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内容を増やしても、ライバルとの差はつきません|商品の「心理価値」を育てる、価値の3層構造と見直しの4ステップ

rev-3408 ビジネスモデル
この記事は約7分で読めます。

この記事は商品づくり 完全ガイドの第5章 商品の形を決める「5-4 心理価値でライバルと差をつける」です(全27記事)

一度作った商品を、作りっぱなしにしていませんか。あるいは、売れ行きが落ちてきたときに、内容をどんどん足して「前より充実させたのに、反応が変わらない」と感じていないでしょうか。

商品は、作って終わりではありません。お客様の声を聞きながら、改善を続けていくものです。ただ、改善の向きを間違えると、手間をかけても差がつかないことがあります。

結論から言うと、ライバルとの差をつけるときに大切なのは、内容の量よりも「心理価値」です。商品の価値は、機能価値・付加価値・心理価値の3つの層でできています。個人ビジネスでは、その中でも心理価値が選ばれる理由になりやすいのです。

この記事では、価値の3層構造の考え方と、心理価値が大切な理由、そして3つの層で商品を見直す手順をお伝えします。

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商品の価値は3つの層でできている

商品やサービスの価値を、3つの層に分けて考える見方があります。

層 意味 例(ボールペン)
1. 機能価値 商品が持つ基本の働き きちんと書ける
2. 付加価値 基本の働きとは直接関係ないが、違いを生む部分 特別な素材、色、デザイン、ブランドのロゴ
3. 心理価値 商品を持つこと、使うことで得られる気持ち 満足感、安心感、持っていることの誇らしさ

ボールペンで考えてみます。機能価値は「きちんと書ける」ことです。これは、身近なお店で買える安いボールペンでも、有名ブランドのボールペンでも変わりません。

付加価値は、たとえば軸に特別な素材を使っていることです。書くこと自体には直接関係ありませんが、手に取ったときの違いになります。

そして心理価値です。同じように書けるボールペンでも、安いものと、憧れのブランドのものでは、持っているときの満足度がまったく違います。長く支持されている商品には、この3つの価値がそろっています。

個人ビジネスで心理価値が大切な理由

機能価値は、どの商品にも必要です。ただ、機能価値だけで勝負しようとすると、ライバルとの違いが出しにくくなります。同じジャンルの商品であれば、教えている内容や手順は、ある程度似てくるからです。

付加価値も、真似されやすい部分です。教材の見た目を整える、特典を増やす、といった工夫は大切ですが、ほかの人もすぐに同じことができます。

一方、心理価値は真似されにくい部分です。「この人から学んでいると安心できる」「この人の講座に参加している自分が誇らしい」という気持ちは、あなたとお客様の関係の中で生まれるものだからです。

個人ビジネスのお客様は、商品と同時に「誰から買うか」を選んでいます。内容が似ている商品の中から選ばれる理由は、心理価値にあることが多いのです。

講座やコンサルに当てはめると

3つの層を、講座やコンサルティングのような個人ビジネスの商品に当てはめてみます。

層 講座・コンサルでの例
機能価値 教える内容、手順、ノウハウ
付加価値 質問できる期間、添削、動画や資料の見やすさ、受け取り方の選択肢
心理価値 「この人に相談すれば大丈夫」という安心感、仲間がいる心強さ、自分が前に進んでいる実感

たとえば、同じように集客の手順を教える講座が2つあるとします。内容は似ています。1つは教材を渡して終わり。もう1つは、つまずきやすいところを先に教えてくれて、進み具合を気にかけて声をかけてくれる。多くの人が選びたいと感じるのは、後者ではないでしょうか。

心理価値は、特別な仕掛けから生まれるものではありません。お客様の気持ちに寄り添った、日々の小さな対応の積み重ねから生まれます。特典の工夫で付加価値を上げる考え方は、ライバルに差をつける特典戦略で解説しています。

