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会員サイトを作り込んでから売る人ほど、最初の会員が集まりません|作る前に初期メンバーを募る「先行募集」の進め方

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会員制のサービスを始めたい。でも、会員サイトのデザインも、最初に並べる動画や資料も、まだそろっていない。全部そろってから募集しよう。そう考えて準備を続けているうちに、気づけば何か月もたっていた。そんな方は少なくありません。

準備を重ねるほど、「本当にこれで人が集まるのか」という不安も大きくなります。作った量が多いほど、売れなかったときの痛みも大きくなるからです。

結論から言うと、会員制は作り込んでから売るより、作る前に少人数の初期メンバーを募り、その人たちと一緒に作っていくほうが始めやすく、続きやすいです。この記事では、この「先行募集」の考え方と進め方、未完成であることの伝え方、初期メンバー価格の注意点をまとめました。

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作り込んでから売ると、最初の会員が集まらない理由

作り込んでから売る方法がうまくいきにくいのは、努力が足りないからではありません。順番に無理があるからです。

1つ目の理由は、相手の声を聞く前に中身を決めてしまうことです。自分が良いと思って作った中身と、会員が実際に欲しい中身は、多くの場合ずれています。作り込んだあとでずれに気づいても、直すには大きな手間がかかります。

2つ目の理由は、作っている間に、届けたい相手との関係が止まってしまうことです。準備に集中して発信が減ると、いざ募集を始めたときに、話を聞いてくれる人が減っています。

3つ目の理由は、完成の基準がどこまでも上がっていくことです。「あと1本動画を足してから」「デザインを直してから」と、始める日が延びていきます。会員制は、始めてからも中身を足したり直したりし続ける仕組みです。最初から完成形を目指す必要はありません。

先行募集とは、未完成のまま少人数で始めて、会員と一緒に作ること

先行募集とは、会員サイトや中身が未完成の段階で、人数を絞って初期メンバーを募り、その人たちと一緒にサービスを作っていく始め方です。

ただの「安い前売り」とは違います。初期メンバーは、できあがったものを受け取るお客様であると同時に、サービスを一緒に形にしていく協力者でもあります。

作り込んでから売る 先行募集
始める時期 全部そろってから 骨組みができたら
中身の決め方 自分の想像で決める 会員の声を聞いて決める
最初の人数 できるだけ多く 目が届く少人数
外れたときの痛み 大きい 小さい

会員の側にも良い点があります。主催者に直接声を届けられること、自分の要望が中身に反映されること、少人数だからこそ手厚く見てもらえることです。「完成品を待つより、作る過程に加わりたい」と感じる人は意外と多いものです。

ただし、先行募集でも「誰の、どんな悩みを解決する会員制なのか」は先に決めておきます。ここがあいまいなまま始めると、集まった人の要望がばらばらになり、何を作ればいいか分からなくなります。そもそも自分の商品が月額に向いているかどうかも、始める前に確かめておきましょう。

先行募集の進め方3ステップ

先行募集は、次の3ステップで進めます。

  1. 始める日付を決める
  2. 会員が手に入れる未来を描く
  3. 募集する人数を絞る

ステップ1:始める日付を決める

最初に、会員制を始める日をカレンダーに書き込みます。「準備ができたら始める」では、いつまでも準備が終わりません。日付が先にあるからこそ、そこから逆算して、やることを絞り込めます。

決めた日までにそろえるのは、全部ではなく最小限です。たとえば、最初の1か月分の中身、会員どうしや主催者とやりとりする場所、決済の仕組み。この3つがあれば始められます。

ステップ2:会員が手に入れる未来を描く

次に、この会員制に入ると、会員がどう変わるのかを言葉にします。未完成のサービスに申し込んでもらえるかどうかは、この未来がどれだけ具体的に伝わるかで決まります。

たとえば、肩こりや腰の痛みに悩む人向けにセルフケアを教えてきた整体師がいたとします。「体のケアを学べる会員制です」では、入った先の姿が浮かびません。「毎日10分のケアが習慣になり、痛みが出たときに自分で対処できるようになる」のように、入った人の暮らしがどう変わるかまで書くと、相手は自分ごととして考えられます。

この未来を、入会から到達までの段階に分けておくと、先行募集の時点でも全体の地図を見せられます。段階の作り方は、段階・到達点・やることで作る「成長の道筋」で詳しく解説しています。

ステップ3:募集する人数を絞る

最後に、人数を絞って初期メンバーを募集します。絞る理由は、一人ひとりの声を聞いて中身に反映できる人数でなければ、先行募集の意味がなくなるからです。

人数を絞るときは、その理由もそのまま伝えます。「全員の声を聞いて中身を作りたいので、目が届く人数に限ります」と書けば、相手も納得できます。

ここで注意したいのは、人数の限定を急がせる道具にしないことです。まだ席が空いているのに「残りわずか」と書いたり、締め切りを過ぎても受け付け続けたりすると、信頼を失います。募集期間を決めたら、締め切りは守り、次の募集まで受け付けないようにします。そのうえで、「今回は見送る」という選択肢もはっきり示しておきましょう。見送った人には、次に募集するときに案内を送ると伝えておけば、無理に決めてもらう必要はありません。

