今の仕事に大きな不満があるわけではない。でも、この先ずっと今のままでいいのかと考えると、漠然とした不安がある。かといって、何から手をつければいいのかも分からない。そんな気持ちを抱えている方は多いと思います。
「良い会社に入って、定年まで真面目に勤め上げれば、その後の人生は安泰」。一昔前までは、多くの人がこの考え方を信じていました。親の世代から受け継がれてきた、安全な人生の型だったと言えます。
でも今は、会社の業績や事業の形が短い期間で大きく変わることも珍しくありません。昔は安泰と言われた職業でも、技術の進化によって仕事の中身が大きく変わっています。会社がいつまでも自分を守ってくれるとは限らない、と感じている方も多いはずです。
結論から言うと、これからの時代の「安全」は、変化を避けることではなく、学び続けて「自分で選べる状態」を作ることで手に入ります。この記事では、その考え方と、今日から小さく始められる4つの行動を解説します。
「安全」の意味が変わってきている
これまでの日本では、安全とは、リスクを避け、変化をできるだけ小さくすることでした。
- 良い学校を出て
- 大きな会社に入り
- 定年まで真面目に働き
- 老後はそれまでの蓄えと年金で暮らす
この型が機能していた時代には、変化しないことが、そのまま安全につながっていました。
ただ、今は働き方も技術も、以前よりずっと速く変わっています。昨日まで当たり前だったことが、数年で当たり前ではなくなる。そんな場面を、あなたも身近で見てきたのではないでしょうか。
年金などの制度も、将来どうなるかは誰にも断言できません。お金や制度の見通しについては、根拠のはっきりしない話に振り回されず、公的な情報を確かめたり、専門家に相談したりしてください。ここで大事なのは、将来を正確に予測することではなく、何が起きても選択肢を持てる状態を作っておくことです。
「しがみつく」か「飛び出す」かの二択ではない
将来が不安になると、考えが極端になりがちです。「会社にしがみつくしかない」か、「会社を辞めて独立するしかない」か、の二択です。
でも、どちらも安全とは言えません。しがみつくだけでは、会社の事情が変わったときに選択肢がありません。一方で、準備をしないまま飛び出すのも、大きなリスクを抱えることになります。
私が考える新しい安全は、この二択の間にあります。会社で働きながらでも、学び続けて、自分の力で価値を生み出せる状態を少しずつ作っていく。そうすれば、会社に残ることも、別の道を選ぶことも、自分で決められるようになります。
会社員のまま個人ビジネスを始める順番は、会社を辞めるか続けるかの二択ではありませんで詳しく解説しています。
「進化し続ける限り、安全」という考え方
では、その「選べる状態」は、どうすれば作れるのでしょうか。私の答えは、「進化し続けること」です。進化し続ける限り、安全。 これが、これからの時代の新しい安全の考え方だと思っています。
進化といっても、特別なことをする必要はありません。
- 新しいスキルを身につける
- 知識や経験を積み重ねる
- 自分の価値を、人に伝わる形にしていく
こうした、自分が成長するための行動の積み重ねが、ここでいう進化です。
進化し続けていると、特定の会社や組織だけに頼らなくても、自分の力で収入を得られる可能性が広がります。それが、自分の人生を自分で選べる状態につながります。
選べる状態を作る4つの行動
具体的には、次の4つの行動から始めてみてください。どれも、今の仕事を続けながら小さく試せるものです。
1. 求められているスキルを1つ選んで学ぶ
最初は、世の中で求められているスキルを1つ選んで学ぶことです。たとえば、マーケティング、文章を書く力、動画の編集、ウェブのデザイン、AIを使いこなす力などです。
ここで大事なのは、たくさんのスキルに手を広げないことです。まず1つを選び、人の役に立つレベルまで身につける。それが、次のスキルを学ぶ土台になります。
2. 学んだことを、小さく試す
学んだことは、小さく試します。いきなり大きな挑戦をする必要はありません。知人の手伝いをしてみる、無料で誰かの相談に乗ってみる、ブログやSNSに学んだことを書いてみる。そのくらいの大きさで十分です。
小さく試せば、うまくいかなくても失うものはわずかです。そして、うまくいかなかった理由を見直して、次に生かせます。失敗を避けるのではなく、失敗しても困らない大きさで試す。これが、変化の時代に行動を続けるコツです。
3. 自分の経験と知識を、人に伝わる形にする
3つ目は、あなたのスキルや経験を、人に伝わる形にしていくことです。「この人に相談したい」「この人から買いたい」と思ってもらえるように、ブログやSNSで、自分が学んだことや経験したことを発信していきます。
発信を続けていると、あなたのことを知ってくれる人が少しずつ増えていきます。その人たちとのつながりが、会社の外で選択肢を持つための、何よりの財産になります。
4. 小さくても、会社の外で収入を作ってみる
最後は、小さくてもいいので、会社の外で収入を作ってみることです。金額の大きさは問題ではありません。自分の力で、お客様からお金をいただく経験をすることに意味があります。
一度その経験をすると、「会社の給料以外にも、収入を作る道がある」と実感できます。それが、将来の不安を和らげてくれる、一番の手ごたえになります。
少ない人数から始めて売上を作る方法は、集客3名でも売上は作れますで解説しています。
行動を続けるための3つのコツ
4つの行動は、一度やって終わりではありません。続けていくことで、選べる状態が少しずつ厚くなっていきます。続けるためのコツを3つ挙げておきます。
- 時間を先に確保する:「空いた時間にやろう」と思っていると、時間は空きません。週に何時間、どの曜日にやるかを先に決めておきます
- 成果ではなく、行動の量で振り返る:始めたばかりのころは、成果はすぐには出ません。「今週は何を学び、何を試したか」で振り返ると、続けやすくなります
- 一緒に学ぶ人を持つ:一人で続けるのは難しいものです。同じように学んでいる人とつながると、励まし合いながら進めます
どれも、気合いや根性で乗り切るための方法ではありません。続けやすい仕組みを先に作っておく、という考え方です。
「勝ち組」の基準を自分で決め直す
最後に、もう一つだけお伝えしたいことがあります。それは、安全や成功の基準を、自分で決め直してもいい、ということです。
大きな会社に勤めること、安定した職業に就くことが、かつては「勝ち組」とされていました。でも、何を安全と感じ、何を豊かさと感じるかは、人によって違います。
周りの基準ではなく、自分にとっての安全と豊かさは何か。それを考えることが、進化の最初の一歩になります。この考え方は、大企業・公務員・医者は本当に勝ち組か?でも書いています。
まとめ
- これまでの「安全」は変化を避けることだったが、今は変化が速く、同じ型が通用しにくくなっている
- 将来は誰にも正確には予測できない。お金や制度の判断は、公的な情報や専門家で確かめる
- 「しがみつく」か「飛び出す」かの二択ではなく、学び続けて「選べる状態」を作ることが新しい安全
- 「求められているスキルを1つ学ぶ」「小さく試す」「伝わる形にする」「会社の外で小さく収入を作る」の4つから始める
- 続けるためには、時間の確保、行動量での振り返り、一緒に学ぶ人を持つこと
まずは、これから半年で身につけたいスキルを1つだけ決めて、それを学ぶ時間を今週の予定に入れてみてください。