心理価値は、買う前と買ったあとの両方で生まれる

心理価値というと、商品そのものの話だと思われがちです。でも実際には、お客様が商品を知ってから使い終わるまでの、いくつもの場面で生まれています。

場面 心理価値が生まれる例
買う前 発信を読んで「この人の考え方が好きだ」と感じる
申し込むとき 分からないことを質問したら、丁寧な返事がすぐに来る
使い始め 最初に何をすればいいかが案内されていて、迷わない
つまずいたとき 止まっても責められず、次の一歩を一緒に考えてもらえる
使い終わったあと 「ここまで来られた」と進んだ分を振り返らせてもらえる

こうして並べると、心理価値の多くは、あなたの対応の中にあることが分かります。どれも、大きなお金や特別な技術は必要ありません。

逆に言えば、内容がどれだけ良くても、申し込みのときの返事が遅かったり、使い始めに何をすればいいか分からなかったりすると、お客様の気持ちは冷めてしまいます。心理価値は、一か所で大きく作るものではなく、場面ごとに少しずつ積み上げていくものです。

3つの層で商品を見直す4ステップ

今ある商品を、次の順番で見直してみてください。

  1. 機能価値を確かめる:お客様が求めている成果に、今の内容で届くか。足りない手順や、分かりにくい説明はないか
  2. 付加価値を書き出す:内容以外で、お客様にとって便利なこと、うれしいことを書き出す(サポート、受け取り方、資料の形など)
  3. 心理価値を言葉にする:お客様がこの商品を使っているとき、どんな気持ちになってほしいかを書く(安心、心強さ、前に進んでいる実感など)
  4. 心理価値を生む行動を決める:3で書いた気持ちを生むために、あなたが具体的に何をするかを決める(最初のメールで何を伝えるか、つまずいたときにどう声をかけるか、など)

大切なのは4つ目です。心理価値は「安心してもらいたい」と思うだけでは生まれません。安心してもらうために、何を、いつ、どう伝えるかまで決めて、はじめて商品の一部になります。

見直したあとは、お客様の声を聞いてみましょう。「どんなところが良かったですか」と聞いたときに、内容だけでなく「安心できた」「一人じゃないと思えた」という声が出てくれば、心理価値が伝わっているしるしです。商品の魅力をどう伝えるかは、魅力的なオファー8つの構成要素も参考にしてください。

心理価値を育てるときによくある失敗

最後に、つまずきやすいところを整理しておきます。

よくある失敗 どう直すか
反応が落ちると、内容をどんどん足す まず、どの層が足りないのかを見極める
見た目や特典の数だけで差をつけようとする 付加価値は真似されやすい。心理価値と組み合わせる
心理価値を「気持ちの問題」として後回しにする 心理価値を生む具体的な行動を決め、商品の一部にする
機能価値が足りないまま、雰囲気で売ろうとする 3つの層の土台は機能価値。まず成果に届く内容を整える
作った商品を放置する お客様の声を聞いて、3つの層を定期的に見直す

特に気をつけたいのが4つ目です。心理価値が大切だからといって、機能価値をおろそかにしてよいわけではありません。成果に届く内容があってこそ、安心感や満足感が本物になります。

内容を増やす前に、どの層を育てればいいのかを考える。この順番を守るだけで、改善の手間はぐっと減ります。高額の商品を設計するときにも、同じ考え方が使えます。支援の中身の組み立て方は、高額商品を設計する9つの項目で解説しています。

まとめ

  • 商品の価値は、機能価値・付加価値・心理価値の3つの層でできている
  • 機能価値と付加価値は似やすく、真似されやすい。選ばれる理由になりやすいのは心理価値
  • 講座やコンサルでは、安心感・心強さ・前に進んでいる実感が心理価値になる
  • 心理価値は思うだけでは生まれない。生むための具体的な行動を決めて、商品の一部にする
  • 土台は機能価値。3つの層を、お客様の声を聞きながら定期的に見直す

まずは、あなたの商品について、3つの層をそれぞれ1行ずつ書き出してみてください。書けなかった層が、次に育てる場所です。

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