メールで見込み客との関係を育て、商品を案内する仕組みを作りたい。そう考えて、まずはランディングページ(LP)を作ろうとしたものの、「そもそもLPって何を載せればいいの?」「どうすれば登録してもらえるの?」と手が止まっている方は多いです。
こういうとき、多くの方がまず「見た目のいいデザイン」を探し始めます。テンプレートを比べたり、色やフォントを悩んだりして、何日もかかってしまう。でも、登録されるかどうかを決めるのは、デザインではありません。
結論から言うと、登録率の高いLPを作るために先に決めるのは、読者に何を渡し、その代わりに何を受け取るのかという「価値の交換」の中身です。デザインは、その中身がきちんと伝わるように整えるための手段です。
この記事では、LPが仕組みの中でどんな役割を持つのか、登録してもらうための3つの要素、ジャンルによるデザインの考え方、そして実際に作る手順とよくある失敗をお伝えします。
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ランディングページは、仕組みの「玄関」
まず、この記事でいうランディングページの意味をはっきりさせておきます。ウェブ制作の世界では、LPという言葉はいろいろな意味で使われます。ここでいうLPは、「見込み客にメールアドレスを登録してもらう」という一つの目的に絞ったページのことです。「オプトインページ」や「登録ページ」と呼ばれることもあります。
どんなに良い商品を用意し、丁寧な案内を準備していても、お客様がお店に入ってきてくれなければ、何も始まりません。メールを使った仕組みでいえば、LPはこのお店の玄関にあたります。
メールで信頼関係を育て、商品を案内していく仕組みでは、当然ですが、読者のメールアドレスが必要です。そして、そのアドレスは読者が自分の意思で登録してくれたものでなければいけません。どこかで手に入れた名簿に一方的にメールを送ることは、迷惑行為であるだけでなく、特定電子メール法でも禁じられています。
つまり、LPは「読者が自分で選んで、あなたとつながってくれる場所」です。メールを送るときに守る決まりは、特定電子メール法を理解しようでまとめています。
LPの基本は「価値の交換」
では、読者はどんなときに「この人にメールアドレスを渡してもいい」と思ってくれるのでしょうか。答えはシンプルで、渡すもの以上の価値を受け取れると感じたときです。
メールアドレスは、読者にとって小さくない情報です。登録すれば、あなたからメールが届くようになります。だからこそ、「アドレスを登録してくれたら、それに見合う価値のあるものをお渡しします」という提案が必要になります。これが価値の交換です。
LPで読者が考えているのは、「登録すると、自分に何が手に入るのか」だけです。 デザインがどれだけきれいでも、この問いに答えられていなければ、読者は登録しません。反対に、この問いにはっきり答えられていれば、飾りの少ないページでも登録はされます。
この交換を成り立たせるのが、次の3つの要素です。
| 要素 | 役割 |
|---|---|
| 1. 登録特典 | 交換の中身。読者が受け取るもの |
| 2. キャッチコピー | 特典の価値を、ひと目で伝える |
| 3. 登録フォーム | 交換の手続きを、迷わず終わらせる |
登録してもらうための3つの要素
要素1:読者が本当に欲しい「登録特典」
交換の中身になるのが、登録してくれた人に渡す特典です。あなたの見込み客が「これはもらっておきたい」と感じるものは何かを考えます。形はビジネスによってさまざまです。
- 情報やノウハウ:「〇〇の手順をまとめたPDF」「やり方を解説した動画」
- 体験:「お試し版」「無料の診断」「サンプル」
- 資料:「事例集」「導入の流れが分かる資料」
大切なのは、あなたのビジネスと、その先に案内する商品につながる特典にすることです。まったく関係のない特典で人を集めても、その後のメールは読まれにくくなります。特典を作るときの条件は、読者をファンに変える特典の4つの条件で詳しく解説しています。
要素2:特典の価値が伝わる「キャッチコピー」
特典がどれだけ良くても、ページを開いた瞬間にその価値が伝わらなければ、読者は先を読みません。LPの一番上に置く見出しで、「誰の、どんな悩みに役立つものなのか」「受け取ると何が分かるのか」を短く伝えます。
ここで気をつけたいのは、目立たせることより、伝わることを優先することです。強い言葉を並べるより、読者が普段使っている言葉で、読者の悩みをそのまま言い当てたほうが、「自分のことだ」と感じてもらえます。
要素3:迷わせない「登録フォーム」
最後は、登録の手続きです。ここでは、登録のハードルをできるだけ下げます。入力してもらう項目は、基本的にはメールアドレスだけで十分です。
