毎日やることに追われているのに、売上はなかなか増えない。ブログを書いて、SNSに投稿して、問い合わせに返事をして、気づけば一日が終わっている。そんな毎日を送っている方は多いです。
こういうとき、「もっと時間を作って頑張らないと」と考えがちです。でも、売れる前からこの状態だと、いざ売れ始めたときに手が回らなくなります。
結論から言うと、忙しい人ほど、起業の初期から「レバレッジの効く仕組み」を準備しておく必要があります。レバレッジとは、てこの原理のように、小さな力で大きなものを動かすことです。1つの行動で、たくさんのことをまとめてカバーできる状態を作っておくのです。
この記事では、なぜ売れる前から仕組みを準備するのか、仕事と日常のどこにレバレッジが効くのか、そして犠牲を払わずに効率化する手順をお伝えします。
売れる前から忙しいと、売れたときに回らなくなる
少し前の私は、ブログもメルマガもあまり書かずに、作業の効率を上げるための仕組みづくりに時間を使っていました。
当時、私は20人以上のクライアントさんを見ていました。一対一のサポートは効率化が難しいのですが、それ以外の作業は仕組みにしていたので、まだ余裕がある状態でした。それでも、この先もっとお申し込みが増えたときに備えて、会員サイトを整えるなどの準備を進めていたのです。
ここで考えてほしいのは、売れる前の段階で、あなたがどれくらい忙しいかです。
売れる前から手作業で忙しいということは、売れたときには、その何倍もの作業がのしかかってくるということです。お客様が増えるほど、返信、準備、案内、サポートの量は増えていきます。全部を自分の手でこなそうとすると、睡眠や休みを削るしかなくなります。
会社を辞めて自由になるために起業したのに、自分で自分を長時間働かせる。いわば「一人ブラック企業」の状態です。売上が増えるほど苦しくなる形のまま走り出すと、どこかで体か気持ちが先に止まってしまいます。
だからこそ、今より売れたときのことを先に想定して、働き方を組み立てておきます。
レバレッジとは「1つの行動で多くをカバーする」こと
レバレッジの効く仕組みというと、難しく聞こえるかもしれません。考え方はシンプルです。
同じ1時間を使うなら、その1時間の成果が1回で終わるものより、何度も働いてくれるものに使う。これがレバレッジの考え方です。
| 1回で終わる行動 | 何度も働いてくれる行動 |
|---|---|
| 同じ質問に、毎回メールで答える | よくある質問への答えを記事や動画にしておく |
| 登録してくれた人に、一人ずつ案内を送る | 登録した人に、順番にメールが届くステップメールを用意する |
| 申し込みのたびに、手作業で手続きをする | 申し込みから案内までが自動で流れるようにしておく |
| その場限りの投稿を続ける | 後から何度でも読まれる記事を積み上げる |
左の列が悪いわけではありません。最初は誰でも手作業から始めます。大事なのは、手作業で何度もくり返していることに気づいたら、それを右の列に移していくことです。
インターネットを使ったビジネスのいちばんの強みは、このレバレッジが効くことです。一度作った記事やメールは、あなたが寝ている間も、別の仕事をしている間も読まれ続けます。仕組み化の全体像は、ビジネスの仕組み化が重要な理由と4つのパーツで詳しく解説しています。
仕事でレバレッジが効くのは「集客から販売まで」の流れ
仕事の中で、いちばんレバレッジが効くのはどこでしょうか。私は、ブログやメルマガを使った「集客から販売までの流れ」だと考えています。
ここを仕組みにしないままだと、いつまでも自分の手と時間で集客し、自分の手と時間で説明し、自分の手と時間で売ることになります。売上と働く時間が比例したまま、力技の肉体労働から抜け出せません。
作業を2つに分けてみると、どこから仕組みにすればいいかが見えてきます。
| 仕組みにできること | 人がやったほうがいいこと |
|---|---|
| 見込み客に見つけてもらう(記事・動画) | 一人ひとりの状況に合わせたサポート |
| 考え方や基礎知識を届ける(ステップメール) | 個別の相談や面談 |
| 申し込み・決済・案内の手続き | お客様の変化に合わせた声かけ |
| よくある質問への回答 | 新しい商品やサービスを考えること |
