同じ講座に申し込んで、同じ教材で学んでいる。それなのに、成果が出る人と、なかなか出ない人に分かれる。講座で学んだことがある方なら、一度は見たことがある光景だと思います。
こういうとき、「才能の差だ」「本気度が違う」と考えてしまいがちです。でも、私はそうは考えていません。
起業してから、私のところには多くの方が学びに来てくれました。もちろん、全員が同じように成果を出しているわけではありません。ただ、成果を出す人には、はっきりした共通点がありました。それは、私とのコミュニケーションが多いということです。
結論から言うと、成果を分けるのは才能や根性ではなく、教える人とのやり取りの「量」です。この記事では、なぜやり取りの量で結果が変わるのか、教える側として私が大事にしてきたこと、そして学ぶ側が今日からできる工夫をお伝えします。
成果が出る人に共通していたのは「やり取りの多さ」
成果を出す人は、対面でもオンラインでも、とにかく私とのやり取りが多い人でした。質問をよくくれる人、進み具合をこまめに報告してくれる人、勉強会に顔を出してくれる人です。
正直に言うと、学び始めのころは「この人は大丈夫かな」と感じる方もいます。多くの人とお話ししていれば、いろいろな方がいるので、そう感じることもあります。
でも、そういう方でも、やり取りを重ねるうちに、いつの間にか考え方や行動が変わり、成果を出せるようになっていきました。スタートの時点での差より、学んでいる途中でどれだけやり取りをしたかのほうが、結果に表れていたのです。
大事なのは「質」より「量」
ここで大事なのは、やり取りの「質」より「量」だということです。うまい質問をする必要はありません。やり取りの「時間」と「回数」が増えるほど、人は変わっていきます。
一回の完璧な相談より、小さなやり取りをたくさん重ねるほうが、結果につながります。
やり取りの量で結果が変わる3つの理由
では、なぜやり取りの量が成果を分けるのでしょうか。一般的に、やり取りが多い学び方には、次の3つの良さがあります。
1. ずれに早く気づける
学んだことを自分でやってみると、どこかで少しずつずれが出てきます。やり取りが多ければ、そのずれが小さいうちに気づいて直せます。やり取りが少ないと、ずれたまま何週間も進んでしまい、あとから大きくやり直すことになります。
2. 止まっている時間が短くなる
一人で学んでいると、分からないところで手が止まります。調べても分からず、そのまま数日、数週間たってしまうことも少なくありません。すぐに聞ける状態なら、止まっている時間はほとんどなくなります。
3. 学んだことが「自分の話」になる
教材の中の話は、どうしても「一般論」として読んでしまいます。自分の状況を話して、それに合わせた答えをもらうと、学んだことが「自分のための話」に変わります。自分の話になったことは、行動に移しやすくなります。
どれも、才能や気合いの話ではありません。やり取りが多いと、うまくいく条件が自然にそろっていく。それだけのことです。
教える側として、私が大事にしてきたこと
こうした経験から、私は教える側として、やり取りの量を増やすことを強く意識してきました。
教材をたくさん渡して「あとは自分で頑張ってください」で終わりにしない。コンサルを受けてくださる方にも、相手からの連絡を待つだけでなく、私のほうから積極的に状況を確かめるようにしてきました。
以前の講座では、やり取りを増やすために、次のようなものを用意していました。
| 用意していたもの | ねらい |
|---|---|
| 毎月のオンラインセミナー | 具体的な内容を伝え、その場で疑問を解決する |
| セミナーの録画の共有 | 当日参加できなかった人も、同じ内容を受け取れる |
| 毎週のオンライン勉強会 | 質問に答え、止まっているところを一緒に解決する |
| メールでのサポート | パソコンの操作など、初歩的なところで止まらないようにする |
どれも、特別なノウハウではありません。やり取りの「時間」と「回数」を増やすための工夫です。
ポイントは、やり取りを「相手のやる気」に任せず、場として先に用意しておくことです。「困ったらいつでも連絡してください」と伝えるだけでは、遠慮する人ほど連絡をくれません。決まった日に必ず顔を合わせる場があれば、質問が苦手な人も自然とやり取りに加われます。
少人数で講座やセミナーを開くときも、この考え方は同じです。参加者とのやり取りを増やす場の作り方は、参加率と宿題提出率を上げるオープンチャットの投稿で、宿題への返し方は次の一歩に進めるフィードバックのポイントで解説しています。
学ぶ側が、やり取りを増やす4つの工夫
では、学ぶ側はどうすればいいのでしょうか。講座やコンサルを受けているなら、次の4つを試してみてください。
- 質問は小さく、早く出す。「全部分かってから聞こう」と思わず、引っかかったその日に聞く
- 質問がなくても、進み具合を報告する。「ここまでできました」「ここで止まっています」の一言で十分
- 勉強会や質問の場には、聞くことがなくても顔を出す。ほかの人の質問から気づくことも多い
- 当日参加できなかったら、録画を見たあとに感想や質問を送る
どれも、特別な準備はいりません。うまく話そうとしなくていいので、とにかく回数を増やすことを意識してください。
送りやすい質問の形
質問を送るのに時間がかかる方は、次の3つだけを書くと決めておくと楽になります。
- 今やっていること(例:「登録ページのキャッチコピーを書いています」)
- 止まっているところ(例:「候補が3つあって、どれにするか決められません」)
- 自分で試したこと(例:「知り合いに見せたら、2番目がいいと言われました」)
この3つがあれば、教える側はあなたの状況をすぐにつかめます。返事も具体的になるので、次の行動に移りやすくなります。きれいな文章にまとめる必要はありません。箇条書きのままで十分です。
「こんな初歩的なことを聞いていいのかな」と遠慮する方も多いです。でも、教える側から見ると、初歩的な質問ほど、つまずきを早く見つけられるありがたい質問です。
やり取りでよくある失敗
学ぶ側がつまずきやすいところを、まとめておきます。
| よくある失敗 | どう直すか |
|---|---|
| 教材を全部見終わってから質問しようとする | 引っかかったところで、その都度聞く |
| うまくいっていないと、報告しづらくなる | うまくいっていないときこそ、状況だけでも伝える |
| 質問を長い文章にまとめようとして、送れない | 「ここで止まっています」の一言から送る |
| 勉強会に「聞くことがないから」と参加しない | 聞くことがなくても参加して、ほかの人のやり取りを聞く |
| 一人で調べ続けて、何日も止まる | 一定の時間調べて分からなければ、聞くと決めておく |
特に2番目は、真面目な方ほど陥りやすい失敗です。うまくいっていない時期に連絡が途絶えると、ずれがどんどん大きくなってしまいます。うまくいっていないときこそ、やり取りの出番です。
まとめ
- 成果が出る人の共通点は、才能や根性ではなく、教える人とのやり取りの多さ
- 大事なのは、やり取りの「質」より、「時間」と「回数」
- やり取りが多いと、ずれに早く気づけて、止まる時間が短くなり、学んだことが自分の話になる
- 教える側は、教材を渡して終わりにせず、やり取りの場を仕組みとして用意する
- 学ぶ側は、小さく早く質問し、うまくいっていないときこそ報告する
もし今、講座やコンサルで学んでいるなら、今日のうちに「今ここまでできています」と一言だけ送ってみてください。その一言が、やり取りを増やす最初の一歩になります。



