ここまででコンセプトを決めるための5つの要素について解説してきました。
誰が、誰を、どれだけ、なぜ、どのようにして幸せにするのか?
・誰がお客を幸せにするのか? あなたはどんな人なのか?
・誰を幸せにするのか? どんな人をターゲットにするのか?
・どれほど幸せにするのか? どんなゴールを見せるのか?
・どのようにして幸せにするのか? どうやってゴールに連れて行くのか?
・なぜ幸せにするのか? なぜその活動をしているのか?
これらを明確にして、魅力的な表現でお客に提示できれば、お客はあなたの元に集まります。
そして、この人について行けば幸せになれると思ってくれます。
まずは、5つの要素を書き出してコンセプトを決定してください。
そして、しっかりと文章にまとめてみてください。
キャッチコピーを作る
5つの要素を明確にして、コンセプトが決ったら、最後にキャッチコピーを作ります。
キャッチコピーを作る理由は、コンセプトを5つ全部書くと長くなってしまい、お客に読んでもらえないからです。
お客は文章を読むかどうかを3秒程度で判断し、興味がないと思ったら離脱します。
いきなり何行ものコンセプトを見せられても、長すぎて読んでもらえないし、質問もしてもらえないので、まずはコンセプトを見てもらうためのキャッチコピーを作るのです。
つまり、コンセプトを見てもらうためのキャッチコピーであり、必ずしもコンセプトを全て含む必要はありません。
キャッチコピーは見込み客にコンセプトを見てもらうためなので、ターゲットに刺さる言葉を使う必要があります。
短いキャッチコピーでターゲットに刺さる言葉でありながら、分かりやすく覚えやすいものが良いです。
例えば、「うわっ・・・私の年収、低すぎ・・・?」という広告がありました。
これはキャッチコピーとして、秀逸です。
私の年収はもしかしたら低いのではないかと潜在的な不安を感じさせるし、分かりやすく、覚えやすいものです。
もっと収入が欲しいとかお金がない悩みを抱えた人にとっては「年収低すぎ」という言葉は反応してしまうはずです。
そして興味を持つことで、具体的なページを見に行くと、そこでコンセプトが提示され、最終的に案内されるのは転職サイトになっています。
最初から転職サイトの広告を出しても、転職に興味を持っている人しか集まりませんが、最初にこのキャッチコピーで興味付けをすることで、より多くの人に見てもらうことができています。
他にも、「聞き流すだけで英語が覚えられる」というキャッチコピーも秀逸です。
ベネフィットだけを語っているので、全ては語っていませんが、これはターゲットに刺さる言葉です。
「誰を」幸せにするのか決めましたが、こんな人を幸せにしたいとか、こんな人に価値提供したいとか、こんな人に見てもらいたいというターゲット設定において、楽をして英語を覚えたいとか、英語の勉強で挫折してきた人達に対して、もっと簡単な方法があるということを伝えています。
だから、ターゲットになる人に刺さる言葉であり、分かりやすく、覚えやすいのです。
このキャッチコピーにより、続きを見てもらえるので、そこでしっかりとコンセプトを伝えることもできています。
そして、詳細のページを読んで興味を持った人が商品を購入する流れもできています。
このようにターゲットとなる人を一撃で振り向かせるキャッチコピーを作れるようになりましょう。
これは、あなたが広告を出すときにターゲットが反応するような言葉を考えることと同じです。
必ずしもあなたが広告を出すとは限りませんが、例えばブログタイトルでもキャッチコピーがしっかりとしていると立ち止まって見てもらえます。
ターゲットに刺さるような言葉を使い、分かりやすいことがポイントになるので、長くても15~20文字くらいが良いでしょう。
また、ターゲットがまだ顕在化していない恐れや困りたくないというような潜在的な不安、欲求をくすぐるキャッチコピーも良いです。
今はまだ本気で思っていないかもしれないけれど、漠然とした不安や欲求を持っている人たちをターゲットにして刺さる言葉を作っていきましょう。
なお、見てもらいやすくするためには、ギャップやユーモアを交えていくと反応率が上がります。
聞き流すだけで英語が話せるようになるというのは普通ではありえないのでギャップとなり、詳細が気になって見に来てもらえます。
