コンセプトが大事だと聞いて、自分なりに考えてみた。でも、それを発信や商品にどう生かせばいいのか分からない。考えるたびに少しずつ中身が変わってしまい、いつまでも決まらない。そんな方は多いです。
コンセプトは、頭の中で考えているだけでは働きません。文章として決定し、相手に一言で伝わる形にして、決めたあとも守り続けることで、はじめてビジネスの軸になります。
結論から言うと、コンセプトは「5つの要素を書き出して決定する」「キャッチコピーにして一言で伝える」「原則としてぶらさない」の3段階で仕上げます。
この記事では、コンセプトを決定するまでの手順、キャッチコピーの作り方、そして決めたコンセプトを守るためのルールと、変えるときの注意点をお伝えします。
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この記事の続きとして、「誰の・どんな悩みを・どう変えるか」を、これまでの経験からAIと1文のコンセプトにまとめる方法を書きました。
コンセプトは5つの要素を書き出して決定する
コンセプトとは、ひと言でいえば「誰が、誰を、どれほど、どのようにして、なぜ幸せにするのか」をまとめたものです。コンセプトそのものの考え方はコンセプトとは?で解説しているので、ここでは決定の手順に絞ります。
まずは、次の5つの要素を書き出してください。
| 要素 | 自分に問いかけること |
|---|---|
| 1. 誰が | あなたはどんな人なのか |
| 2. 誰を | どんな人をお客さんにするのか |
| 3. どれほど | どんなゴールを見せるのか |
| 4. どのようにして | どうやってゴールまで連れて行くのか |
| 5. なぜ | なぜその活動をしているのか |
この5つを書き出したら、それをつなげて一つの文章にまとめます。長くなっても構いません。まずは、自分が何をする人なのかを、人に説明できる文章にすることが目的です。
5つの中でも迷いやすいのが「誰を」です。ここがぼんやりしていると、残りの4つもぼんやりします。お客さんの決め方はWHO設計の11項目で詳しくまとめています。
5つがはっきりして、魅力的な言葉でお客さんに伝えられれば、お客さんは「この人についていけば、自分の望む状態にたどり着けそうだ」と感じてくれます。
決定したコンセプトは、キャッチコピーにして一言で伝える
コンセプトが決まったら、最後にキャッチコピーを作ります。
キャッチコピーが必要なのは、5つの要素を全部書いたコンセプトは長く、そのままでは読んでもらえないからです。人は、目の前の文章を読むかどうかを数秒で判断します。いきなり何行もあるコンセプトを見せられても、多くの人は読まずに通り過ぎてしまいます。
そこで、まずはコンセプトに目を向けてもらうための入り口として、キャッチコピーを用意します。キャッチコピーの役目は、コンセプトの全部を伝えることではなく、続きを見てもらうことです。コンセプトをすべて含んでいなくても構いません。
キャッチコピーが働く仕組み
たとえば、転職サービスの広告の中には、転職という言葉を出さずに「今の収入は、自分の働きに見合っているだろうか」と感じさせる一言から入るものがあります。
最初から「転職サービスです」と伝えると、すでに転職を考えている人しか見てくれません。ところが、収入についての素朴な疑問から入ると、まだ転職を考えていない人も「少し見てみよう」と立ち止まります。その先のページでコンセプトが伝わり、最後に転職サービスの案内にたどり着く流れです。
英語の教材でも、「難しい勉強をしなくても身につく」ことを一言で伝える広告があります。英語で挫折してきた人に向けて、「もっと楽な方法がある」ことだけを伝えているので、続きを見たくなるのです。
どちらも、ターゲットの頭の中にある言葉を使い、分かりやすく、覚えやすい一言になっています。
キャッチコピーを作る4つのポイント
- ターゲットがふだん使っている言葉を使う
- 分かりやすく、覚えやすくする(長くても15〜20文字くらい)
- ターゲットがまだはっきり言葉にしていない本音や願いに触れる
- ギャップやユーモアを入れて、「なぜ?」と思ってもらう
3番目は、使い方に注意が必要です。読者の本音に触れることと、不安をあおることは違います。不安を大げさにして振り向かせると、そのあとの関係に不信感が残ります。「実はこうなりたかった」「こういうことで困っていた」と、読者自身が気づけるような言葉を選んでください。
