ブログ、SNS、動画、広告。集客のやり方を調べるほど、やるべきことが増えていきます。いくつも試してみたのに、思ったほどお客様が増えない。そんな悩みを持つ方は多いです。
集客で成果が出ないとき、多くの方は「もっと良いやり方があるはずだ」と、新しい手法を探しに行きます。でも、原因は手法の数ではないことがほとんどです。
結論から言うと、集客は手法を選ぶ前に、土台になる4つの基礎知識を押さえておく必要があります。「集客の場所は時代とともに変わる」「集客経路は複数持つ」「効果を計測し、赤字にならない範囲でお金をかける」「集める相手の属性を考える」の4つです。
この記事では、4つの基礎知識それぞれの意味と、実際にどの順番で使えばいいのか、よくある失敗までをお伝えします。
基礎知識1:有効な集客の場所は、時代とともに変わる
1つ目は、「今うまくいっている集客の場所が、ずっと使えるとは限らない」ということです。
見込み客がどこにいて、何に興味を向けているかは、時代とともに変わります。昔は新聞や雑誌、ラジオ、テレビが集客の中心でした。今はインターネットで集客するのが当たり前になりましたが、そのインターネットの中でも、人が集まるサービスは入れ替わり続けています。数年前に多くの人が使っていたサービスが、今はほとんど使われていないこともあります。
オンラインに限った話ではありません。今は繁盛しているお店でも、周りの人口や年齢層が変われば、同じやり方では集客できなくなることがあります。
この変化を知らないと、ある日突然お客様が来なくなって困ることになります。
- 広告だけに頼っていたら、広告の審査のルールが変わって出せなくなった
- 検索からのアクセスだけに頼っていたら、検索の仕組みが変わって読まれなくなった
- 特定の人や会社の紹介だけに頼っていたら、その協力が終わった
どれも、やり方が間違っていたわけではありません。一つの場所だけに頼っていたことが弱点になったのです。
広告や発信の目的は、見込み客に自分の存在を知ってもらうことです。見込み客がいない場所で頑張っても、成果にはつながりません。今、自分の見込み客がどこにいるのかを定期的に確かめ、新しく集客できる場所がないかを見ておく習慣を持ちましょう。
基礎知識2:集客経路は複数持つ
2つ目は、集客経路を複数持つことです。理由は2つあります。
- 集客の最大化:見込み客は、いろいろな場所にいる
- リスクの分散:一つの経路が止まっても、集客がゼロにならない
世の中には、ブログしか読まない人もいれば、SNSしか見ない人、動画しか見ない人、検索で調べるだけの人もいます。一つの場所でしか発信していなければ、ほかの場所にいる見込み客には出会えません。
そして、基礎知識1で見たように、どの場所もずっと安泰ではありません。複数の経路を持っておけば、どれか一つがうまくいかなくなっても、ビジネス全体は止まりません。
ただし、全部を同時に始めない
ここで気をつけたいのは、「複数持つ」と「全部を同時に始める」は違うということです。
最初からあらゆる媒体に手を広げると、どれも中途半端になり、結局どこからも集客できない状態になりがちです。おすすめの順番は次のとおりです。
- まず一つの経路を選び、そこから見込み客が来る状態を作る
- その経路がある程度回り始めたら、二つ目を足す
- 二つ目も回り始めたら、三つ目を考える
一つずつ育てて、結果として複数の経路を持っている。これがいちばん無理のない増やし方です。
基礎知識3:効果を計測し、赤字にならない範囲でお金をかける
3つ目は、数字を計測することです。集客に限らず、仕組みで売るためには、次のような数字を把握しておく必要があります。
- ランディングページに来た人のうち、登録した人の割合
- メールの中のリンクをクリックした人の割合
- 案内した商品を買った人の割合
- 次の商品も買ってくれた人の割合
これらの数字が分かっていれば、どこに弱いところがあるのか、どこを直せば売上が増えそうかが見えてきます。どんな数字を見ればいいかは計測すべき8つの重要指標でまとめています。
LTVが分かると、集客にかけられる金額が分かる
特に計算しておきたいのが、LTV(顧客生涯価値)です。LTVとは、お客様1人が、あなたにどれくらいの利益をもたらしてくれるかを表す数字です。
計算の例を見てみます。
| 項目 | たとえばの数字 |
|---|---|
| ステップメールに登録した人 | 100人 |
| そのうち商品を買った人 | 10人 |
