【メルマガの法律】あなたのステップメールは大丈夫?最低限守るべき3つの義務
あなたは、いよいよステップメールの配信を始めようという段階で、「法律とかって、何か難しいルールがあるのかな…?」「知らないうちに違反してたらどうしよう…」と、少し不安に感じてはいませんか?
ここでは、そんなあなたの不安を解消するために、メールマガジンやステップメールを配信する上で、すべての発信者が知っておくべき法律「特定電子メール法」のポイントを、誰にでも分かるように、3つの鉄則に絞って解説します。
「法律」と聞くと身構えてしまうかもしれませんが、安心してください。これからお話しすることは、決して難しいことではありません。むしろ、読者との信頼関係を築き、あなたのビジネスを誠実に運営していく上で、ごく当たり前の「マナー」のようなものです。このルールを守ることが、あなたを迷惑なスパム業者ではなく、信頼される情報発信者へと押し上げてくれます。
ステップメールは、最終的に商品を販売・紹介するため、「広告宣伝メール」と見なされます。そのため、私たちは「特定電子メール法」という法律で定められたルールを守る義務があります。色々書いてありますが、私たちが意識すべきことは、たった3つです。
鉄則1:「同意」を得た相手にだけ送る(オプトイン)
これは最も重要な大原則です。あなたが広告宣伝メールを送って良いのは、あらかじめ「あなたのメールを受け取ります」と、自らの意思で同意してくれた相手だけです。
これを「オプトイン」方式と言います。
▼やってはいけないこと
- ネット上から自動収集プログラムなどで集めたメールアドレスに、勝手にメールを送る。
- 過去に名刺交換した相手のメールアドレスを、無断でメルマガに登録する。
- メルマガの購読解除(オプトアウト)を希望した相手に、その後もメールを送り続ける。
これらはすべて明確な法律違反です。あなたのランディングページから、読者自身の意思で登録してもらう。この基本を徹底しましょう。
鉄則2:「いつ、どこで、どうやって」の記録を保管する
あなたは、読者がどのようにしてあなたのメルマガに登録したのか、その同意の記録を保管しておく義務があります。
- 登録された日時
- 登録された場所(例:〇〇というタイトルのランディングページ)
- 登録された方法(例:登録フォームへの入力)
万が一、読者から「同意した覚えはない」と問い合わせがあった際に、これらの記録を提示して証明できるようにしておく必要があります。
「そんなの管理できない!」と心配になるかもしれませんが、大丈夫です。前回の記事でご紹介した「マイスピー」のような、まともなメール配信システムには、これらの情報を自動で記録・保存する機能が備わっています。
鉄則3:「送信者情報」を必ず表示する
あなたの送るメールには、誰が送っているのかを明確にするため、以下の情報を表示する義務があります。
1. 送信者の氏名(または名称)と住所
個人で活動している場合は、あなたの本名と現住所を記載する必要があります。ビジネスである以上、これは発信者の責任を示すための重要な要素です。「ネットショップで買い物をする時に、販売者の名前も住所も書いていなかったら、不気味で買えませんよね?」それと同じです。
どうしても抵抗がある場合は、事務所を借りる、法人化するなどの方法もありますが、まっとうなビジネスをしている限り、個人情報を記載してトラブルになることは、まずありません。
2. 問い合わせ先
読者からの苦情や問い合わせを受け付けるための連絡先(メールアドレスや電話番号など)を記載します。メールアドレスだけでも問題ありません。
3. 購読解除の方法
「メルマガの購読解除はこちらから行えます」という一文と、解除用のURL(リンク)を必ず記載してください。読者が「もう読みたくない」と思った時に、いつでもスムーズに解除できるようにしておくことが義務付けられています。
これらの表示は、メールの末尾(フッター部分)にまとめて記載するのが一般的です。また、氏名や住所などは、メール本文に直接書かずに、それらを記載したWebページへのリンクを貼る形でも認められています。
これらのルールに違反した場合、行政処分や罰金などの重い罰則が科される可能性があります。しかし、それ以上に「読者からの信頼を失う」という、ビジネスにとって最も大きなダメージを負うことになります。
まとめ
ここまで、ステップメール配信における法律「特定電子メール法」について、私たちが守るべき3つの鉄則を解説してきました。最後に要点を3つにまとめました。
- 【同意】必ず、自らの意思で登録してくれた相手にだけメールを送り、解除の希望は即座に反映させること。
- 【記録】読者がいつ、どこで、どうやって登録に同意したのか、その記録をきちんと保管しておくこと。
- 【表示】メール内には、あなたの本名・住所、問い合わせ先、そして簡単な購読解除の方法を、必ず明記すること。
これらのルールを守ることは、あなたを法的なリスクから守るだけでなく、読者に対して「私は、あなたとの約束を守る誠実な発信者です」というメッセージを伝える、何よりの信頼の証となります。