“出口”は一つにせよ!読者の集中力を切らさずに登録率を最大化する鉄則
あなたは、普段ウェブサイトを作る時の癖で、ランディングページにも「会社概要」や「他のサービス」「公式SNS」など、良かれと思ってたくさんのリンクを設置してしまっていませんか?その”親切心”が、実はあなたのLPの成果を著しく下げているとしたら、どうしますか?
ここでは、そんなあなたが無意識に作ってしまっている「コンバージョンの漏れ」を防ぎ、成果を最大化するためのLP設計の絶対原則、「出口は一つ」という考え方について徹底解説します。これを読めば、なぜ成功しているLPほど、信じられないくらいシンプルなのか、その理由がわかります。
あなたのLPは、読者に色々な場所を散策してもらうための「ウェブサイト」ではありません。たった一つのゴール(登録)に向かって、脇目もふらずに突き進んでもらうための、言わば「トンネル」です。そのトンネルに、たくさんの脇道や非常口を作ってはいけません。
なぜ、たくさんのリンクは“コンバージョンキラー”なのか?
コンバージョン率の高いランディングページやセールスレターには、共通した鉄則があります。それは、読者に「登録(購入)するか」「ページを閉じるか」という、究極の二択を迫ることです。
この原則に反して、ページ内に関係のないリンクをたくさん設置してしまうと、2つの致命的な問題が発生します。
問題1:注意力が散漫になる
人間の集中力は、有限な資源です。ページ内にたくさんのリンクがあると、読者の意識は「これは何だろう?」「あっちも気になる」と分散してしまいます。その結果、あなたの最も伝えたいはずのメッセージへの集中力が途切れ、真剣に読んでもらえなくなってしまうのです。
問題2:訪問者が二度と帰ってこない
これが最大の問題です。読者が「ちょっとだけ」と思って関係のないリンクをクリックし、あなたのSNSや別のページに飛んだとします。その読者が、再びあなたのLPに戻ってきて、登録手続きを再開してくれる可能性は、残念ながら限りなくゼロに近いでしょう。
一度LPの「世界観」から離脱させてしまったら、そこで試合終了。あなたの”親切心”が、みすみす見込み客を逃がす原因になってしまうのです。
「一本道」の威力。1カラムレイアウトを徹底する
この「出口は一つ」の原則を、デザインに落とし込んだものが「1カラムレイアウト」です。
あなたも、効果的なLPの多くが、サイドバーやページ上部のナビゲーションメニューがない、縦に長い「一本道」の構造になっていることにお気づきでしょう。あれは、まさにこの原則を忠実に守っているからなのです。
あなたのLPを、遊園地の「ウォータースライダー」だと想像してみてください。頂上から滑り始めた客を、あなたはゴールである着水プールまで一直線に導きたいはずです。途中に別のプールへ続く分岐点や、スライダーの外へ出ていけるハシゴがあったら、ほとんどの客はゴールにたどり着く前にいなくなってしまいます。
LPも同じです。訪問者の目を引くキャッチコピーでスライダーに乗せたら、あとは登録ボタンというゴールまで、一切の邪魔が入らない、つるつるの一本道を用意してあげるのです。
例外は存在するのか?
もちろん、「リンクが一つでもあったら絶対にダメ」というわけではありません。法律上必要な「特定商取引法に基づく表記」へのリンクを、フッター(最下部)に小さく設置するなどのケースはあります。
しかし、マーケティングの観点から言えば、特別な目的がない限り、登録(購入)ボタン以外のクリックできる要素は、すべて排除するのが正解です。
実際、過去にLPの登録率をテストした際、「SNSのフォローはこちら」というリンクを一つ追加しただけで、登録率が10%以上も低下した苦い経験があります。たった一つのリンクが、それほど致命的な”穴”になり得るのです。
まとめ
ここまで、読者の注意を逸らさず、登録率を最大化するためのLP設計の原則について解説してきました。最後に要点を3つにまとめました。
- 高成約率LPの絶対原則は、ゴールとなる「登録ボタン」以外の出口をすべて塞ぎ、読者に「登録」か「離脱」の二択を迫ること。
- 関係のないリンクは、読者の集中力を奪い、ページからの離脱を招く「コンバージョンキラー」であるため、徹底的に排除する。
- この原則をデザインで実現するのが「1カラムレイアウト」。サイドバーやナビゲーションメニューを設置せず、ゴールまでの一本道を設計する。
あなたのLPは、読者をもてなす情報サイトではありません。たった一つの目的を達成するための、研ぎ澄まされた「道具」です。その目的達成の邪魔になる要素は、たとえ親切心からであっても、すべて削ぎ落とす勇気を持ちましょう。