コピー機とトナー、カミソリと替刃。儲かっているビジネスの“カラクリ”を盗め
あなたは、フロントエンド・バックエンド戦略の重要性は理解したものの、「自分のビジネスの場合、一体どんな商品をフロントエンドにすればいいんだろう?」「どうすれば、自然な形でバックエンドに繋げられるんだろう?」と、具体的なアイデアが浮かばずに、手が止まってしまっていませんか?
百聞は一見に如かず。ここでは、あなたの発想を刺激するために、世の中の様々な業界で、当たり前のように実践されている、フロントエンド・バックエンド戦略の巧みな「成功事例」を多数ご紹介します。
実は、この戦略は一部のネットマーケターだけが使う秘密の技術ではありません。あなたが普段何気なく利用しているサービスにも、この巧みな「カラクリ」は隠されています。成功者の知恵を盗み、あなたのビジネスを飛躍させるヒントを見つけ出しましょう。
ここでは、数々の成功事例を、その目的別に3つの基本パターンに分類してご紹介します。
パターン1:「お試し」から「本契約」へ導くパターン
まず最も王道なのが、無料または低価格の「お試し(フロントエンド)」を提供し、その価値を体験してもらった上で、より高額な「本契約(バックエンド)」へと自然に導くモデルです。
- フロントエンド: 弁護士の無料相談
バックエンド: 正式な顧問契約(数万〜数十万円)
- フロントエンド: ギターの無料体験レッスン
バックエンド: 音楽教室への入学
- フロントエンド: 経営者向け無料セミナー
バックエンド: 税理士の顧問契約(月額5万円〜)
- フロントエンド: 居酒屋の「最初の一杯、無料!」
バックエンド: 二杯目以降のドリンクや、フードメニューの注文
パターン2:「本体と消耗品」で継続させるパターン
これは、いわゆる「カミソリと替刃モデル」として知られる、非常に強力な戦略です。最初に「本体(フロントエンド)」を安価に提供し、使い続けるために必要な「消耗品(バックエンド)」で、継続的に利益を上げていきます。
- フロントエンド: カミソリ本体
バックエンド: 継続的な替刃の購入
- フロントエンド: プリンター本体
バックエンド: 継続的なインクカートリッジの購入
- フロントエンド: 家庭用ゲーム機本体
バックエンド: ゲームソフトの購入
パターン3:「次の悩み」を解決するパターン
これは、お客様がフロントエンド商品を手に入れた”後”に、新たに生まれるであろう「次の悩み」や「次の欲求」を解決する商品を、バックエンドとして提案するモデルです。
- フロントエンド: 初心者向けアフィリエイト教材(3,000円)
バックエンド: アフィリエイト作業を効率化するホームページ作成ツール(月額3000円)
- フロントエンド: 機能制限付きのお試し版システム(月額1,000円)
バックエンド: 全ての機能が使えるフル機能版(月額2万円)
- フロントエンド: ホームページテンプレート(2,980円)
バックエンド: よりこだわったデザインを実現する、個別カスタマイズサービス(5万円)
- フロントエンド: ビリーズブートキャンプのDVD(3,980円)
バックエンド: さらに運動効果を高める、専用のビリーバンド
事例から学ぶべきこと
これらの事例に共通しているのは、何でしょうか?
それは、フロントエンドが、お客様にとって「YES」と言いやすい、極めてハードルの低い魅力的な提案であることです。そして、バックエンドが、そのフロントエンドを体験したお客様にとって、「次はこれが欲しい」と感じる、ごく自然で、論理的な次のステップとして設計されていることです。
あなたのビジネスに、この巧みな「流れ」を設計できないか、ぜひ考えてみてください。
まとめ
ここまで、様々な業界で使われているフロントエンド・バックエンド戦略の具体的な事例について解説してきました。最後に要点を3つにまとめました。
- フロントエンド・バックエンド戦略は、ネットビジネスに限らず、あらゆる業界で活用されている、普遍的かつ強力なビジネスモデルである。
- 成功するモデルには、「お試し→本契約」「本体→消耗品」「次の悩みの解決」といった、再現性の高い「型」が存在する。
- これらの成功事例を参考に、あなたのお客様の”次の一歩”を予測し、自然な形で次の商品を提案できる「価値の階段」を設計することが重要。
あなたの身の回りにある、儲かっているビジネスの「カラクリ」を、ぜひ顧客目線で分析してみてください。そこには、あなたのビジネスを成長させるための、無数のヒントが隠されているはずです。