無料の資料を受け取るために登録してくれた人に、すぐ有料の商品を案内する。しかも期限つきで。そう聞くと、なんだか後ろめたい気持ちになる方は多いのではないでしょうか。
「登録してくれた人を、だましているような気がする」「タイマーを出して急がせるのは、いやらしくないだろうか」。こうした迷いがあると、案内ページがなかなか完成しなかったり、必要以上に価格を下げてしまったりします。
結論から言うと、登録した直後に案内すること自体は、悪いことではありません。後ろめたさの正体は、案内することではなく、守らない期限や嘘の数字で急がせることにあります。期限は守ってこそ意味がある。この線を守れば、案内は相手の役に立つものになります。
この記事では、登録直後に特別な案内を出す理由、迷いへの答え、守る期限の作り方、やってはいけないこと、断りやすくする工夫、そして案内ページに入れる要素をまとめました。
登録直後に特別な案内を出す理由
登録した直後は、相手の関心が一番高いタイミングです。無料の資料のテーマについて「知りたい」「解決したい」と思ったからこそ、メールアドレスを入力してくれています。
このタイミングで、同じテーマの入門の商品があることを知らせる。それが登録直後の特別な案内です。資料を読み終えたあと、何日もメールを読んでから知るより、今すぐ先に進みたい人にとっては早く答えにたどり着けます。
ただし、案内するのは、登録したときの関心と同じテーマの商品に限ります。まったく別の商品を案内すると、登録したばかりの人を戸惑わせるだけです。案内ページの作り方そのものは、「1ページで売る仕組み」から始める方法で詳しく書いています。
「すぐ有料の商品を案内していいのか」という迷いへの答え
それでも、「無料のつもりで登録した人に、いきなり売るのは失礼では」と感じる方もいるでしょう。この迷いには、4つの見方で答えられます。
1. 相手は、解決策を探して登録している
登録した人が本当に欲しいのは、資料そのものではありません。資料の先にある「悩みが解決した状態」です。資料はそのヒントにはなりますが、それだけで解決まで進める人は多くありません。
だから、さらに深く手助けできる商品があるなら、それを知らせることは相手の役に立ちます。黙っていれば、相手はその選択肢があることさえ知らないままです。
2. 相手の時間を節約できる
同じ商品でも、何日もメールを読み、長い動画を見たあとでないと知ることができない仕組みもあります。今すぐ先に進みたい人にとって、それは待ち時間です。
登録直後に案内すれば、欲しい人はその場で手に入れられます。必要な知識を探して検索を続ける時間も減らせます。
3. 相手には、断る自由がある
案内は、相手に買うことを強いるものではありません。中身に関心がなければ、見送ればいいだけです。こちらに案内する自由があるのと同じように、相手には断る自由があります。
ただし、この自由は「断りやすい形」になっていて初めて本物になります。見送る選択肢が見つけにくかったり、断ると損をするような言い方をしていたりすれば、自由とは言えません。
4. 双方に良い形にする
案内する側は、仕組みの中で商品を知ってもらえる。案内される側は、必要な人だけが早く手に入れられる。この両方がそろって、初めて良い案内になります。
逆に言えば、どちらか一方だけが得をする形になっていないかを、いつも点検することが大切です。相手に不利な条件を隠したり、急がせて判断を誤らせたりする案内は、短い目で見て売れても、信頼を削っていきます。
期限は守ってこそ意味がある
登録した人ごとに期限を設けること自体は、相手にとっても役に立ちます。人は、大事だけど急ぎではないことを後回しにしがちです。期限があることで「今、自分に必要かどうか」を考えるきっかけになります。
ただし、それは期限が本物である場合だけです。期限を設けるなら、次の3つを守ります。
- 過ぎたら、本当に価格が通常に戻る
- 過ぎたら、本当に案内が終わる(同じ条件で申し込めない)
- なぜその期限なのか、理由を添える
理由は、事実であれば難しいものである必要はありません。たとえば次のような理由です。
- 登録してくれた方への歓迎の案内として、最初の数日だけの条件にしている
- 入門の価格で提供できるのは、登録直後に始める人に向けた内容だから
- サポートの人数に限りがあり、受け付ける期間を区切っている
期限を過ぎたあとに「特別に延長します」を繰り返すと、次からは誰も期限を信じなくなります。一度決めた期限は守る。これが期限を設ける側の責任です。
期限を設ける前に確かめること
期限を守るには、気持ちだけでなく、仕組みの準備が要ります。公開する前に、次のことを確かめておきます。
- 期限を管理する道具で、一人ひとりの登録日から期限を数えられるか
- 期限を過ぎたら、案内ページが通常のページに切り替わるか
- 別のブラウザやスマホから開き直しても、同じ期限が表示されるか
- 期限後のメールで、もう終わった条件を案内していないか
どれか一つでも抜けていると、意図せず「守らない期限」になってしまいます。誠実さは、文章だけでなく設定でも示すものです。
読者ごとの期限をメールに組み込む方法は、ステップメールに「締め切り」を組み込む方法で解説しています。