キャッチコピーは、広告を出すときだけのものではありません。ブログの題名、プロフィールの一行目、募集文の書き出しも、同じ考え方で作れます。募集文での使い方は申し込みが来る募集文の11の構成も参考にしてください。
コンセプトを決めたら、原則としてぶらさない
コンセプトを決めたら、原則としてぶらさないようにします。
コンセプトは、国でいえば憲法、政党でいえば公約のようなものです。コンセプトがころころ変わるということは、あなたの信念や理念が簡単に変わるということです。そう見えてしまうと、お客さんは安心してついていけません。
たとえば、昨日は「自分でビジネスをして自由に生きるほうがいい」と言っていたのに、今日は「会社員のほうが安定していていい」と言っていたら、読者は何を信じればいいのか分からなくなります。
また、コンセプトは、ターゲット、発信の内容、商品、販売の仕組みなど、ビジネスのすべての土台になります。コンセプトが変わると、そこから決めたものすべてに矛盾が生まれ、全部を見直すことになります。
コンセプトを守るための3つのルール
- コンセプトに合う商品だけを売る
- 同じメッセージを何度も繰り返し伝える
- 迷ったときは、コンセプトに当てはまるかで判断する
1つ目について、あなたはお客さんをゴールへ連れて行くための商品を売ることになります。ゴールに関係のない商品や、目的とずれた商品を売り始めると、お客さんは混乱してしまいます。
2つ目について、お客さんはあなたのメッセージだけを集中して受け取っているわけではありません。一度伝えただけでは、忘れられるか見落とされます。コンセプトは、切り口を変えながら何度も伝えてください。
3つ目について、「この情報を発信するべきか」「この商品を売るべきか」と迷ったら、コンセプトに立ち返ります。当てはまると判断できれば実行し、ずれていると感じたら止めます。コンセプトは、判断の基準としても働きます。
コンセプトを変更するときの注意点
原則としてぶらさないとはいえ、絶対に変えてはいけないわけではありません。
ビジネスを進める中で、「コンセプトを間違えていた」「実は本当にやりたいことではなかった」と気づくことはあります。最初に決めたコンセプトにこだわりすぎると、かえってうまくいかないこともあります。憲法や法律も、時代や状況に合わなくなれば見直されます。
コンセプトを変えるときに大切なのは、すでについて来てくれているお客さんへの配慮です。
既存のお客さんは、あなたが最初に掲げたコンセプトに共感して集まってくれた人たちです。何の説明もなく変わってしまうと、「話が違う」と感じて信用を失ってしまいます。変えるときは、なぜ変えるのかを、自分の言葉できちんと伝えてください。
コンセプト決定でよくある失敗
最後に、コンセプトを決めるときによくある失敗をまとめておきます。
| よくある失敗 | どう直すか |
|---|---|
| 頭の中で考えるだけで、文章にしていない | 5つの要素を書き出し、一つの文章にまとめる |
| コンセプトをそのまま長文で見せている | 入り口として、一言のキャッチコピーを作る |
| キャッチコピーで不安を大きくあおっている | 読者が自分の本音に気づける言葉にする |
| 反応が悪いたびにコンセプトを変える | まず伝え方を見直し、軸は変えない |
| コンセプトと関係のない商品も売っている | ゴールにつながる商品だけに絞る |
特に多いのが、4つ目です。反応が悪いと、コンセプトそのものが間違っていると考えがちですが、多くの場合は伝え方やキャッチコピーの問題です。軸を変える前に、伝え方を変えてみてください。
コンセプトが決まれば、ブログやメルマガで何を書くかも、商品の中身も、販売ページの内容も決められるようになります。ここはビジネス全体の土台になる部分なので、時間をかけて考える価値があります。
まとめ
- コンセプトは「誰が・誰を・どれほど・どのようにして・なぜ」の5つを書き出して決定する
- 決めたコンセプトは、続きを見てもらうためのキャッチコピーにして一言で伝える
- キャッチコピーは、ターゲットの言葉で、分かりやすく、本音に触れるものにする
- 決めたら原則としてぶらさず、繰り返し伝え、迷ったときの判断基準にする
- 変えるときは、既存のお客さんに理由をきちんと伝える
まずは、5つの要素を1行ずつ書き出して、それをつなげた文章を作ってみてください。その文章を読み返して、いちばん伝えたい部分を15〜20文字で言い直したものが、あなたのキャッチコピーの最初の案になります。
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