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会員制の入口を「無料」にするほど、続かない人が集まります|お試し・少額・無料の中身の3つの入口と、価格の決め方

membership-entry-and-pricing フルオートマーケティング
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講座のあとに続けて学べる月額の会員制を作ろうと決めた。中身もだいたい決まった。ところが、いざ案内しようとすると手が止まる。「毎月払い続けるのは重いと思われないか」「いくらにすればいいのか」。会員制を始める方の多くが、この入口と価格のところで迷います。

迷った末によく選ばれるのが、「最初の1か月は無料」という入口と、「他の人より少し安い」価格です。どちらも申し込みを増やすための工夫に見えます。でも実際には、無料の期間だけ使って辞める人が増えたり、会員が増えても手元に残るお金が少なく、中身を良くする余裕がなくなったりします。

結論から言うと、会員制の入口は「無料お試し」「少額お試し」「無料の中身から案内」の3つから、あなたの会員制に合うものを選びます。そして価格は、相手の懐や他の人の価格からではなく、「続けて届ける中身」と「あなたが無理なく続けられる額」から決めます。

この記事では、月額の申し込みがためらわれる理由、3つの入口の違いと選び方、入口に置く中身、価格と支払い方法の決め方を解説します。会員制で届ける中身そのものの作り方ではなく、「どう入ってもらい、いくらで続けてもらうか」に絞った話です。

月額がためらわれるのは「元が取れるか分からない」から

まず、月額の申し込みがなぜためらわれるのかを整理します。

一度きりの買い物なら、払う額ははっきりしています。ところが月額は、いつまで払うのか、払った分だけ役に立つのかが、申し込む時点では分かりません。「続けて元が取れなかったらどうしよう」という不安が、申し込みを止めています。

一方で、音楽や動画、仕事の道具のように、月額で使う形は今ではすっかり当たり前になりました。人が月額にお金を払うのは、「持つ」ことより「必要なときにいつでも使える」ことに価値を感じているからです。つまり、会員制が選ばれないのは、月額という形が嫌われているからではありません。「自分にとって、いつでも使える価値がある」と分かる前に、払うかどうかを決めさせているからです。

だから入口の役割は、値段を下げることではなく、申し込む前に「これは自分に役立つ」と分かってもらうことです。この役割を果たせるなら、入口は無料でなくても構いません。

会員制の3つの入口

会員制の入口は、大きく3つに分けられます。

入口 やり方 向いている場合 気をつけること
1. 無料お試し 会員制そのものを、最初の期間だけ無料で使ってもらう 中身を体験すれば、すぐに良さが伝わる場合 続けるつもりのない人も集まりやすい
2. 少額お試し 最初の期間だけ、通常より大きく下げた少額で使ってもらう 良さは体験で伝わるが、本気の人に絞りたい場合 少額でも払う手間があるので、入る人の数は減る
3. 無料の中身から案内 役立つ資料や動画、無料の講座を渡し、信頼ができてから会員制を案内する 良さを分かってもらうのに、説明や信頼づくりが必要な場合 案内までに時間がかかる

1つ目と2つ目は、相手が「これは有料の会員制のお試しだ」と分かったうえで入ってきます。3つ目は、相手が最初は会員制の存在を知らないまま、あなたの発信や資料に触れて、関係ができてから案内を受け取ります。

どれを選ぶかは、あなたの会員制の良さが「使えばすぐ分かるものか」「説明を聞いて初めて分かるものか」で決めます。定期的な練習会や相談会のように、参加すればすぐ価値が分かるものはお試し型。考え方の切り替えが必要なテーマや、成果が出るまで時間がかかるテーマは、無料の中身から案内する形が合っています。

無料のお試しで起きやすいこと

1つ目の無料お試しは、申し込みの数を一番増やせる入口です。ただ、無料だけに頼ると、次のようなことが起きやすくなります。

  • 無料の期間だけ使って辞める人が多くなる
  • 「無料なら」と入った人は中身を使わないので、良さが伝わらないまま終わる
  • お試しの人への案内や質問への対応に時間を取られ、続けている会員へのサポートが薄くなる

特に3つ目は見落とされがちです。お試しの人が増えるほど、あなたの時間は「続けるか分からない人」に使われていきます。本当に続けたい会員ほど、そのしわ寄せを受けることになります。

ここで選択肢になるのが、2つ目の少額お試しです。最初の期間を無料ではなく、ためらわずに払える程度の少額にします。少額でも自分でお金を払う人は、少なくとも「試してみよう」と決めた人です。入る人の数は無料より減りますが、続けるつもりのある人の割合は上がります。

どちらが良いかは、あなたが何を優先するかで変わります。まずは多くの人に知ってほしいなら無料、少ない人数でも深く関わりたいなら少額。少人数で売上を作りたい個人なら、私は少額の方をすすめます。

