サラリーマンと主婦、響く言葉は違う。属性別マーケティングで成約率を上げる方法
あなたは、読者を「購入者」と「非購入者」に分けることで、アプローチを変えることの重要性を理解したことでしょう。しかし、その”非購入者”という大きな括りの中にも、学生、主婦、サラリーマン、経営者…と、全く異なる人々が混在していることに、もどかしさを感じてはいませんか?
その”もどかしさ”を解消し、お客様一人ひとりの状況に、寸分違わずフィットするメッセージを届ける究極の技術、それが「データベースマーケティング」です。ここでは、その考え方と、メール配信システムを使った具体的な実現方法を解説します。
「皆さん」に向けて送る、当たり障りのないメッセージは、もうやめにしましょう。読者一人ひとりの心に深く突き刺さる、「あなただけ」へのメッセージを、自動で届ける。その、魔法のような技術をあなたも手に入れることができるのです。
データベースマーケティングとは?「属性分け」の徹底
データベースマーケティングとは、顧客の過去の動向や属性を記録し、そのデータに基づいて、顧客ごとにアプローチの方法を変えることです。これを徹底することで、成約率は極限まで高まります。
第5章で学んだ「購入者」「非購入者」という分け方も、この一種です。しかし、この「読者の属性分け」は、さらに細かく、徹底することができます。
例えば、あなたのリストには、収入(資産)が全く異なる人々が混在しています。
- お金がない層に配慮して安い商品ばかり売ると…
→ 資金が潤沢な層から、本来いただけたはずの大きな利益を逃します。
- 高額商品ばかり売ろうとすると…
→ お金がない大多数の読者を、ふるい落としてしまいます。
理想は、「1,000円しか使えない人からは1,000円を、10万円使える人からは10万円をいただける仕組み」です。そして、驚くべきことに、現代のメール配信スタンドは、それを可能にする機能を備えているのです。
技術的な鍵:属性を付与する「短縮URL機能」
読者の属性を把握し、送るメールを自動で変化させるための鍵となるのが、メール配信スタンドの「短縮URL機能」です。
これは、特定のリンクをクリックした読者に対して、システムが自動で「特定の属性(タグ)」を付与してくれる、非常に便利な機能です。私が推奨しているMyASP(マイスピー)などにも、この機能は搭載されています。
具体例:収入別でオファーを変える
メールの中で、以下のような問いかけをします。
「あなたの現在のネットビジネスでの月収は、どちらに近いですか?」
A: 月収10万円以下
B: 月収11万円以上
読者がAをクリックすれば「月収10万円以下」という属性が、Bをクリックすれば「月収11万円以上」という属性が、自動でその読者に付与されます。
この設定をしておけば、その後、Aの属性を持つ人には「低価格な商品」の案内メールが、Bの属性を持つ人には「高額なコンサルティング」の案内メールが、それぞれ自動で流れるように設定できるのです。
実践編:属性別マーケティングの具体例
この技術は、収入以外にも、様々な属性に応用できます。
▶︎ 性別で、オファーする商品を変える
言うまでもありませんが、男性には男性向けの商品を、女性には女性向けの商品をオファーすれば、成約率は当然上がります。
▶︎ 状況で、メッセージを変化させる
これが最も強力な使い方の一つです。売る商品は同じでも、相手の状況に合わせて「響く言葉」を使い分けるのです。
例えば、あなたがアフィリエイトの教材を売る場合を考えてみましょう。
- 相手がサラリーマンなら…
「毎日の満員電車から解放され、副業で稼いで脱サラしませんか?」
- 相手が主婦なら…
「家事や育児の合間に、自宅で稼いで家計の足しにしませんか?」
いかがでしょうか。商品は同じでも、それぞれの心にダイレクトに響くメッセージになっていると思いませんか?このような、きめ細やかなアプローチも、一度設定してしまえば、あとはすべて自動で行うことが可能です。
まとめ
ここまで、読者の属性に応じてアプローチを自動で変化させる、高度な「データベースマーケティング」について解説してきました。最後に要点を4つにまとめました。
- 成約率を極限まで高めるには、「購入者/非購入者」という分け方からさらに進んで、読者一人ひとりの「属性」に合わせたアプローチを行う。
- お客様の収入状況に合わせて、低価格な商品と高価格な商品を、それぞれ最適な相手にオファーすることで、リスト全体の収益を最大化できる。
- この自動化の鍵は、メール配信スタンドの「短縮URL機能」。読者のクリック一つで、その属性を自動で記録・分類できる。
- 収入だけでなく、性別や職業などの属性に合わせて、オファーする商品や、響くメッセージを使い分けることで、成約率とファン化率はさらに向上する。
あなたのメッセージを、すべての人に向けた”拡声器”から、たった一人に向けた”手紙”へと進化させる。その視点こそが、あなたのビジネスを、よりパーソナルで、より収益性の高いものへと変えていくのです。