ブログやメール配信のサービスには、無料で使えるものがたくさんあります。お金をかけずに発信を始められるのは、とてもありがたいことです。
ただ、その「無料」には、見えにくい代わりのものがあります。それが、あなたのページに表示される他社の広告です。そして、この広告が、あなたに申し込むはずだったお客様を、別の場所へ連れて行ってしまうことがあります。
結論から言うと、無料のサービスを使うこと自体は問題ありません。問題なのは、自分のページにどんな広告が出ているかを知らないまま、大事な案内を載せていることです。売上が減っていても、その理由が目に見えないので、気づかないまま機会損失が続いてしまいます。
この記事では、広告による機会損失が起きる仕組みと、自分のページを点検して対策する4つの手順をお伝えします。
申し込むはずだったお客様が、広告から出ていく
よく見かける例をお話しします。
たとえば、有料のヒーリングを案内しているブログがあったとします。記事を読んで興味を持った人が、申し込もうとページを下にたどっていく。すると、その近くに「無料ヒーリングはこちら」という他社の広告が表示されている。
読者の立場で考えてみてください。同じようなものが無料で受けられるなら、そちらを先に試してみようと思うのは自然なことです。そうして読者は広告の先へ進み、多くの場合、あなたのページには戻ってきません。
同じことは、メール配信サービスの登録ページでも起こります。無料で使えるサービスの中には、登録ページに他社の広告が表示されるものがあります。登録しようとしてくれた人が、広告をきっかけに別のページへ離れてしまうのです。
この損失は、数字には表れにくいのが怖いところです。 申し込みが少ないとき、多くの人は「文章が悪いのかな」「商品に魅力がないのかな」と考えます。まさか、ページの横に出ている広告にお客様を取られているとは、なかなか気づきません。
なぜ、広告のほうが選ばれやすいのか
無料のサービスに広告を出しているのは、多くの場合、広告費を払えるだけ売れている会社です。そうした会社は、売れる見せ方をよく研究しています。
| 広告を出している会社 | 始めたばかりの個人 | |
|---|---|---|
| 見せ方 | 何度も試して磨いた言葉と画像 | 手探りで作った案内 |
| 価格 | 数を売る前提で、手の届きやすい価格 | 一人で提供するための価格 |
| 信頼の材料 | 知名度や実績を前面に出せる | これから積み上げていく段階 |
こうした広告と横に並べて比べられると、あなたの案内が見劣りしてしまうことがあります。あなたの商品の価値が低いわけではありません。比べられる場所に置かれていること自体が、不利なのです。
経験が浅いうちは、どのサービスで何が表示されるのか、どれを選べばいいのかが分からないので、対策が難しいものです。逆に言えば、仕組みを知って対策すれば、それだけで成果が出やすくなります。
自分のページを点検する4つの手順
では、何をすればいいのか。次の4つの手順で、自分のページを点検してみてください。
手順1:お客様と同じ画面で、自分のページを見る
まず、自分が普段見ている管理画面ではなく、お客様が見る画面で確かめます。ログインしていない状態で、スマホとパソコンの両方から開いてみてください。ログイン中は広告が表示されない、表示のされ方が違う、ということもあるからです。
手順2:大事なページから順に確かめる
すべてのページを一度に見る必要はありません。次の順番で、売上に近いページから確かめます。
- 商品の申し込みページ、決済ページ
- メールやLINEの登録ページ
- 商品を案内している記事
- プロフィールや、よく読まれている記事
手順3:どんな広告が、どこに出ているかを書き出す
見つけた広告を、次の視点で書き出します。
- あなたの商品と似た内容や、無料の案内が出ていないか
- 申し込みボタンや登録フォームのすぐ近くに出ていないか
- 読者が迷わず申し込むための流れを、広告がさえぎっていないか
特に、申し込みの直前に出る広告は影響が大きくなります。ページの中で読者の視線がどう動くかは、ブログ訪問者の視線を理解しようで解説しています。
手順4:対策を選ぶ
気になる広告があったら、次のような対策を考えます。
- 広告を外せるプランがあるか確かめる:サービスによっては、有料のプランで広告を表示しないようにできるものがあります。今の仕様や費用は、各サービスの案内で確かめてください
- 申し込みの場所だけ、広告の出ない場所に移す:記事は今の場所で書き続け、申し込みページや登録ページだけを、広告が出ない仕組みで作る
- 案内の置き方を変える:申し込みへのリンクを、広告より先に目に入る位置に置く
どの対策を選ぶにしても、一度に全部を変える必要はありません。一番売上に近い申し込みページから手をつけて、少しずつ広げていけば大丈夫です。
大事なのは、申し込みの直前の「出口」を、他社に分けないことです。ページの出口を一つにする考え方は、LPの“出口”は一つにする理由で詳しく書いています。
広告のほかにもある、見えない機会損失
広告と同じように、気づかないうちにお客様を逃している場所は、ほかにもあります。点検のついでに、次のことも確かめてみてください。
| 見る場所 | 起きやすいこと |
|---|---|
| 申し込みや登録のリンク | ページを作り直したときに、古いリンクのまま残っている |
| スマホでの表示 | パソコンでは読めても、スマホでは文字が小さい、ボタンが押しにくい |
| 申し込み後の画面やメール | 申し込んだあと、次に何をすればいいかが書かれていない |
| 古い記事の案内 | 終わった企画や、今はない商品の案内が残っている |
どれも、作った本人は気づきにくいものばかりです。自分では毎回同じ道順でページを見ているので、お客様がつまずく場所を通らないからです。
できれば、家族や友人に頼んで、スマホで申し込みの流れを一度たどってもらってください。「ここで迷った」「このボタンが見つからなかった」という声は、どんな分析よりも役に立ちます。
無料のサービスを使うときの、よくある誤解
最後に、よくある誤解を2つ整理しておきます。
誤解1:無料のサービスは使わないほうがいい
そんなことはありません。無料のサービスには、始めやすさや、たくさんの人とつながれる良さがあります。たとえばアメブロは、読者同士がつながりやすく、SNSのように関わりながら発信できる場です。そこで読者と出会い、関係を作ることには大きな価値があります。アメブロならではの始め方は、アメブロを使う理由と、SNSのようにつながる始め方で解説しています。
誤解2:便利な道具を増やせば、成果が出る
道具は、使い方が分かって初めて役に立ちます。便利そうな道具を次々に入れても、自分のページがお客様からどう見えているかを知らなければ、同じ損失が続きます。道具を増やす前に、今あるページを点検するほうが先です。
つまり、無料のサービスは「出会いの場」として使い、申し込みの場所は自分でコントロールできるようにしておく。この役割分担を意識するだけで、見えない損失を減らせます。
まとめ
- 無料のサービスでは、自分のページに他社の広告が表示されることがある
- その広告が、申し込むはずだったお客様を別の場所へ連れて行き、気づきにくい機会損失になる
- 広告を出す会社は見せ方を磨いているので、横に並ぶと比べられて不利になりやすい
- ログインしていない状態で、申し込みページから順に、どんな広告がどこに出ているかを確かめる
- 無料のサービスは出会いの場として使い、申し込みの場所は自分でコントロールする
まずは今日、ログインしていないスマホで、あなたの申し込みページを開いてみてください。お客様と同じ画面を見ることが、対策の第一歩です。