面白いユーモアのあるキャッチコピーにしても、人の目を引くことができるので良いです。
コンセプトを決めたら、それをターゲットに見てもらうために、一言で言えるようなターゲットに刺さりやすい言葉で、分かりやすく、覚えやすいキャッチコピーを用意しましょう。
そして、潜在的な欲求と不安をくすぐるものでありながら、そこにギャップやユーモアを絡めることができれば理想的です。
コンセプトを決めたら、原則ぶらさない
コンセプトを決めたら、原則としてぶらさないようにしましょう。
コンセプトをころころ変えてしまうようでは、ビジネスは崩壊します。
国の場合は憲法であり、政党の場合はマニフェストのようなものだからです。
コンセプトが簡単に変わるということは、あなたの信念、理念、思想というものが簡単に変わるということです。
コンセプトによってビジネスの土台も決まるし、仕組みを作るし、ターゲット設定やキャッチコピーなどの全てを決めていきます。
そのため、コンセプトが変わってしまったら、矛盾が発生し、全部の見直しが必要になってしまいます。
だから、コンセプトはしっかりと考えて決めて、決めたら原則としてぶらさないでください。
例えば、昨日は「起業して自由に生きるほうが素晴らしい」と言っていたのに、今日は「サラリーマンのほうが安定しているのでいい」とか言っていると一貫性がないので信用がなくなります。
あなたはこれからビジネスとして商品を売っていきますが、コンセプトに合う商品だけを売るというのも大事です。
コンセプトから外れる商品を売ってしまうとぶれてしまうからです。
あなたはコンセプトを決めて、ターゲットをゴールへと導きますが、ゴールへたどり着くための商品を売っていくことになります。
そこで、お客のゴールに関係ない商品や目的とずれた商品を売り始めると、お客は混乱するので、絶対にしないほうがいいです。
なお、お客はあなたのメッセージだけを集中して受け取っているわけではありません。
一度伝えただけではすぐ忘れるか見落とされてしまうので、何度も繰り返し伝えるようにしてください。
コンセプトはぶらさずに、何度も繰り返し伝えるようにしましょう。
コンセプトを決めてビジネスを行う中で迷ったときにはコンセプトに立ち返って考えるといいです。
コンセプトは基本であり、軸であり、土台となるので、そこに立ち返るようにしてください。
こんな情報は発信すべきかどうか、こんな商品を売るべきかどうか、こんな事はするべきかどうかということを考えるときに迷った場合は、コンセプトに当てはまっているかどうか を考えて下さい。
常にコンセプトを基準に考えて大丈夫だと判断できる場合は実行すればいいし、コンセプトとずれていると判断した場合は止めたほうがいいでしょう。
コンセプトを変更する場合の注意点
原則としてコンセプトはぶれないようにするのですが、ビジネスを行ううえでコンセプトを間違えたとか、ダメだと判断した場合や、実はやりたいことではなかったと気がついた場合は、コンセプトを変えてもいいです。
最初に決めたコンセプトに拘りすぎると良くない場合もあるので、絶対に変えてはならないとは言いません。
憲法や法律も時代が変われば、世の中の状況に合わなくなり、時には変える必要が出てくるので、そのような場合は変えても良いです。
どうしてもコンセプトを維持できないような状況になってきたら、既存客に最大限の配慮をして、なぜコンセプトを変更するのか伝えるようにしてください。
既存客はあなたが最初に掲げたコンセプトに反応してついて来てくれたはずなので、それが変わる場合は信用を失ってしまうことにつながります。
既存客の反発やクレームが起こらないように、しっかりと配慮することが大切です。
コンセプトを間違えていた場合は変えてもいいですが、そうでない場合は原則として守って、ぶらさないようにしてください。
コンセプトは、あなたのビジネスの大元を決めるものなので、ここがしっかりしていないとどんなビジネスモデルやシステムを作ったり、どんなことを書いたり、言っても良い反応を得ることはできないので、まずはここをしっかりと考えましょう。
コンセプトが決まったら、情報発信もできるはずなので、ブログやメルマガの運営もできるし、商品やサービスの内容を確定させることも、ランディングページやセールスページを作ることもできるはずです。
ここは力を抜かずに、しっかりと考えて、コンセプトを作り上げて下さい。