やってはいけない4つのこと
期限や数字で急がせる方法の中には、短い目で見ると売れるものもあります。でも、私はおすすめしません。どれも、気づかれた瞬間に信頼を失うからです。
| やってはいけないこと | なぜだめか |
|---|---|
| 守らない期限 | 過ぎても同じ条件で買えるなら、期限の表示は嘘になる |
| 偽のカウントダウン | ページを開き直すとまた最初から始まるタイマーは、すぐに見抜かれる |
| 残り人数の嘘 | 実際には制限がないのに「残りわずか」と書くのは、事実と違う |
| 「最安値」の言い切り | あとで別の場で安く提供すれば、言い切った言葉が嘘になる |
どれにも共通するのは、表示と事実がずれていることです。期限・残りの数・価格。ページに書いたことは、書いたとおりに動くようにしておきます。
もう一つ、割引の大きさで判断を急がせることにも注意が必要です。大きな割引を短い時間だけ見せると、相手は中身よりも「損をしたくない」という気持ちで決めてしまいがちです。案内の中心は、あくまで商品が相手の役に立つかどうかに置きます。
断りやすくする
誠実な案内の一番分かりやすいしるしは、断りやすいことです。案内ページには、購入ボタンの近くに「今回は見送る」の選択肢を必ず置きます。
見送る言葉は、責めない言い方にする
見送るリンクの言葉に、「いいえ、私は成長をあきらめます」のような、断る人を責める言い方を使う例も見かけます。こうした言い方はおすすめしません。断る自由を、気まずさで奪っているからです。
「今回は見送る」「資料だけ受け取る」のように、中立な言葉で十分です。見送っても資料はきちんと届くことも、あわせて伝えます。
見送った人とも、関係は続く
その場で見送った人は、関心がなくなった人ではありません。今は時期が合わないだけ、ということも多いものです。
見送った人にも、約束した資料を届け、そのあとのメールで役に立つ情報を送り続けます。関係が育ってから、別の機会に案内すればいいのです。購入直後の追加の案内も含めて、商品の案内の重ね方はアップセル・ダウンセル・クロスセルの考え方も参考にしてください。
案内ページに入れる要素
最後に、誠実な案内ページに入れる要素をまとめます。
| 要素 | 書き方 |
|---|---|
| 登録完了の一言 | 「登録ありがとうございます。資料はメールでお送りしました」 |
| 案内の見出し | 登録してくれた方への案内であることを、はっきり伝える |
| 通常との違い | このページだけの価格や特典を、正確に書く。通常の価格も並べる |
| 期限と理由 | いつまでか、なぜその期限なのかを書く |
| 残り時間の表示 | 表示するなら、事実どおりに動くものだけ |
| 商品の中身 | 何が手に入り、何ができるようになるか。できないことも書く |
| 購入ボタン | 迷わず押せる位置に |
| 見送る選択肢 | 「今回は見送る」を購入ボタンの近くに |
残り時間の表示は、使わなくても構いません。使う場合は、期限を管理する道具で一人ひとりの期限を数え、期限が来たら表示が切り替わり、その条件で申し込めなくなるところまで確かめてから公開します。
返金の条件を書く場合も同じです。書いたとおりに対応できる条件だけを書きます。
たとえば、こんなふうに直す
たとえば、家計の見直しを教えている人がいたとします。無料の家計簿シートで登録してもらい、その直後に入門の講座を案内しています。最初の案内ページは、次のような形でした。
- 見出しは「今だけの最安値!このページを閉じたら二度と買えません」
- ページを開くたびに最初から始まるタイマー
- 「残りわずか」という表示(実際には人数の制限はない)
- 見送るリンクは、ページの一番下に小さく「家計を変えるのをあきらめる」
これを、次のように直します。
- 見出しは「ご登録ありがとうございます。家計簿シートを使い始める方への案内です」
- 期限は登録から数日。過ぎたら価格は通常に戻り、このページも表示されなくなる。理由は「シートを使い始めたばかりの時期に、一緒に進める内容だから」
- 人数の制限がないので、残りの数は書かない
- 購入ボタンのすぐ下に「今回は見送って、シートだけ使ってみる」
直したあとの方が、派手さはありません。でも、読んだ人が「この人の言うことは事実だ」と感じられます。そして見送った人も、気持ちよくシートを使い始められます。その積み重ねが、次の案内を聞いてもらえる関係につながっていきます。
まとめ
- 登録直後に関連する入門の商品を案内すること自体は、相手の時間を節約し、解決に近づける手助けになる
- 迷ったら、相手は解決策を探している・時間を節約できる・断る自由がある・双方に良い形か、の4つで点検する
- 期限は守ってこそ意味がある。過ぎたら本当に価格が戻り、案内が終わるようにし、理由を添える
- 守らない期限、偽のカウントダウン、残り人数の嘘、「最安値」の言い切りは使わない
- 「今回は見送る」を必ず置き、見送った人とも関係を続ける
まずは、今の案内ページに書いている期限・残りの数・価格の表示が、すべて事実どおりに動くかを確かめてみてください。エバーグリーンローンチの全体像は、エバーグリーンローンチとは?でまとめています。