仕組みにするのは「毎回同じことをしている作業」で、人が残るのは「その人に合わせる必要がある作業」です。 私の場合も、一対一のサポートは効率化できないと考えていました。だからこそ、それ以外をできるだけ仕組みに任せて、サポートに時間を使えるようにしていたのです。
メールで自動的に案内を届ける仕組みについては、ステップメールという24時間働く営業マンで解説しています。
日常生活にも、レバレッジの効く行動がある
レバレッジの考え方は、仕事だけのものではありません。日常の中にも、1つの行動でたくさんのことをカバーできるものがあります。分かりやすい例が、身だしなみと筋トレです。
身だしなみを整えると、次のような変化がついてきます。
- 服や髪型を選ぶ目が育つ
- 人前でのふるまいやマナーを意識するようになる
- 自分に少し自信が持てるようになる
- 身の回りも片づけたくなる
- 姿勢を意識するようになる
ビジネスでも、初めて会う人やオンラインで顔を合わせる人にとって、見た目は第一印象になります。身だしなみを整えることは、自分の気分と相手からの信頼の両方に働きかける行動です。
筋トレも同じです。体を動かす習慣ができると、体力がつく、よく眠れるようになる、気持ちが前向きになる、集中しやすくなる、といった変化が一度に起きることがあります。筋トレと仕事の関係は、筋トレが効果的な3つの理由と今日からできる簡単習慣でまとめています。
ただし、ここで言いたいのは「身だしなみを整えましょう」「筋トレを始めましょう」ということではありません。1つの行動で多くをカバーできるポイントを見つければ、ばらばらだった大量の行動が1つにまとまり、やることを大きく減らせる、ということです。
犠牲を払う効率化は、長く続かない
効率化というと、何かを削ることだと考える方が多いです。睡眠時間を削る。休みの日も作業する。家族や友人との時間を後回しにする。
でも、その発想では、いずれ限界が来ます。削れるものには限りがありますし、削った分は体調や人間関係という形で、あとから返ってきます。
本当の効率化は、犠牲を払うことではありません。同じ成果を、より少ない手間で出せる形に変えることです。 睡眠やプライベートの時間を削って作業時間を増やすのは、効率化ではなく、ただの我慢です。
仕組みを整えていくと、働く時間を増やさなくても、成果が積み上がる形に近づいていきます。そうなれば、自分のための時間を先に確保してから仕事を組み立てられるようになります。自由になるために始めた起業で、自由を犠牲にするのは本末転倒です。
レバレッジの効く仕組みを準備する手順と、よくある失敗
仕組みを準備するときは、次の順番で進めてみてください。
- 1週間の作業を書き出す(返信、投稿、準備、案内など、細かいものも全部)
- その中で「毎回ほぼ同じことをしている作業」に印をつける
- 印をつけた作業を、記事・動画・ステップメール・自動の手続きのどれで置き換えられるか考える
- いちばん時間を取られているものから1つだけ仕組みにする
- 空いた時間を、人がやったほうがいい作業(サポートや相談)に回す
よくある失敗もまとめておきます。
| よくある失敗 | どう直すか |
|---|---|
| 全部を一度に仕組みにしようとして止まる | 時間を取られている作業から1つずつ置き換える |
| 仕組みづくりを「売れてから」に先延ばしにする | 売れる前の今のうちに、小さく始めておく |
| 一対一のサポートまで無理に自動化する | 人がやるべき作業は残し、それ以外を仕組みにする |
| 作業時間を増やすことで乗り切ろうとする | 同じ作業を少ない手間でできる形に変える |
仕組みは、一度で完成させるものではありません。少しずつ置き換えていくうちに、手作業に追われる時間が減っていきます。
まとめ
- 売れる前から手作業で忙しいと、売れたときに回らなくなる
- レバレッジとは、1つの行動で多くのことをカバーできる状態を作ること
- 仕事でいちばんレバレッジが効くのは、集客から販売までの流れ
- 仕組みにするのは毎回同じ作業、人が残るのはその人に合わせる作業
- 睡眠やプライベートを削るのは効率化ではない。犠牲を払わない形に変えていく
まずは、この1週間であなたが「毎回ほぼ同じことをしていた作業」を3つ書き出してみてください。その中でいちばん時間がかかっているものが、最初に仕組みにする場所です。