| 1人あたりの利益 | 2万円 |
| 全体の利益 | 20万円 |
| 登録者1人あたりの利益 | 20万円 ÷ 100人 = 2,000円 |
この場合、登録者1人を集めるのに2,000円までなら、広告費をかけても計算上は赤字になりません。これが分かっていると、「広告費はいくらまでかけていいのか」が数字で決められるようになります。
集客は無料の方法だけにこだわる必要はありません。赤字にならない上限が分かっていれば、お金をかけて時間を買うという選択もできます。LTVの考え方はLTV(顧客生涯価値)の解説で詳しく書いています。
経路ごとにLTVは違う
注意したいのは、LTVは集客した経路ごとに違うことです。たとえば、ブログから来た人のLTVが2,000円で、広告から来た人のLTVが1,000円だったとします。広告から1人集めるのに1,000円以上かけていたら、赤字になるかもしれません。
全体の平均だけで判断せず、経路ごとに数字を分けて見ておきましょう。
基礎知識4:集める相手の属性を考える
4つ目は、どんな人を集めるのかを考えることです。
良い商品やステップメールを用意していても、その商品に合わない人ばかりを集めていたら、どれだけ人数が増えても売上にはつながりません。集客は、人数よりも「誰が集まっているか」が大切です。
たとえば、自分でビジネスをして自由で豊かな人生を送りたい人向けに、数十万円のコンサルティングを販売しているとします。このとき、「月に少しだけお小遣いが増えればいい」と考えている人ばかりが集まっても、なかなか売れません。その人たちが悪いのではなく、求めていることと商品が合っていないのです。
同じように、「無料で全部学べます」という打ち出し方で集めると、無料の情報を求めている人が多く集まります。そういう人に有料の商品を案内しても、申し込みにはつながりにくくなります。
集客で意識したいのは、次の2つです。
- あなたの商品に興味を持ってくれる人か
- 実際に申し込める状況にある人か
商品のコンセプトと、集める人の属性をできるだけそろえる。これが、少ない人数でも売上を作るための前提になります。同じ内容でも相手によって響く言葉は変わるので、属性別マーケティングの考え方も参考にしてください。
4つの基礎知識は、この順番で使う
4つの基礎知識は、ばらばらに覚えるより、次の順番で使うと実際の行動に落とし込みやすくなります。
| 順番 | やること | 使う基礎知識 |
|---|---|---|
| 1 | 誰を集めるのかを決める | 基礎知識4(属性) |
| 2 | その人が今どこにいるのかを調べる | 基礎知識1(場所は変わる) |
| 3 | まず一つの経路で集め、数字を計測する | 基礎知識3(計測とLTV) |
| 4 | 回り始めたら、二つ目の経路を足す | 基礎知識2(複数の経路) |
最初に「誰を」を決めるのがポイントです。集める相手が決まっていないと、どこで集めればいいのかも、どんな言葉を使えばいいのかも決まりません。
集客の基礎でよくある失敗
最後に、集客でよくある失敗をまとめておきます。
| よくある失敗 | どう直すか |
|---|---|
| 新しい集客手法を見つけるたびに乗り換える | 手法より先に「誰を集めるか」を決める |
| 一つの経路だけに頼り切っている | 一つが回り始めたら、二つ目を育て始める |
| 最初から全部の媒体を同時に始める | 一つずつ育てて、結果として複数にする |
| 数字を見ずに「なんとなく反応が悪い」と判断する | 登録率や成約率を経路ごとに記録する |
| 人数を増やすことだけを目標にする | 商品に合う人が集まっているかを見る |
集客で苦労している方ほど、手法の数を増やそうとします。でも、4つの基礎が整っていれば、使う手法は少なくても成果は出ます。
まとめ
- 集客の場所は時代とともに変わる。一つの場所だけに頼らない
- 集客経路は複数持つ。ただし全部を同時に始めず、一つずつ育てて増やす
- 登録率や成約率を計測し、LTVから広告費の上限を決める。LTVは経路ごとに見る
- 人数より「誰が集まっているか」。商品と集める相手の属性をそろえる
- 使う順番は「属性→場所→一つの経路で計測→経路を増やす」
まずは、あなたの商品を買ってほしい人がどんな人かを3行で書き出し、その人がふだん時間を使っている場所を3つ挙げてみてください。そこが、最初の集客経路の候補になります。