入口に置く中身は、一番良いものにする

3つ目の「無料の中身から案内」を選ぶ場合、入口に何を置くかが大事になります。

多くの人は、無料の段階では当たり障りのない情報を出し、本当に良いものは会員制の奥にしまっておこうとします。でも、人が誰かのファンになるのは、何通もメールを読んで少しずつ、ということばかりではありません。一本の動画や一つの記事に触れた瞬間に、「この人から続けて学びたい」と感じることがよくあります。

入口がありきたりな内容だと、その瞬間は生まれません。奥にどれだけ良いものがあっても、そこまでたどり着いてもらえないのです。だから入口には、あなたが持っている中で一番「これは役に立つ」と感じてもらえるものを置きます。

ただし、一番良いものを置くことと、手順を全部教えることは別です。入口では、相手が自分の課題に気づき、「この人の考え方なら解決できそうだ」と思える質のものを渡します。続けて実践するための場や、一人ひとりへの手助けは、会員制の中に置きます。無料で渡す特典の選び方は、読者をファンに変える特典の4つの条件で解説しています。

価格は「相手が払えそうな額」から決めない

入口が決まったら、価格です。会員制の価格を決めるとき、次のような決め方をしていないでしょうか。

  • 同じような会員制が他にあるから、それより安くしておこう
  • 自分のお客様はお金に余裕がなさそうだから、これくらいが限界だろう

どちらも、自分の会員制の価値を、自分で低く見積もっている状態です。安く始めると、会員が増えても手元に残るお金が少なく、相談会や添削に十分な時間をかけられなくなります。結果として、会員に良い体験を届けられず、辞める人が増えます。

私は、次の3つの順番で価格を決めています。

  1. 毎月届ける中身と、それにかかる自分の手間を書き出す
  2. 「この手間を1年続けるなら、これだけいただければ納得して続けられる」という額を決める
  3. その額に見合うものを届けられているかを、中身の側で確かめる

順番は、価格を下げて中身に合わせるのではなく、中身を整えて価格に見合うようにする、です。価格は、商品や発信を変えるより早く結果が変わる設計の一つです。数字を書き換えるのは一瞬ですが、その影響は毎月の売上に続きます。始めたあとも、年に一度は「今の価格は、今の中身に合っているか」を見直してください。価格の考え方は、安すぎる商品より、価値に見合う価格の商品を売るべき理由も参考になるはずです。

私自身、メルマガの読者が約100人の時に月収100万円になったことがあります。人数は多くありませんでしたが、読んでくれる人との関係があり、届けるものに見合う価格をいただいていたから成り立った数字です。少人数で商売をするなら、人数を増やすために価格を下げるより、関係と中身に見合う価格をいただく方が、長く続きます。

支払い方法は「手間を減らすか、間口を広げるか」で決める

最後に、支払い方法です。

月額の支払いをカードの自動の引き落としだけにすると、毎月の請求や入金の確認が要りません。一方で、銀行振込も受け付けると、カードを使いたくない人も申し込めるようになりますが、そのぶん入金の確認や、会員の場への案内を手作業で行うことになります。

どちらが正解ということはありません。手間を減らすことを優先するのか、申し込める人を増やすことを優先するのか。あなたの時間とお客様の層を見て、はっきり決めておくことが大切です。決めないまま「頼まれたら振込も受ける」を続けると、例外の対応が少しずつ増えて、毎月の負担になっていきます。

たとえば、オンラインのヨガ講師がいたとします

ここまでの話を、例に当てはめてみます。8回完結の講座を売ってきたオンラインのヨガ講師が、卒業生向けに月2回の練習会つきの会員制を始めるとします。

練習会は参加すればすぐに良さが分かるので、入口はお試し型にします。ただ、無料にすると「一度だけ参加してみたい」人が多く集まり、少人数の練習会が落ち着かなくなるかもしれません。そこで、最初の1か月を少額にして、続けるつもりのある卒業生に絞ることにしました。

価格は、月2回の練習会の準備と、録画の編集、会員からの質問への返事にかかる手間を書き出してから決めます。「これを1年続けるなら、この額なら納得できる」という額にして、他の講師の会員制の価格は参考程度にとどめます。支払いはカードのみにして、毎月の確認作業をなくしました。こうすると、講師は練習会の中身を良くすることに時間を使えます。

会員制は、講座のあとに続く「次の段」として置くと組み立てやすくなります。商品を段階に分けて並べる考え方は、バックエンド商品の3段階のラインナップで書いています。

まとめ

  • 月額がためらわれるのは、月額という形のせいではなく、良さが分かる前に払うかを決めさせているから
  • 入口は「無料お試し」「少額お試し」「無料の中身から案内」の3つから、良さの伝わり方で選ぶ
  • 無料だけに頼ると続かない人が集まりやすい。少人数で深く関わるなら少額お試しが合う
  • 入口には一番良いものを置く。ただし手順を全部教えるのではなく、「この人から学びたい」と思える質のものにする
  • 価格は、届ける中身と自分が1年続けられる手間から決め、支払い方法は手間と間口のどちらを優先するかで決める

まずは、あなたの会員制で毎月届ける中身と、それにかかる手間を書き出してみてください。その一覧が、入口を選ぶときにも、価格を決めるときにも、判断の土台になります。