買った人、買わない人。アプローチを変えて収益を最大化するリストセグメント術
あなたは、ステップメールで商品をオファーする際に、「すでに商品を買ってくれたお客様にも、同じ売り込みメールを送り続けてしまっている…」という、気まずい状況に陥ってはいませんか?それは、お客様にうっとうしがられるだけでなく、あなたのビジネスの大きな機会損失に繋がっています。
ここでは、そんなあなたの悩みを解決し、お客様の状況に合わせてアプローチを自動で変える、高度なリスト管理技術「リストセグメント(シナリオ分岐)」について、その具体的な設定方法までを解説します。
この技術を導入することで、あなたのステップメールは、画一的な”一斉放送”から、お客様一人ひとりと向き合う”個別対話”へと進化します。「買ってくれたお客様」と「まだ買ってくれていないお客様」。それぞれに最適なメッセージを届けることで、顧客満足度とあなたの収益は、共に最大化されるのです。
なぜ、リストを「2種類」に分ける必要があるのか?
フロントエンド商品をオファーし始めると、あなたのリストは大きく2つのグループに分かれます。
1.フロントエンドを購入してくれた「購入者」
2.まだ購入していない「未購入者」
この2つのグループに、同じメールを送り続けるのは、絶対にやってはいけません。
- 「購入者」にとって…
すでに買った商品の売り込みメールが何度も届けば、「もう買ったのに…」とうんざりして、あなたのメールを読むのをやめてしまうでしょう。
- 「未購入者」にとって…
彼らには、購入を決断してもらうために、商品の魅力を伝え続ける必要があります。
このように、それぞれのグループが求める情報は全く異なります。だからこそ、私たちはステップメールのシナリオを2種類用意し、お客様の行動に応じて、自動で振り分ける必要があるのです。
2つのシナリオの役割
- シナリオA:メインステップメール
ランディングページに登録した、すべての読者に最初に配信されるシナリオ。主な目的は、フロントエンド商品を販売することです。
- シナリオB:購入者ステップメール
フロントエンド商品を購入したお客様だけに配信されるシナリオ。主な目的は、顧客満足度を高め、バックエンド商品を販売することです。
目指すのは、読者がフロントエンド商品を購入した瞬間に、自動的にシナリオAの配信が停止され、シナリオBの配信がスタートする、という美しい流れです。
【MyASP(マイスピー)編】自動シナリオ分岐の具体的な設定方法
この自動化は、推奨しているメール配信システム「MyASP」を使えば、簡単に実現できます。
Step1:購入者を、自動で「購入者ステップメール」に登録する
まず、商品が購入された時点で、そのお客様をシナリオB(購入者ステップメール)に自動で登録する設定を行います。
- 独自商品を販売する場合:
MyASPには、PayPalやinfotopといった決済サービスと連携する機能があります。これを設定すれば、決済が完了したお客様を、自動的に指定のシナリオに登録できます。
- アフィリエイターの場合:
残念ながら、アフィリエイターは購入者を自動で登録することができません。そこで、「購入者限定特典は、こちらの購入者専用通信にご登録いただいた方にお渡しします」といった形で、お客様自身の意思で、シナリオBに登録してもらうよう、丁寧に誘導しましょう。
Step2:メインステップメールの配信を、自動で停止する
次に、シナリオBに登録されたお客様に対して、シナリオA(メインステップメール)の配信が自動で停止されるように設定します。
MyASPには、「特定のメールを受け取った読者を、別のシナリオから配信解除する」という強力なコマンド機能があります。
1.シナリオB(購入者ステップメール)の1通目(登録直後の自動返信メール)を設定します。(このメールは、特典のお渡しや、お礼のメッセージで構いません)
2.その1通目のメールの編集画面にある「配信後に実行するコマンド」という項目で、「別シナリオの配信解除」を選択し、解除したいシナリオA(メインステップメール)を指定します。
たったこれだけで、購入者が特典を受け取るためのメールを開封した瞬間に、もう不要になったメインステップメールの配信が、自動でピタッと停止されるのです。
まとめ
ここまで、お客様の状況に合わせてアプローチを変え、収益を最大化するための「リストセグメント」について解説してきました。最後に要点を4つにまとめました。
- 収益を最大化するためには、「購入者」と「未購入者」でアプローチを変える必要があり、そのために最低2種類のステップメールシナリオを用意する。
- 「メインステップメール」の目的はフロントエンドの販売、「購入者ステップメール」の目的はバックエンドの販売と顧客満足度の向上である。
- MyASPを使えば、決済との連携やコマンド機能により、このシナリオ間の読者移動を完全に自動化できる。
- あなたの最初の課題は、一人でも多くの読者を、メインステップメールから、価値の高い「購入者ステップメール」へと移行させることである。
このリストセグメントという名の”おもてなし”を実装し、すべてのお客様にとって、あなたのメールが常に「自分ごと」として価値ある情報であり続ける仕組みを、ぜひ構築してください。