名前、住所、電話番号と入力項目が増えるほど、読者は「面倒だな」「そこまで教えたくないな」と感じて、ページを閉じてしまいます。必要な情報は、関係ができてから聞けば間に合います。フォームの項目やボタンの細かい考え方は、登録フォームの入力項目とボタンの黄金律を参考にしてください。
デザインに「一つの正解」はない
「結局、どんなデザインにすればいいの?」と迷うかもしれません。これには、どのLPにも当てはまる正解はありません。基準になるのは、あなたのビジネスが読者にどんな印象を持ってほしいか、そして読者がどんな人たちかです。
たとえば、私が企業向けのコンサルティングで使っているLPは、信頼感が伝わるように、すっきりとした落ち着いたデザインにしています。企業の担当者に向けたページを派手にすると、「この会社に任せて大丈夫かな」と思われてしまうおそれがあるからです。
一方で、過去に副業系の情報発信をしていたときは、刺激の強い言葉を使ったデザインのほうが、登録率は高くなりました。ただ、登録率が高いことと、そのあと読者との信頼関係が育つことは、別の話です。今の私は、登録の数を少し追うよりも、登録してくれた人とそのあと長く関係を続けられるかどうかを優先して、言葉とデザインを選んでいます。
デザインを決めるときは、次の2つを自分に聞いてみてください。
- 読者にどんな人だと思われたいか(誠実、親しみやすい、専門的など)
- 読者は普段、どんなページを見慣れているか
参考になるLPを集めておく
どんなLPがあるのかを知るには、実際にたくさん見てみるのが一番の近道です。「LP まとめ」などの言葉で検索すると、さまざまな業種のランディングページを集めたサイトが見つかります。商品を売るためのページも多いですが、見出しの置き方や構成は参考になります。
「この見せ方は分かりやすい」「この見出しは読みたくなる」と感じたものを保存しておくと、自分のLPを作るときの見本になります。
LPを作る手順
LPは、次の順番で作ると迷いません。デザインは最後です。
- 誰に向けたLPなのかを一文で書く(例:「〇〇で悩んでいる〇〇な人」)
- その人が受け取りたい登録特典を決める
- 特典で何が分かるのかを、箇条書きで3〜5個書き出す
- 一番上に置く見出し(キャッチコピー)を書く
- 登録フォームを置き、入力項目をメールアドレスだけにする
- 見本のLPを参考に、読みやすく見た目を整える
- 自分で登録してみて、表示とメールの届き方を確かめる
ポイントは、3の「何が分かるのか」を先に書き出しておくことです。ここがはっきりしていれば、見出しもデザインも決めやすくなります。反対に、ここがぼんやりしたままデザインから作り始めると、いつまでも完成しません。
登録してもらった直後に表示するページも、LPとセットで用意しておきましょう。登録の直後に何を伝えるかは、サンキューページに入れる3つの項目で解説しています。
LPづくりでよくある失敗
LPを作るときにやりがちな失敗を整理しておきます。
| よくある失敗 | どう直すか |
|---|---|
| デザインから作り始めて、完成しない | 特典と「何が分かるか」を先に書き出す |
| 特典が、案内したい商品とつながっていない | 商品で解決する悩みの、入口にあたる特典にする |
| 見出しが「〇〇講座のご案内」だけになっている | 誰の、どんな悩みに役立つのかを書く |
| 入力項目が多い | まずはメールアドレスだけにする |
| 強い言葉で登録を急がせる | 読者の悩みを、読者の言葉で言い当てる |
| 公開したまま、数字を見ていない | 見た人のうち何人が登録したかを記録する |
特に多いのが、最後の失敗です。LPは一度作って終わりではなく、登録の割合を見ながら、見出しや特典の伝え方を少しずつ直していくものです。最初から完璧を目指すより、まず公開して、数字を見て直すほうが早く良くなります。
まとめ
- ランディングページは、読者が自分の意思であなたとつながってくれる、仕組みの玄関
- LPの基本は「価値の交換」。読者は「登録すると何が手に入るのか」だけを見ている
- 3つの要素は、登録特典・キャッチコピー・登録フォーム
- デザインに一つの正解はない。読者に持ってほしい印象と、読者が見慣れているページで決める
- 作る順番は、誰に向けるか→特典→何が分かるか→見出し→フォーム→デザイン
まずは紙に、「このLPで登録すると、読者は何を受け取れて、何が分かるのか」を3行で書いてみてください。その3行がすらすら書ければ、デザインに迷う時間はぐっと短くなります。
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