「いつになったら景気が良くなるんだろう」「いつになったら給料が上がるんだろう」「いつになったら待遇が良くなるんだろう」。
今の状況に満足していない会社員の方から、こうした言葉をよく聞きます。私も会社員時代は、まさにその一人でした。
こうした言葉が出てくる気持ちは、とてもよく分かります。ただ、待ち続けているだけでは、状況はなかなか変わりません。
結論から言うと、今の状況を変えたいなら、自分の行動以外の何かに期待するのをやめて、自分で決められることに目を向けることです。これは根性の話ではありません。変えられるものと変えられないものを分けて、変えられるほうに力を使うという、考え方の順番の話です。
この記事では、なぜ待つだけでは変わらないのか、我慢を続けるかどうかをどう判断すればいいのか、そして小さく動き出すための手順をお伝えします。
願うだけでは、現実は変わらない
「思考は現実化する」という有名な本があります。この言葉を「強く願えば叶う」と受け取る方もいますが、ここでいう思考は、ただの願望ではなく、行動につながる強い意志に近いものだと私は考えています。
思い描いたことが現実になるのは、それに向けて動くからです。願うだけで何もしなければ、現実は変わりません。
「景気が良くなってほしい」「会社が待遇を上げてほしい」というのは、どれも自分以外の何かに変わってほしいという願いです。その願い自体は自然なものですが、叶うかどうかは自分では決められません。自分で決められないものに期待し続けると、自分の毎日は、その何かが変わるまで止まったままになってしまいます。
「仕方がない」で我慢を選び続けてしまう理由
私たちがよく使う言葉に「仕方がない」があります。自分の力ではどうにもならないことを受け入れるときに使う言葉です。
国の制度、社会の流れ、景気、時代、運。そして多くの方は、ここに会社も含めて考えます。職場でどんなに苦しい状況になっても、「そうなったのは仕方がないから、我慢しよう」「じたばたしても仕方がないから、良くなるのを待とう」と考えるのです。
私も会社員時代は、この考え方で我慢を続け、徹夜で働いていました。
子どものころから、私たちは我慢の大切さや、周りのために自分を後回しにする大切さを教わって育ちます。周りにも我慢している人がたくさんいるので、それが正しい生き方だと感じるのは自然なことです。
この価値観には良い面もたくさんあります。周りを思いやる気持ちや、粘り強さは大切な力です。ただ、何かが起こるのをじっと待っているだけでは、基本的に何も起こりません。自由も豊かさも、待っていれば向こうから届くものではないのです。
会社や景気に任せると、自分で決められることが減っていく
もちろん、国や社会が時代とともに良い方向に変わることもあります。ただ、その変化はとてもゆっくりです。1〜2年で個人の生活が大きく変わることは、ほとんどありません。
そして、変化は良い方向ばかりとは限りません。技術の進歩によって、仕事の中身や求められる力は少しずつ変わっていきます。自分の意思とは関係なく、状況が厳しくなることもあります。
会社も同じです。会社には会社の事情があり、そこで働く一人ひとりのために待遇をすぐに変えられるとは限りません。今の時点で働く人を大切にしてくれていない職場なら、業績が少し良くなったとしても、待遇が大きく変わる見込みは高くないでしょう。
ここで伝えたいのは、会社が悪いということではありません。自分の人生の大事な部分を、自分では決められない何かに預けたままにしておくと、自分で選べることがどんどん少なくなっていく、ということです。
自分で変えられることに集中する
自分の人生を変えられるのは、自分だけです。この考えを持って、自分で状況を変えていくのが、一番堅実で、リスクも低い方法だと私は思っています。
本当にどうしようもない状況は、実はそれほど多くありません。今の会社の待遇に不満があるなら、我慢することだけが選択肢ではないからです。
- 別の会社に移る
- 求められる専門的な力を身につけて、より良い条件で働けるようにする
- 自分でビジネスを始める
映画や漫画の主人公は、ある日不思議な力を手に入れて世界を変えることがあります。でも、その主人公たちも、数々の困難を自分で乗り越えています。何もせずにハッピーエンドを迎える主人公はいません。
自分が変えられることと、変えられないことを分けて考える方法は、人生をコントロールする「影響の輪」の法則でも詳しく解説しています。
我慢を続けるかどうかを判断する3つの問い
とはいえ、今すぐ何かを大きく変えなければいけないわけではありません。今の我慢を続けるかどうかは、次の3つの問いで一度考えてみてください。
| 問い | 考えること |
|---|---|
| 1. 報われる見込み | この我慢は、いつ、どんな形で報われそうか |
| 2. 支払っている代償 | 体調、家族との時間、自分の気持ちを、どれだけ差し出しているか |
| 3. 過ぎていく時間 | 不満を抱えたまま、この先何年を過ごすことになるか |
3つの問いに答えたうえで、それでも今の場所で続けると決めたなら、それも立派な選択です。大切なのは、「仕方がない」で流されるのではなく、自分で選んだと言える状態になることです。
逆に、答えを書いてみて「報われる見込みが見えない」「代償が大きすぎる」と感じたなら、自分で状況を変えるために動き出すタイミングかもしれません。
小さく動き出す手順
動き出すといっても、いきなり会社を辞める必要はありません。次の順番で、小さく始めてみてください。
- 3つの問いに答えを書き出す
- 変えたいことを1つだけ選ぶ(収入、時間、働く場所など)
- そのために今週できる行動を1つ決める(調べる、人に話を聞く、学び始めるなど)
- 1か月後に、何が変わったかを振り返る
動き出すときによくある失敗
よくあるのは、いきなり全部を変えようとして疲れてしまうことです。収入も時間も働く場所も一度に変えようとすると、やることが多すぎて、結局どれも続きません。まずは1つに絞ることで、小さな変化を確かめながら進めます。
もう一つは、情報を集めることだけで満足してしまうことです。本や動画で学ぶのは大切ですが、学んだことを1つでも試さなければ、状況は変わりません。「知っている」を「やってみた」に変えるところまでを、1つの行動として決めてください。
また、周りの人に反対されて止まってしまうこともあります。家族や同僚が心配するのは、あなたを大切に思っているからです。そのときは、大きな決断を話すより、「まずは小さく試してみる」と伝えるほうが理解を得やすくなります。
もし自分でビジネスを始めることも選択肢に入れるなら、まずはあなたの経験や知識を書き出すところから始めるのがおすすめです。やり方は経験と知識を商品の材料に変える棚卸し7項目でまとめています。
実績もフォロワーも少ない状態から始める方には、集客3名でも売上は作れる理由も参考になると思います。大勢を集めなくても、正しい順番で進めれば、少人数から売上は作れます。
まとめ
- 願うだけでは現実は変わらない。変わるのは、そのために動いたとき
- 「仕方がない」で我慢を続けると、自分で決められることが減っていく
- 会社や景気など、自分で決められないものに人生の大事な部分を預けない
- 我慢を続けるかどうかは「報われる見込み」「代償」「過ぎていく時間」の3つで判断する
- 動き出すときは、変えたいことを1つ選び、今週できる行動を1つ決める
まずは今日、3つの問いの答えを紙に書き出してみてください。答えを書くことが、待つ側から選ぶ側に移る最初の一歩になります。