期待の伝え方:できること・まだできないことを正直に書く

先行募集で一番大切なのは、未完成であることを正直に伝えることです。ここを曖昧にすると、入会したあとで「思っていたのと違う」という不満が生まれます。

伝える内容は、次の3つに分けると整理しやすくなります。

  • 今できること:最初から用意している中身、質問できる場所、主催者が関わる頻度
  • まだできないこと:未完成の部分、後から作る予定の中身、整っていない機能
  • これから一緒に作ること:会員の声を聞いて決めていく部分と、声の集め方

たとえば、「会員サイトはまだ簡易な形で、見た目は整っていません」「最初の1か月は文章と音声が中心で、動画は会員の皆さんの要望を聞いてから作ります」のように、具体的に書きます。

もう1つ大切なのは、自分自身への期待も整えておくことです。最初から完璧なサービスを届けようとすると、主催者のほうが疲れてしまいます。荒削りでも、会員の声を聞いて少しずつ良くしていく。その姿勢そのものが、初期メンバーにとっての価値になります。

声を集めて、直したことを報告する

一緒に作るといっても、ただ「意見をください」と待つだけでは声は集まりません。月に1回など時期を決めて、短いアンケートで「役に立ったこと」「分かりにくかったこと」「次に欲しいもの」を聞きます。

集めた声で直したことは、「いただいた声をもとに、ここを変えました」と必ず報告します。自分の声が形になったと感じた会員は、その会員制に愛着を持ち、長く続けてくれやすくなります。

また、録画した動画を配るときは、録画であることをそのまま伝えます。録画を生配信のように見せる必要はありません。初期メンバーとの信頼は、こうした小さな正直さの積み重ねで作られます。

初期メンバー価格は「守れる場合だけ」

先行募集では、初期メンバーに特別な価格を用意することがよくあります。未完成のサービスに参加し、作る過程に協力してくれることへのお礼です。

ここで考えたいのが、「始めた人は、正式に始めたあとも、ずっと同じ価格で続けられる」という約束です。これを初期メンバー価格と呼びます。初期メンバーにとってはうれしい約束ですが、勧められるのは、運営を続けるかぎりその価格を守れる場合だけです。

守れるかどうかは、次の点で確かめます。

  • 中身や支える手間が増えても、その価格で運営を続けられるか
  • 正式な価格との差が開いても、不公平だと感じずに続けられるか
  • 道具の費用などが上がったときも、約束を変えずにいられるか

もし守れる自信がないなら、「ずっと」は約束しないでください。「正式に始めてから一定の期間は、この価格で続けられます」のように、守れる範囲だけを約束するほうが誠実です。いったん約束した価格をあとから引き上げると、一番応援してくれた人たちを裏切ることになります。

価格や課金の形の考え方は、月額・年額・初期費用つき・買い切りの使い分けで、会員制の入口と価格の決め方は、会員制の入口と価格で詳しく解説しています。

つながりが少なくても始められる

「先行募集をしようにも、声をかけられる人が少ない」と感じる方もいるかもしれません。でも、先行募集で大切なのは、つながっている人の数より、関係の濃さです。

これまで講座や個別の相談で関わってきた人、発信を読んで何度も反応をくれている人。こうした人たちは、すでにあなたの考え方を知っています。その人たちの中に、「もっと続けて関わりたい」と思っている人がいれば、先行募集の最初の会員になってくれる可能性があります。

むしろ、少人数のほうが先行募集には向いています。一人ひとりの悩みや使い方がよく見えるので、何を作れば喜ばれるかが分かりやすいからです。少人数から始める考え方は、少人数から売上を作る考え方でも解説しています。

声をかけるときは、売り込むのではなく、相談するつもりで伝えます。「こういう会員制を作ろうと考えています。一緒に形にしてくれる人を少人数で募ります」と、考えていることと、相手に頼みたいことを正直に書きます。興味のない人に無理に勧める必要はありません。

先行募集から正式な募集へ移るとき

先行募集はずっと続けるものではありません。最初の段階の中身がひととおりそろい、会員の声で何度か直しを重ねたら、正式な募集へ移ります。

移るときは、まず初期メンバーに先に知らせます。「皆さんの声のおかげで、ここまで形になりました」とお礼を伝え、約束した価格や扱いがどうなるかを改めて書いておきます。先に知らせてもらえた初期メンバーは、自分が大切にされていると感じますし、正式な募集のときに、自分の言葉で感想を寄せてくれることもあります。

正式な募集の案内には、先行募集の期間に実際に変わったことを書きます。「最初はこうだったものを、会員の声でこう直した」という話は、作り話ではない、何よりの説明になります。

まとめ

  • 会員制は、作り込んでから売るより、少人数の初期メンバーと一緒に作るほうが始めやすい
  • 先行募集は「日付を決める→会員が手に入れる未来を描く→人数を絞って募集する」の3ステップで進める
  • 未完成であることは隠さず、今できること・まだできないこと・一緒に作ることを分けて伝える
  • 締め切りは守り、人数の限定は理由とともに伝える。「今回は見送る」も選べるようにする
  • 初期メンバー価格は、運営を続けるかぎり守れる場合だけ約束する

まずは、会員制を始める日をカレンダーに書き込むところから始めてみてください。日付が決まれば、そろえるべきものは自然と絞られていきます。

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