仮想通貨の詐欺で、知り合いのお金が数日で消えてしまう。そんな場面を、私は実際に見たことがあります。その出来事自体は仮想通貨で100万円が数日で消えた話に書きました。
この記事では、その後に私が改めて気づいたことをお伝えします。それは、「お金を増やす方法」を先に学ぼうとするほど、自由で豊かな人生から遠回りになることがある、ということです。
最初にお伝えしておきます。この記事は投資をすすめるものでも、投資を否定するものでもありません。特定の通貨や商品をすすめたり、値動きを予想したりもしません。投資には、元本が減ったり、なくなったりする危険があります。判断はご自身で行い、必要なら専門家に相談してください。
結論から言うと、手元のお金が少ないうちは、お金でお金を増やす勉強より、自分の知識や経験をお金に変える「稼ぐ力」を育てるほうを、私は先にしてきました。この記事では、そう考えるようになった理由と、ビジネスと運用の順番の考え方を解説します。
投資は、人を熱中させる「ゲーム」の面を持っている
私は投資の集まりに参加して、実際に投資をしている人たちから学んでいます。本やネットの情報だけでは分からない生の話を聞けるので、一人で勉強するよりずっと早く理解が進みました。
そこで感じたのは、投資にはゲームのような面がある、ということです。知識が大事なのはもちろんですが、運も大きく関わります。
- 始めたばかりの人が、たまたま勝つことがある
- 大きく負けている人が、一度で取り返すことがある
こうしたことが起こるので、初心者は「いつか勝てるかもしれない」と期待を持ち続けます。慣れた人も「何が起きるか分からない」という緊張感の中で続けます。これは、人を夢中にさせる仕組みそのものです。
しかも、投資には知的なイメージがあります。経済ニュースの言葉を使って話していると、詳しい人のように見えますし、予想が続けて当たると、自分の力で勝っているような気持ちになります。
投資の世界では、始めた頃にたまたま少し利益が出て、そのあと大きく失うことが多いと言われます。私自身も、遊びのつもりで少しだけ入った高利回りの案件が1日で破綻して、1万円を失ったことがあります。うまくいったことがあっても、それは運が良かっただけかもしれない。そう自分に言い聞かせるようにしています。
お金でお金を増やすには、元手と時間と心の余裕がいる
ここで言う投資は、株やFX、仮想通貨のように「お金でお金を増やす」タイプのものです。
私がビジネスの仕組み作りに取り組む前にも、投資の話を紹介されたことが何度もありました。興味を持ったこともありますが、当時は「今は投資の勉強はしない」と決めて、手を出しませんでした。振り返ると、私にとってはこの判断が良かったと思っています。
理由はシンプルです。お金でお金を増やす方法は、元手の大きさに結果が左右されやすいからです。元手が小さいうちは、どれだけ勉強して、どれだけ時間を使っても、増える金額はどうしても小さくなります。
一方で、大きく増やそうとすれば、大きな危険を取ることになります。
- 生活に必要なお金まで入れてしまう
- 値動きが気になって、空き時間のたびにニュースやチャートを見てしまう
- 下がったときの不安で、仕事や家族との時間に集中できなくなる
自由になりたくて始めたことで、心の自由を失ってしまう。 これは本末転倒ですよね。「楽に増える」とうたう話に心が動いてしまうのも、元手が小さいのに早く増やしたい、という焦りがあるときです。
元手が少ないうちは、「稼ぐ力」を育てる
では、手元のお金が少ないうちは何に時間とお金を使えばいいのか。私の答えは、自分の知識や経験を商品にして、売れる仕組みを作ることでした。
ビジネスには、お金の運用とは違う特徴があります。
| お金の運用 | 自分のビジネス | |
|---|---|---|
| 結果を左右するもの | 元手の大きさと相場の動き | 商品と売り方の設計 |
| うまくいかないとき | 自分では止められないことがある | 原因を探して直せる |
| 続けて残るもの | 増えた、または減ったお金 | スキルと経験、お客様との関係 |
| 必要な元手 | 増やしたい額に応じて大きくなる | インターネットを使えば小さく始められる |
特に大きいのは、「直せる」ことと「残る」ことです。商品が売れなければ、誰に向けて、何を、どう伝えるかを見直せます。そこで身につけたコピーライティングやマーケティングの力は、次の商品にもそのまま使えます。
私は1,000万円の失敗を経験したあと、仕組みで売る方法を身につけて、コンサルを始めて1年未満で月収100万円になりました。これは運用で増やしたお金ではなく、自分のビジネスで作った収入です。
もちろん、ビジネスにも失敗の危険はあります。ただ、小さく始めて、少しずつ直していける。この点が、お金の運用との大きな違いだと考えています。小さく始める考え方は、「リスクゼロで起業」の本当の意味でも書いています。
ビジネスを先に、運用はあとに
私がのちにお金の運用にも関心を持つようになったのは、ビジネスが仕組みで回るようになってからです。
今のビジネスは、人を雇わず、店舗も設備も持たずに回しています。ブログとメルマガなどの集客媒体を運用するのにかかる費用は、毎月数万円程度です。つまり、ビジネスにお金をたくさん入れる必要があまりありません。そこで、ビジネスで使い切れないお金の置き場所として、運用を学び始めたのです。
この順番には、心の面でも大きな違いがあります。
- 生活費を削って貯めたお金で運用すると、一つひとつの値動きに一喜一憂してしまう
- ビジネスで収入の土台ができてから、余ったお金の範囲で考えると、落ち着いて判断しやすい
どちらが正しいということではありません。老後に向けて少しずつ資産を作りたい、という目的なら、また違う考え方があるはずです。何を選ぶかは、あなたの目的と状況によって変わります。
ただ、「早く会社に頼らない収入を作りたい」「時間の自由がほしい」という目的なら、私は、まずビジネスに時間を集中させる順番をおすすめしています。
「確実に増える」とうたう話との付き合い方
株やFX、仮想通貨の世界では、「誰でもリスクなしで大きく稼げる」とうたう商品やツールを見かけます。こうした話には、慎重になってください。
お金の専門家として長く働いている人たちでさえ、安定して増やし続けることに苦労しています。短い期間で、確実に、何倍にもなる話が、個人のところにだけ届くことはまず考えにくいのです。
そういう話を持ちかけられたときに見るポイントは、次の3つです。
- お金が増える仕組みを、自分の言葉で説明できるか
- 「今だけ」「あなただけ」と、急がされていないか
- 失っても生活が変わらない金額か
一つでも引っかかるなら、その場で決めずに離れてください。詳しい確かめ方は、仮想通貨で100万円が数日で消えた話にまとめています。
だまされた人が悪いわけではありません。「楽に増える」という言葉は、真面目に働いてきた人にも届くように作られています。だからこそ、自分のお金の使い方の順番を先に決めておくことが、自分を守ることにつながります。
まとめ
- 投資には、初心者が勝つこともあるゲームのような面があり、人を熱中させやすい
- お金でお金を増やす方法は、元手の大きさに結果が左右されやすく、焦ると大きな危険を取りやすい
- 手元のお金が少ないうちは、知識や経験を商品にする「稼ぐ力」を育てるほうが、直せて、残るものが多い
- 私はビジネスを先に育て、運用はそのあとに、余ったお金の範囲で考えるようにしている
- 投資には元本割れの危険がある。判断は自分で行い、必要なら専門家に相談する
まずは、今あなたが「お金を増やすこと」と「稼ぐ力を育てること」に、それぞれどれくらいの時間を使っているかを書き出してみてください。順番を考えるきっかけになるはずです。



