の発信の中で紹介する。そうしたやり取りを何度か重ねて、お互いの顔が見えてから、一緒に何かできないかを持ちかけます。遠回りに見えますが、この順番のほうが、断られることも、気まずくなることもずっと少なくなります。
たとえば、姿勢を整える先生がいたとします
イメージしやすいように、例を出してみます。体の姿勢を整える施術をしている人がいたとします。自分の投稿だけでは、見てくれる人が増えません。
この人が、同じくらいの規模で、在宅の仕事の人向けに働き方を発信している人と協力したとします。「在宅の仕事で肩が固まる人のための、1日3回の姿勢のリセット」を一緒に企画し、お互いの読者に紹介します。相手の読者は、働き方には関心があっても、姿勢のことはあまり考えたことがありません。でも、悩みそのものはしっかり持っています。
こうして、これまで出会えなかった見込み客に、自然な形で知ってもらえます。相手にとっても、読者に新しい役立つ話を届けられるので、得になります。
まとめ
- 投稿は、そのままでは今のフォロワーにしか届かない。外に届く道は、シェア・言葉・他の人の場の3つ
- 数だけ増やす道具や近道は、反応しない人を増やし、かえって投稿が届きにくくなる
- 人に教えたくなる投稿を作り、見つけてもらう言葉は小さく絞って、中身と一致させる
- 参加型の企画は、講座につながる小さな行動をテーマにし、景品で人を集めない
- 協力は、近い規模で見込み客が重なる発信者と、お互いの得を考えて持ちかける
まずは、あなたと見込み客が重なっていて、同じくらいの規模で発信している人を、3人書き出してみてください。その中の一人の投稿に、心からのコメントを送るところから、協力の関係は始まります。


